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インタビュー

アニメやマンガみたいなゲームを作りたかった。それが「ヨーグルティング」(3/3 ページ)

オープンβサービスが始まった「ヨーグルティング」。会員登録数はβサービス開始2日後で10万IDを越えるなど、かなりの人気を誇っているMMORPGだ。東京ゲームショウ2005の会期中というおそらくかなりの多忙な中、ガンホー・オンライン・エンターテイメントおよびNtixSoftの方に話を聞く機会を得たので、紹介していこう。

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――少しゲーム外のこともお話させてください。ヨーグルティングは現代風の学校が舞台ということで、ゲーム外でのビジネス展開もかなり広げやすそうですが?

古志野 はい、実際にテレビ・ラジオの展開やアニメ・コミックへ進出は考えています。

鳥山 実在する制服と同じものをゲーム内に持ち込んでみたり、タイアップといった方向性もあります。

コウ 元々アニメ・漫画っぽいゲームを作りたいと思っていました。漫画だと学園モノはかなり定番です。それなのにMMORPGの定番というと、神話や宇宙ばかりがベースです。学校が舞台というMMORPGはほかには見られず、かなり新鮮にとらえてもらえました。

――マンガもかなり参考にされたというお話ですけど、具体的にどんなマンガを資料として読まれたんです?

コウ それはもう本当にたくさんの漫画・アニメを見て、参考にしました。どれとは言えないぐらいです。

――発表会の時もそうでしたが、その後もヨーグルティング関連のイベントには東放学園の生徒さんが登場しています。どうして東放学園を選ばれたのでしょう?

古志野 まず学園モノという舞台に、とにかくつなげたかったというのが理由です。発表会の会場にしても都内の小学校・中学校・高校は一通り当たりましたが、商用利用になるということもあって交渉は難航。唯一、東放学園さんだけがまずは場所の提供を承諾してくださり、そこから運営のお手伝いまでしてくださる、という話の運びになりました。

――今後導入される「学級委員」も東放学園の生徒さんですね

鳥山 声優科の生徒さんにとっては、ゲームのキャラクターを演じることで、今後の仕事に役立ちますし、こちらとしてもこの声を生かして、将来ヨーグルティング関連のことがゲーム外でできるのではと考えました。発表会前に学級委員役の募集をかけましたが、夏休み前というタイミングの悪い時期にもかかわらず、100名以上の応募をいただきました。そこからオーディションで20名ほどまで絞っています。

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――10月のアップデートプランについてですが、クラブ活動として料理部、忍者部などが入りますよね。忍者というの少し唐突な気もするのですが。

鳥山 クラブ活動としての機能はありませんが、オカルト研究部とロボット研究部といった制服は、すぐに入手が可能になります。ヨーグルティングは現実の学校に近い設定ですが、NPCの名前を見ていただくと分かるように日本風の名前、中国風、欧米風と国際色豊かですよね。これはヨーグルティングは現実の学校風でありながら、どんなものでも受け入れられる世界観と、どの国でサービスをしても学校としての違和感をなくす工夫を考えているからです。忍者部もその中の1つ、というわけですね。

――まだまだ隠し玉は多そうですね。それでは最後に定番の質問ではありますが、今後の目標をそれぞれ聞かせてください。

古志野 まずはユーザーの皆さんが楽しめることが目標です。そしてヨーグルティングの魅力をさらに高めた形で、年内に正式サービス決定ができればと思っています。

コウ ありきたりのMMORPGではない、子供の頃に遊んだゲームの面白さを持ち合わせたゲームを作りたいと思っています。シングルプレイの楽しさを持つMMORPGという新しい形を、もっともっと楽しくできるよう開発していきたいです。

鳥山 できる限りユーザーの声をゲーム内に反映させていただきたいですね。変な話ですけど、東京ゲームショウのガンホーブースで、コンパニオンがヨーグルティングの制服を着ているのを見てうれしくなっちゃったんですよ。目標は今年の冬コミ(コミックマーケット)にヨーグルティングのコスプレーヤーが登場してくれることです(笑)。それだけヨーグルティングを愛していただけるように頑張っていきたいと思います。


 見た目だけで判断すると、いかにも最近ありがちなライトユーザー向け“クリックゲー”だと判断されやすいが、ヨーグルティングはちょっとした時間に楽しめる手軽さと、激しいスキルで敵をやっつける爽快感、お互いに協力し合わなければよい成績が取れない複雑さを兼ね備えた、なかなか奥が深いMMORPGに仕上がっている。

 韓国では4回もクローズドβサービスを繰り返して練り上げたというだけあり、オープンβサービス中でも深刻なバグは少なく、脇役であるNPCの個性やバックストーリーの豊かさは、最近なかなかビッグタイトルが出ないMMORPG市場においてかなり注目のできと言える。

 オープンβサービスではすでに10万アカウントが登録されており、クローズドβサービス参加者などからの口コミでも、ユーザー数を増やしているとのこと。あくまで予想ではあるが、正式サービススタートも、さほど遠い話ではないだろう。

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