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オンラインでの活用方法はこれからの課題か?――XboxのオリジナルサービスPlay! Xboxその3(1/2 ページ)

月に数本の新作タイトルを心待ちにしつつ、日々Halo2の練習にいそしむ筆者。今回はXboxのちょっと変わったサービス「Xbox ビデオチャット」と「Xbox Live Arcade」を紹介。ちなみに、トップページの「次世代機買うならどれ?」アンケート結果がまたしても1%増加! 最終的には22%でアンケートは終了になったが、さて実際はどうなることか……。

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高品質の映像と音声でビデオチャットを楽しむ!

 前回は Xbox のオリジナルネットワークサービス Xbox Live についてだったが、今回も引き続き、Xbox Liveを活用した様々なサービスについて紹介していこう。

 ここ数週間、ITmedia Gamesでは「Xbox ビデオチャット」関連ニュース(杉並区に全小中学校にXboxを導入や、Xbox ビデオチャットで中学生がテレビ会議)が掲載され、いずれもアクセス数で上位にランクインしていた。このニュースで「へぇ、ゲーム機でもビデオチャットができるんだ」と興味のわいた方も多いかと思われる。

 「Xbox ビデオチャット」は2004年11月に開始されたサービスで、Xbox Live ユーザーならば、専用のビデオカメラを購入するだけで、すぐにビデオチャットを始められるもの。Xbox ビデオチャットキットを購入すると、ビデオチャットセット一式、 Xbox Liveの1年利用カード(通常は税込み価格7140円)、ボイスコミュニケータ、Xbox Liveスターターディスクが付属してくる。カメラセットと、ボイスコミュニケーターユニットと1年チケットがついてこの値段はかなり割安感がある。「今から Xbox Liveを始めよう」と思っている方にはもちろん、1年利用カードを目当てに購入する、という手もアリ。

 また、 Xbox ビデオチャットは次世代機となるXbox 360にもオプションで使用できる予定になっているが、現在は全世界に先駆けて日本で先行体験ができる期間となっている。やや苦戦している日本市場で、こういった新しい試みを提案してくれるのはとてもありがたい。

 Xbox ビデオチャットを使用するには、コントローラー入力端子にカメラユニットを接続し、ビデオチャットソフトを入れて Xbox を立ち上げればOK。ビデオチャットを一緒に楽しめる相手は、 Xbox Live上でフレンド登録をしたメンバーのみ、となる。つまり、ゲーム上で仲がよくなった人、あるいはもともと知り合いの人、とのみチャットができるというわけだ。どこぞの大人向けチャットサービスのように「異性との出会い」を求める方には向いていないのでご注意あれ。当然ながら、ビデオチャットの使用料金は無料。Xbox Liveの基本サービス料金のみで利用できるのがうれしいところ。

 生粋のXboxファンを自負する筆者は、当然のように発売と同時にサービスに飛びついた。さらには、筆者が運営するクラン(オンラインゲーム上でグループを組むチームのようなもの)メンバーも数人が購入、発売と同時にビデオチャット生活をはじめたのだが……。


見た目はちょっとチープな感のあるビデオカメラだが、実際に使ってみるとその鮮明さにびっくり

 もともと、オフ会などで実際に会ったりしてはいるものの、遠方に住んでいるプレイヤーが多い筆者のクランでは、なかなか顔をつきあわせて話す機会も少ない。こういった機会にビデオチャット経験をしてみるのもいいだろう、と皆でビデオチャットを開始した筆者たち。

 ボイスチャットで交わす音声は非常にクリアで、ノイズもほとんどない。ここはさすがXbox Liveといったところ。そして、気になる映像品質も非常にきれい。回線速度にあわせて自動的に一秒間に描画するコマ数や画質を変化させているという話だが、ADSL以上の回線、つまりXbox Liveを快適に使用できる回線を使用しているユーザーならば快適に楽しめるはず。PCのビデオチャットなどでは、カメラに向かって手を振ると、残像が残ったり、一秒間に表示される映像がガクガクしたりすることが多いが、Xbox ビデオチャットではそんなことはほとんどない。

 Xbox ビデオチャットには、画面を彩る様々なエフェクトや、チャット相手のコントローラーに振動を与えるバイブレーション機能などがついているのだが、正直なところこれを使うのは最初の10分程度。むしろ、会話の途中でファンファーレが鳴ったり、自分のコントローラーが突然振動したりするのは「うざい」の一言で終わってしまう。結局のところ、一番のウリは「安価で快適にビデオチャットができること」になるだろう。

 そして、皆で顔をつきあわせて様々な機能を試しながら小一時間も経った頃。誰ともなく「男ばっかりで顔つきあわせてしゃべるのも……なぁ」という言葉が漏れ、そのままソフトを入れ替えゲームの世界へ。ちなみに、Xbox Liveは最大で100人のプレイヤーをフレンド登録できるのだが、筆者のリストの99%が男性。残る一人の女性は、海外在住のためにビデオチャットを購入できない、というオチがついている。

 正直なところ「ゲームで知り合ったお友達同士で顔を見ながら会話を楽しもう!」という使い方はなかなか難しいのでは、と思うが、ありがちなシチュエーションとして挙げられる「遠距離恋愛をしているカップルのコミュニケーション」や「地方赴任しているゲーム好きなお父さんが子供の顔を見る」などというやや限定されたシチュエーションならば、非常に有効活用ができると思われる。残念ながら自分はどちらにも当てはまらなかったようで、ビデオチャットを使ったのは最初の数日、その後は我が家の周辺機器墓場へと送られることになってしまった。

 しかし、「せっかく購入したのだから、なんとか使い倒すことはできないか?」と考えた筆者。ちょうどその頃、格闘ゲーム「デッドオアアライブ アルティメット」をプレイしているときに、Xbox Liveの友人からコマンド入力のコツをたずねられたことがあった。同じ場所でプレイしているのならば、コマンドの手さばきも全部見せることができるのだが…と悩んでいたところに、ビデオチャットの存在を思いだしたので試しにセッティングしてみることにした。

 第1回でも述べたとおり、不必要なほど(現在4台が稼働中)にXboxが転がっている我が家。1台目のXboxで「デッドオアアライブ」を立ち上げ、プレイを始める。もう1台のXboxで「Xbox ビデオチャット」を立ち上げ、友人とチャットルームに入る。友人はビデオチャットの画面で筆者のプレイ風景を見て、ボイスチャットで「○○ってどうやって出すの?」、「××の入力タイミングを教えて」と質問をしてくる。それに対して筆者がその場で「こうすればできるよ」と答えていく。

 Xbox ビデオチャットは高いフレームレートで動画が再生できるため、お茶の間ゲーム講座が可能になった。その後、彼とオンラインで対戦をしたところ、失敗していたコマンド入力もうまくできるようになってはいたが、うれしいような、悔しいような複雑な気分になった……。

 上記のように非常に変わった使い方をしている筆者が言うのもなんだが、機能性、操作性ともに、PCでのビデオチャットとは段違いの「Xbox ビデオチャット」はぜひともXbox Liveユーザーに体験していただきたい。自分たちなりの新しい使い方を自分でいろいろと編み出してみるのも面白いだろう。

 そして先週のニュース記事のように教育機関での利用が推進されてくれば、「ゲーム=役に立たないもの」というレッテルが少しずつはがれてくるのでは、という気もしている。また、家庭用ゲーム機で使用するビデオチャットが将来的にどのような形で実際のゲームに組み込まれてくるのかが非常に楽しみなところ。自分の顔を画面表示させるという行動にやや抵抗感があるという人も多いとは思うが、まずは普段一緒にゲームをしている仲間と、さらに親密なコミュニケーションをとるために皆でビデオチャットを始めてみてはいかがだろうか。


仕様上、自分の画面は鏡像になっているが、相手には普通に見えている。ゲーム画面もかなりくっきりと表示できるのがわかる

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