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インタビュー

まだまだ機能拡張は続く――PSPシステムソフトウェア開発者に、新機能の詳細や今後の展望を聞く(2/3 ページ)

PSPシステムソフトウェアの開発を担当されている川西氏にインタビュー。今後のブラウザ機能はどのように変わる? そしてまだ隠し球があるとか? PSPシステムソフトウェアの進化はさらに続く。

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ブラウザ機能に加え周辺機器も活用することで新たな楽しみが実現できる!?

――ところで、このブラウザ機能はACCESSのNetFrontがベースとなっていますが、そちらを採用した理由はなにかあるのでしょうか?

川西氏 ACCESSのNetFrontは、携帯電話ではかなりの実績がありますので、今回は携帯機器に乗せるブラウザということで採用しました。ブラウザというと、現在では多機能化が進んで、ブラウジング以外の機能も含めた総称として使われることが多くなっていますが、今回搭載したのは、基本的なHTMLブラウザとなっています。

――ブラウザにタブ機能が用意されているのはちょっとびっくりしました。タブという機能はまだなじみが少ないと思いますが、搭載しようと思ったのはなぜですか?

川西氏 PCの方でも、タブの概念はまだ浸透していないと思いますが、リンクをクリックすると新しいウィンドウをどんどん開いていくコンテンツもあって、複数のページを同時に開けないと表現しきれない部分があったので、今回タブ機能を導入しました。ただメモリの問題もありますので、タブは3つで固定しています。

――HTMLのブラウジング以外にもFTPやメールなどの機能が搭載される可能性はありますか?

川西氏 そうですね、搭載できるものは極力搭載していきたいと考えています。メール機能なども視野に入っていますが、文字の入力がどれだけやりやすくできるか、という点が課題だと考えています。

 テキストベースやHTMLベースのメール、掲示板、ブログなど、さまざまなコミュニケーションの手段がありますが、お互いにコミュニケーションできる一番いい方法を検討しています。PSPの場合は、それは必ずしもテキストだけではなくて、映像や音声といったものでも実現できますので、メールに関しては、コミュニケーションの手段の1つとして考えていきたいと思っています。

――ブラウジング時のデータのストアは全てメインメモリ上で行っているのでしょうか。メモリースティックは使われないのですか?

川西氏 全てメインメモリ上で行っています。技術的にはメモリースティックも利用可能ですが、リムーバブルですので、途中で抜かれてしまうとデータの不整合が起こってしまう可能性が発生します。やはり一般のユーザーに安心して使っていただきたいので、いろいろな条件が揃わなければ使えないというものにはしたくないです。

――では、メモリースティックに保存したHTMLファイルをブラウザで表示させるといったことはどうでしょうか。

川西氏 技術的には可能ですので、使い勝手も含めて検討していきたいです。

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――それでは、USBの周辺機器で機能を拡張する、といったことは視野に入っているのでしょうか。特にキーボードを接続して利用できれば、ブラウザ機能をもっと活用できるように思いますが。

川西氏 USBの周辺機器については、すでにいくつか考えているものがあります。今はまだ具体的にはお伝えできませんが、近いうちにご紹介できるようになるでしょう。キーボードやマウスに関しては、ブラウザ機能を搭載したことで期待されているようですので、検討させていただいております。

 しかし、エンターテインメント機器として完成された形にしたいと思っていますので、不自然ではない形にできるようならば可能性もありますが、できれば今の形のままでいい入力方法を検討していきたいと考えています。

――でも、今回のシステムソフトウェア バージョン2.00では、文字入力は結構やりやすいように考えられていますね。

川西氏 まだまだ改善できるだろうとは思っています。コントローラのボタンだけで入力するというのは、なかなか難しい面もありますが、少しでも使いやすくなるよう継続的に開発していきたいです。

――周辺機器に関してですが、ユーザーからの意見として、カーナビとして使いたいというものがあったのですが、これが実現される可能性はありますでしょうか。

川西氏 昨年のE3では参考出品としてGPSを展示していましたが、それも検討項目の1つとして考えています。ブラウザが搭載されたことで、GPSと組み合わせるといろいろできることが増えてきますので、いずれはご紹介できれば、と考えています。GPSはゲームでも利用できますしね。ゲームでGPSを活用すればおもしろいことができるのではないか、と思っています。

 例えば、ゲーム内のマップを現実の世界と結びつけることも可能になりますし。渋谷の地形を再現して、実際に自分のいる場所をゲーム内でも対応させる、といったことで、おもしろいことができるでしょう。

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