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福岡で行われたシステムソフト・アルファーの説明会に乗り込んでみた(4/4 ページ)

システムソフト・アルファーってどんなことしてるんでしょう? ということで、福岡で行われた説明会に参加し、5作品の開発状況などを聞いてきた。

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映画と見紛うばかりの迫力で空を切る――「スーパーエアコンバット 4」

 前作「スーパーエアーコンバット 3」からシステムを一新したフライトシミュレーターシリーズの最新作「スーパーエアーコンバット 4」は、「銀翼」や「プチコプター」のアクアシステムが開発を担当している。

 現代を代表する「F-35C」「F-35B」「F-22」「F-18E」「F-16C」「F-15C」「グリペン」「ラファール」「EF2000」「F-2」「ハリアー」のほか、同シリーズでおなじみの隠し機体を含めた最新鋭11機の戦闘機に搭乗可能で、とくにF-35やハリアーなどのVTOL機の特性を体験できることが特徴――「垂直離着陸やホバリングからの横滑りといった特殊な飛び方を簡単に操縦できるように、独自の操作性も盛り込み、例えば空中に静止している状態から機銃を掃射して建物を破壊したり、迷路のような狭い洞窟を潜り抜けるといった、本ゲームでしか味わえない戦闘シーンが用意されています」と、本作ディレクターの前田 雄市氏は語る。

 プレーヤーは最新鋭戦闘機に搭乗し、ドッグファイト、対地攻撃といった戦闘機のあらゆるミッションをプレイする。ゲーム画面は実機の雰囲気を残しつつも、プレーヤーが瞬間的に状況を把握できる構成にすることによって、敵が入り乱れた複雑な状況でもストレスを感じることなく遊ぶことができるよう開発が進められている。

 本作では、「初心者向け」「マニア向け」それぞれに適したプレイモードが用意されている。ストーリーを追って戦場を転戦する「キャンペーンモード」や、プレーヤーが好みの機体を操って、次々に登場する敵を撃墜する「アーケードモード」など、嗜好に合わせて遊ぶことができる。

 操作方法はシンプルで、キーボードとジョイスティックだけでなく、ジョイパッドでもプレイできるようになっているので、フライトシミュレションを遊んだことがない方でも、操作に戸惑うことはないという。


コクピット画面では、プレーヤーがディスプレイという限られた視界を有効に活用できるよう、極力大きくとり、必要な情報を画面中央部に集中、戦闘に集中できるようにしている

可動部を極力増やしており、デモでは空中飛行中にはありえないが、エアブレーキを作動させたり、キャノピーを開閉したりなど、動かせるところは全部動かす勢いで作り込まれている

映画の特殊効果を見るようなカッコ良さを追求した演出もウリのひとつ。ハリウッド映画のワンシーンで見るような、カッコよさを追求したと説明するように、機銃掃射による砂塵や水柱などの特殊効果にこだわり、戦闘の迫力がダイレクトにプレーヤーに伝わるように工夫されている。残念ながらデモではそのへんは見せてもらうことはできなかった

 現段階で最高クラスのクオリティを保証するという3Dモデルだが、今回見せていただいたものでは武器などのモデリングは調整中だった。実際はあり得ないが、両脇にミサイルを視覚的に配置している。発射すると当然飛んでいってなくなってしまうなど、そのへんはリアルよりもわかりやすさを選択している。フライトシミュレーターというよりも、戦闘に重きを置いた本作は、2005年11月に発売を予定しており、価格は10290円(税込)、対応OSはWindows XP/2000/Me/98。

前田氏 今作「スーパーエアーコンバット 4」は、2つの大きなポイントがあります。

 1つ目のポイントは、VTOL機の持つ魅力を思う存分に堪能できることにあります。空母からの垂直離着陸といったVTOL機独特のシチュエーションや、通常の戦闘機では入れない狭い空間をホバリングを駆使して潜り抜ける緊張感溢れる演出は、VTOL機の特殊性を発揮させた本作でしか味わえない大きな魅力となっています。

 そして今作のもう1つのポイントは「爽快感」。映画のワンシーンであるような「爽快感」「カッコ良さ」を最大限まで追求します。さらにフライトシミュレーターの優れたノウハウをもつアクアシステムとのコラボレーションによって、非常に高いレベルでのフライトシーンの表現が可能になりました。

 VTOL機の魅力と爽快感を追求し、新しく生まれ変わったスーパーエアーコンバットシリーズ最新作、「スーパーエアーコンバット 4」をよろしくお願いします。

過激ながらもシナリオがすべてのキモ――「現代大戦略2005〜(サブタイトル未定)〜」

 今回で5作目になる「現代大戦略」だが、サブタイトルは未定のまま。ただし、昨今なにかと話題のイージス艦がテーマになっているということで、それに関するものになるであろうとは説明に立ったプロデューサーの宮迫靖氏は語る。

 今作も軍事ジャーナリストの清谷信一氏の監修によるシナリオが、21本も収録され定番の日本対韓国、日本対北朝鮮、日本対中国などに加え、イラクからの自衛隊の撤退シナリオや、前回好評だったヨーロッパでの紛争も収録される。新しいところでは、中央アジア紛争や、アメリカ本土での戦争、また史実ではフォークランド紛争などが加わった。ラインナップは以下のとおり(ただし、シナリオ名などは変更の可能性あり)。

1日韓攻防戦・襲来!反日漁船団
2日韓攻防戦・竹島を死守せよ
3日韓攻防戦・済州島制圧戦
4日韓攻防戦・対馬奪還戦
5落日の金王国・核施設掃討作戦
6落日の金王国・報復の応酬
7落日の金王国・正男VS正哲・正雲
8中華帝国の暴走・波高し!東シナ海
9中華帝国の暴走・邦人大脱出
10中華帝国の暴走・沖之鳥島/尖閣諸島攻防戦
11中華帝国の暴走・元寇再来!!
12地獄のイラク撤退
13中央アジア紛争・常任理事国への試金石
14中央アジア紛争・泥沼
15EU崩壊の序曲・水戦争勃発
16EU崩壊の序曲・第3次欧州大戦
17米国東西戦争・ネオコンVSリベラル
18米国東西戦争・中西部の戦い
19米国東西戦争・決着のとき
20フォークランド紛争・サウスジョージア島奪還
21フォークランド紛争・諸島攻防戦

 見てもらうとわかるとおり、タイトルだけでも唖然とするものばかりで、北朝鮮の兄弟戦争や、システムソフト・アルファお膝元の福岡での中国との戦闘など、内容は過激。ただ、日本が常任理事国入りした途端に起きた中央アジアでの紛争など、将来ないとは言えない設定もあり、なかなか興味深いのではないだろうか?

 この21本のシナリオマップに加え本作では、「大戦略パーフェクト2.0 DX」に収録した単体マップやキャンペーンマップも150枚以上収録される。

 ゲームシステムは、「大戦略パーフェクト2.0 DX」をベースとしていながら、リアルマップモードや画像ラベルが追加され、国境線も改良されている。特にリアルマップモードでは、今までのヘックスで描かれたマップではなく、実際の地図のようなグラフィックが追加される。

 また、従来はテキストによるラベル表示のみだったが、地形ラベル、勝利条件ラベルに、それぞれ画像を設定できるようになったため、同じ都市であっても、それぞれ違う画像で各都市を表現することができるようにしている。


リアルマップに都市の点(点の大きさで都市の規模が一目瞭然と、見た目でわかりやすくなった)が置かれ、リアルマップをベースにヘックスが敷かれる。このモードでは、兵器の移動範囲や地形などを深く悩まずに指示できるため、初心者に優しいとか。もちろん従来のヘックス画面にも切り替えることができるようにしたいが、いつでも切り替えが可能になるかは現在調整中とのこと

 前作まで曖昧だった国境線(特にヨーロッパのように国境線を接する国の数が多い地域)では、シナリオによって残念な思いをしたと宮迫氏は思い返す――「今作では、よりリアルに表現できるようにしたり、リアルファイトの改良などもはかられています」。

 「大戦略パーフェクト2.0 DX」で好評だった、初心者向けにルールや兵器を必要最小限にした「シンプルモード」や、兵器の知識を得るのに便利な「3D図鑑」も充実。シナリオ終了時に生き残った部隊を保存しておいて、次のシナリオに登場させるできる「マイ部隊」や、地雷、機雷、自爆などの機能もそのまま継続される予定だ。

宮迫氏 今年も、さらに過激にやります(笑)。定番もののシナリオは、より面白く、そして新顔のシナリオについては、新鮮味を十分に味わえる内容になっております。シナリオの1つをご紹介します。

 「地獄のイラク撤退」――治安がますます悪化する新生イラクで、米軍は新制イラク政府自体の治安統治能力を高めるために、大量の武装を供与し始めます。この策が功を奏してその後、一見沈静化したかのように見えた治安だが、新制イラク軍の一部に浸透していたスンニ派などによる大規模な武装蜂起が発生。ほどなく最大勢力シーア派との内戦状態へと発展。米軍は、シーア派側に立つが、これまでにない組織だった本格的な攻撃にてこずり、スンニ・トライアングルに釘付けになってしまうのです。

 他方、各地にも戦火が飛び火。米軍を頼りにできなくなった有志連合の各国軍隊も戦闘に巻き込まれ、多大な被害を被る。中には、シーア派にも関わらず、駐留外国軍に敵意を持った一派が、見境なく有志連合に攻撃を仕掛けた地域まで出現。サマワ近郊のオーストラリア軍・自衛隊も例外ではなく、ここに至って日本政府は、世論の沸騰も手伝ってイラクからの自衛隊撤収を決定するというわけです。

 米軍供与の強力な武装を持つ反乱義勇軍が待ち受ける中、安全な目的地クウェートまで、混乱と恐怖に満ちた地獄の行軍が始まります。

やっと問題解決の糸口が見えてきた――「大戦略VIII」

 今年1月に東京にて発表された「大戦略VIII」だが、いまだに発売日などのアナウンスはされていない。今回も開発が難航しており、ようやく解決の糸口が見えてきたばかり、ということで、価格などの詳細はもう少し先になりそうだ。

 戦場をすべて3Dで表現することに注力されているものの、披露された現状のものを見る限りはまだまだといった感じ。例えば、ユニットに移動先を指示し、進行させてもせっかく3Dで表現したテクスチャーを無視して突っ込んでいったりと、なかなか手強そう。

 本来ならば戦場の臨場感を感じられるよう、リアルタイムに戦闘機が飛び交い、兵器が移動していくというダイナミズムを味わえる……はずなのだが、さらなる開発に期待したい。


左がディレクターの小柳豊氏。右がシリーズの生みの親であり取締役の藤本淳一氏。今回は地面の表現にこだわっているという

当然時間を止めて指示に没頭もできるし、メッセージは遡って確認することもできる

この画面で兵器の移動先を指示。基本的にはこの画面がメイン

 従来に比べてノリが違う、と進行をしていた宮迫氏は――「今まで2Dで表現していたため、プレーヤーにとって戦闘は脳内補完に頼っていたところが大きかった。しかし、3Dになることで、イメージしやすくなるはずです。その代わり、表現手法には細心の注意を払っています」と語る。発売が待たれる皆様に、ディレクターの小柳氏からコメントをいただいた。

小柳 ダイセンリャッカーの皆様、こんにちは! ディレクターの小柳です。「VII」から4年ぶりとなりますナンバーシリーズの最新作「大戦略VIII」をただ今鋭意制作中です! 本作「大戦略VIII」は「フル3D表現のリアルタイムの大戦略」というテーマを掲げています。「大戦略VIII」の1つの魅力としてプレイヤーが「指令官気分」を味わえる事です。プレイヤーが部隊に様々な指令を与え、3Dで部隊が動く事によって「戦況に合わせてどのように部隊が進行するか」などを感じて頂けると思います。

 実は「大戦略VIII」の3Dマップは、グラフィックではなく「自動3D生成」で表現しております。また現在、兵器グラフィックや思考ルーチンも大幅強化中です! 1日でも早くお客様にお届け出来ます様、スタッフ一同頑張って制作しておりますので、ナンバーシリーズ最新作「大戦略VIII」を楽しみにお待ちください!

(C) SystemSoft Alpha Corporation.


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