「英雄伝説 ガガーブトリロジー 朱紅い雫」をやってみてPSP周辺機器を切望する(3/3 ページ)
いつでもどこでも好きなときにプレイができて、すぐにスリープさせられるのが利点である携帯ゲーム機。そんなハードに最適なのが、RPGではないだろうか。今回は、バンダイから発売されている「英雄伝説 ガガーブトリロジー 朱紅い雫」をレビューしてみた。
PSPの操作性に疑問を感じつつも……
こうして主人公達は、街から街を渡り歩きつつ情報を集めストーリーを進めていくのだが、最大の問題はその移動にある。
主人公を動かすには方向キーかアナログスティックを使うのだが、実はこれが一番の敵。アナログスティックがふにゃふにゃしていて、真っ直ぐに歩かないのだ。おかげで、ストレスが溜まることしきり。
方向キーを使えばいいだろうという話もあるが、そうすると今度は斜めに入力しづらいという欠点が出てくる。いずれにしても、本体の操作性の悪さで、イライラさせられっぱなしだった。
ただし、前作である“白き魔女”で言われていたロード時間の遅さは解消されていて、非常に快適。街の出口付近などに近づくとディスクアクセス音が聞こえることから、移動を予測してデータを先読みしていると勝手に推測したのだが、いずれにせよロード時間を感じることがない仕組みには感心した。他のタイトルにも、ぜひ見習ってほしい部分だ。
さらに、実は難点がもう1つあり、スクロールしたときの画面が見づらいのだ。これもソフトに非があるのではなく、PSPが悪いのだが……。プレイしていると目が疲れてしまい、長時間遊ぶのはかなりの無理だと感じた。キャラクターや町並み、風景などは非常に綺麗で、静止している状態で眺めるなら申し分ない美しさ。それが液晶のためにこうなるとは、正直プレイするまで全く気づかなかった。
もっとも、この値段で買えるハードなわけだから、ある程度は目をつむらないといけないのは分かっているのだが。こうなると、PSPにPS2コントローラを外付けできるアダプタや、PSPの画面をテレビに映し出すハードがほしくなってしまう。それらがあればPSPのスリープ機能と相まって、RPGをプレイするのに最適なプラットフォームとなると個人的には思うのだが、いかがだろうか。または、どこかのメーカーさんがガッツで作るのもアリ。
GAMECUBEのように、本体に接続するとテレビに表示できる周辺機器が欲しいところだ。
手軽にプレイできるRPGとして、お勧めのタイトル
本作は、PSPというハードの性能を差し引けば、非常に丁寧に作られた良作だ。元々ファルコムの作品と言うこともあり、文句なく誰にでも安心してお勧めできるタイトルに仕上がっていると言える。
じっくりとストーリーを追っていけば50時間近くは堪能できるので、通勤や通学電車内で毎日コツコツとプレイして、季節と共に物語をゆっくり進行させていくのも乙な楽しみ方かもしれない。前作のクリアデータを持っていれば特別なパーティで冒険を進めることも可能なので、これをきっかけに2本買って遊ぶのもありだろう。
英雄伝説 ガガーブトリロジー 朱紅い雫 | |
対応機種 | PSP |
メーカー | バンダイ |
ジャンル | RPG |
発売日 | 2005年6月2日 |
価格 | 5040円(税込) |
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