開発者に聞く、携帯版FF/ドラクエ II(2/3 ページ)
FF IIに続いて、ドラクエも“II”がリリースされようとしている。開発にあたりどこを工夫し、どんな苦労をしたのか。スクウェア・エニックスに聞いた。
ダウンロード後は「アプリを起動しますか?」と問いかけられるから、これに「はい」と答えることで、スムーズに後編が開始される。
ちなみに、後編アプリ自体はユーザーとして、どのタイミングでも自由にダウンロードできる。ただ後編をいきなりダウンロードして、後編からスタートしようとしてもそれは無理になっている。このあたりは運営側として、ユーザーが何を試みるか、それにどう対応するかでさまざまな“分岐”を想定したのだという。
「フローチャートを作ってみると、非常に分岐が多いので2週間うなった。今となっては忘れてしまったが、苦労した記憶だけは残っている(笑)」(モバイル事業部企画制作の井村剣介氏)
例えば、前編をクリアして後編を始めているのに、また前編アプリを立ち上げるユーザーがいたらどうするか。ドラクエ IIでは、「あなたは後編をやっているはずではないのか」と表示するようにしている。
キャラクターデータはアプリ側で持っており、後編を始めたならそのデータを前編に使いまわすことはできない。ただし、もちろん後編の中で前編のダンジョンに戻ることはできるようだ。
「ライフスタイルに溶け込む」ようバランス調整
FF IIは、ファミコンでリリースされた当時は「難しいゲーム」として有名だった。しかし携帯版では、それほどまではクリアに苦労しないゲームバランスに調整されている。
モバイル事業部のFF II担当、木村貴則氏は「FF IIはライフスタイルに溶け込むものにしたいと考えた」と話す。
「例えばうちに帰って、レベル上げをしている時間なんてない人でも、電車の中でプレイしていて、ストーリーに合わせてスムーズにキャラクターが強くなる」ように調整されているという。
もっとも、ゲームの面白さである自由度は変えていないと前出の那須氏は話す。「FF IIは、ファミコンの頃から『やりこみ要素』があった。携帯版でも、たとえばキャラクター全員が(武器を装備せずに)“素手”で戦っても進んでいけるようにしてある」
ドラクエ IIも、この点は同じのようだ。たとえば、ゲーム序盤でローレシアの王子が冒険に旅立つ時、仲間が1人もいないため城の周りの敵に苦戦するケースがある。「いかに導入部を入りやすくすべきか、堀井さんとも相談してバランスを変更した」と和智氏は話す。
ゲームシステムの面でも、たとえば移動の呪文である「ルーラ」が、ドラクエ VIIIの基準にのっとって「直前の街にもどるルーラでなく、どの街にも移動できるルーラ」に設定するなど工夫したという。
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