ラスベガスで一攫千金――鉄拳世界一への道:昔の名前で出てみます「EVO2005 チャレンジ」(2/2 ページ)
今年の夏、ギャンブルの街ラスベガスで開催されることが決定したアメリカ最大の格闘ゲームトーナメント「Evolution2005」。元「鉄拳3」日本チャンピオンが再起を図りつつも大会に挑戦する!
「ストッキング松井」ラスベガスへ行く!
今回の情報を受け、なにやらむずむずと心が動き始めた筆者。「ラスベガスでお金をかけての格闘ゲーム大会」という言葉を聞いて心が動かないような人間は格闘ゲーマーじゃないとばかりに、渡航の準備を始めることにした。
実は、筆者は「鉄拳3」時代、今は亡き伝説の鉄拳攻略集団「卍党」に一時期所属し「ストッキング松井」として過去に全国を制覇したこともある格闘ゲームプレイヤーだ。ところがゲームセンターに毎日通いつめることが、諸般の事情で難しくなり、現在はコンシューマゲームに没頭する日々(Play! Xbox参照)。
そのため鉄拳3以降にリリースされた「鉄拳タッグトーナメント」「鉄拳4」はプレイステーション2版の購入はしたもののほとんどプレイしておらず、「鉄拳5」に至っては、アーケード版のリリース以降も時折時間つぶしに触ってみる程度で、そのほとんどが負け試合。正直なところ「ボクはゲーマーです」なんていえないレベルまで腕が落ち込んでしまっていた。
一度は日本トップクラスにまで上り詰めた筆者といえど、もうそろそろ格闘ゲーマーとしての限界年齢も近づいてきているような気がしている。特別にこれといったデータがあるわけではないのだが、筆者は格闘ゲーマーで全国トップを目指せるプレイヤーの年齢は金銭的、時間的なもろもろの制約を含め、おおよそ10代中頃から20代前半までではないか、と考えている。そのため、もう一度格闘ゲームトップを目指すのならば、もうこの機会しかない、と判断、今回の参戦を決定した。
それからもう一つ、ありとあらゆる知人に「それは夢物語だよ」と言われつづけているのだが、筆者は将来の夢のひとつとして「プロゲーマーリーグの設立」というものがある。ゲームをプレイすることが、(ライターなどの職業と一部のグレーな状態をのぞいて)ただの時間とお金の浪費にしかならない現在の状況(もちろん、そこに「楽しさ」や「感動」があるから人はゲームをプレイするのだけれど)をなんとか変えられないか、と思っているからだ。「韓国のプロゲーマーが現地の女性にモテモテ」という事実を目の当たりにしたというのもその理由のひとつではあるが。
そして「出るからには勝ちたい」というのがゲーマーの性。記念に大会に出てみました! というだけでは自分が納得できない。とはいうものの、過去の栄光にしがみついているだけで勝てるほど、対戦格闘ゲームの世界は甘くない。いきなりゲームセンターに行ってもボコボコにされるのは目に見えているので、渡航を決定してすぐにプレイステーション2版の鉄拳5を使用し、自分なりの練習を行っていくことにした。
これが夏休みの日記みたいなスケジュール表 | |
1 | 使用キャラクターの技(コマンド)を覚える |
2 | 全キャラクターの技(モーション)を覚える |
3 | 使用キャラクターの戦術を覚える |
4 | 全キャラクターの戦術を覚える |
5 | 連続技の練習をする |
6 | ゲームセンターで対戦する |
7 | 以降3〜6の繰り返し |
こういった地道な練習を開始して以来、反復練習の賜物か現在のメインキャラクターの勝率は6割強まで上がってきた。しかし、この程度ではトッププレイヤーたちの足元にも及ばない状態ではある。そのため、先日発売された「鉄拳5 パーフェクトガイド」を片手に日々研究を続ける毎日。
そんな中で「7月中にアーケード版の鉄拳5がバージョンアップされる」という情報が届いた。現状のバージョンでは「明らかに強すぎる技」であったり「回避するのが難しい状態」を調整したバージョンということなので、アーケードゲーマーにとっては非常にありがたい話なのではあるが、筆者は頭を抱えてしまった。「Evolution」の大会で使用されるバージョンは「北米プレイステーション2版の鉄拳5」なのだ。
バージョンアップによってキャラクターの技のスキや判定が大きく異なってくるため、アーケードでの練習してしまうと、大会用のバージョンと異なる動きになってしまう。
さて、これからいったいどうしたものか…。
これ、次回に続きます
協力:松崎マーク
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