このかわいらしさはたまらない!?――ECOβテストは大盛況(2/2 ページ)
ブロッコリー、ガンホー・オンライン・エンターテイメント、ヘッドロックが生み出したMMORPG「エミル・クロニクル・オンライン」。クローズドβテストのインプレッションをお届けしよう。
「僕が君の盾になる……」の憑依システム
ECOで注目すべき独自システムは2つある。まずは「憑依システム」から紹介していこう。これは
- 自分が装備しているアイテムに自分自身で憑依する
- 隣に立っている他ユーザーの装備品のどれかに憑依する
という2つのパターンがある。ECOをプレイしていると道端にぽたぽたと高価な装備品が落ちているが、これはほとんど全てプレーヤーが自分の装備に憑依した状態だ。拾って装備することもできるが、相手が憑依を解除してしまうと、そのとたん裸になってしまう。
憑依にはいくつかメリットがある。1つは憑依した相手のHPに依存するため、HPが少ないタイタニアでも死ににくい。憑依中でもHP/SP/MPは回復するので、安全な休憩場所とも言える。
もう1つは憑依アイテムは壊れないという点だ。ECOの装備品には耐久度が設定されており、使い続けていればいつかは壊れてしまうが、憑依アイテムを使う分には気にしなくてもよくなるのだ。
憑依している側には「憑依ポイント」として、ある程度の経験値が加算される。しかも装備している側とパーティを組むと、パーティ経験値も加算されるのでおいしい。なお、同時に使える憑依アイテムは3つまで。3人のパーティで戦っていても、実は中身は12人ということもあるわけだ。
代わりに働いてくれるマリオネットシステム
ECO最大の特徴はこのマリオネットシステムだろう。マリオネットはクエストを攻略すれば手に入り、ご主人であるプレーヤーの代わりにさまざまな仕事をしてくれる。β1ではログアウト中の露店しか利用できなかったが、β2からは採集も可能になっていた。
マリオネットは、ログアウトしていてもゲームの中でせっせと動いて、資源アイテムを集めてくれる働き者だ。現在マリオネットには攻撃能力は付与されていない。と言うのも、ログアウト中に自動で動くマリオネットがモンスターへの攻撃もできてしまうと、MMORPGでは問題になりやすい“横殴り”行為になってしまうからだ。
また、マリオネットには最初からスキルが備わっていたり、属性があったりする。プレーヤーは自分のマリオネットにものりうつることができ、マリオネットが持つスキルや属性を自分の物として扱えるのだ。β1で人気が最もあったマリオネット「サラマンドラ」は火属性なので、火属性に弱いモンスターが出現するマップでは、のりうつって戦ったほうが有利になる。
ECOのβ1、β2を通してプレイして感じたことは、プレーヤー同士の会話も活発で、コミュニケーションは取りやすく、絵柄の通りふんわりした雰囲気が全体にあることだ。行き詰まったクエストの質問を叫ぶプレーヤーがいれば、誰かしらが答えていたし、経験値を有効に稼ぐ目的で、同じマップ内にいるプレーヤーをいきなりPTに誘う光景も多く見られた。
かわいいアイテムは外見にこだわるプレーヤーや、コレクター癖を持つプレーヤーにはたまらないゲームだが、それだけでは長続きしない。ECO公式サイトでは「王道+かわいいMMORPG」をうたっている以上、今後は“王道”の方にももっと力を入れてほしいと思う。まだβテスト中ということもあり、今後の進化に期待したいところだ。
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