部活や恋愛にかける青春を味わってみないか!? 「涼風」アフレコインタビュー(3/3 ページ)
「週刊少年マガジン」にて好評連載中の人気コミック「涼風」のテレビアニメ放映が開始されてから早3カ月。全26話の折り返し地点をすぎたことで、出演者たちにはどのような心境の変化が生まれているのだろうか。インタビューを敢行し、その内面に迫った。
―― それではそれぞれが演じるキャラクターの見どころはありますか?
中村 大和が萌果にすごく気を使っているんですよ。萌果の気持ちに答えるために付き合ったというのが大きかったと思うので、これからも気を使っていくんだろうけど、それで果たしてうまくいくんだろうか。僕自身は萌果が好みなんですけど、大和は涼風とうまくいってほしいなという思いもある。演じる方としては複雑ですけど、やはり大和の恋愛は見どころです。
三橋 涼風の場合は、萌果と大和が付き合ったことを知ることによって、自分の気持ちにも気づいてしまうと思うんです。その感情をどう自分の中で消化しつつ、消化しきれなくて出していくのかっていうのは見どころなんじゃないかなと思います。涼風の感情の触れ幅がすごく大きくなっていくので、ファンのみなさんも一緒に見てどきどきして頂けたらいいなと思います。
細野 やはり私の場合は、萌果ちゃんにはなんとか大和くんの心をゲットしてもらって、本当の幸せをつかんでもらいたいです。せっかく想いが通じたわけですから。あとは、今後萌果ちゃんの女の子の友達が出てきたりもしますので、そういう別の一面も見てほしいですね。
―― では最後にファンの方に一言お願いします。
中村 大和の気持ちというのがだんだんと萌果と涼風のあいだで揺れ動き始めている。それがどう今後につながっていくのか、最後は結局誰なのかっていうところを見て頂きたいです。
三橋 恋愛も、陸上に対するそれぞれの思いもいよいよ動き始めました。原作を知っている方も、アニメを見ながらドキドキしたり笑ったり泣いたり、一緒に恋愛している気分になって見て頂けたらと思います。
細野 アニメの方では綺麗な色がついたり音楽がついたり、原作コミックとはまた違った魅力が溢れています。もちろん私たち声優陣もアフレコを一生懸命がんばっていますので、ぜひ見てください。
インタビュー終了後、第16話収録開始までのわずかな時間にセリフの練習をする3人の姿を拝見する機会があった。すると、さきほどまでの和やかな表情とはまるで違い、これから試合に挑むスポーツ選手のように真剣かつ集中した表情がそこにはあった。この作品にかける思いとプロとしての意気込みを見た気がして、とても衝撃を受けたのをはっきりと覚えている。
インタビューをして感じたことは、彼らは本作に登場するキャラクター同様に純真なのだということ。それは、たとえば15話までを終えても「まだ自分では何もできていないような不安な気分になる」というような言葉からも感じられたことなのだが、彼らは仕事に対して一直線であり、そのキャラクターになりきるための探究心を失っていないということではないだろうか。そして、そのキャラクターの心情を知るためにあらゆる角度からアプローチし続けているということなのではないか。それはまるで、恋愛に一直線な本作のキャラクターと同じ感情に突き動かされているようにも思える。
そんな3人だからこそ、高校生の等身大の青春を描いていく本作のメインキャストに抜擢されたのだと思う。もちろんその真相は定かではないが、個人的には妙に納得してしまった。3人ともとても素敵な人たちで、「涼風」を素晴らしい作品にしてくれることは間違いない。これから佳境を迎える「涼風」に注目である。
本作が声優初挑戦という細野さんだが、アニメでの演技はもちろんインタビューの受け答えも堂に入ったもの。インタビュー前には「緊張している」と語っていたが、そんな素振りなどまるで見せない、丁寧な受け答えがとても印象的だった
そして“まだ「涼風」を見ていないけどこのインタビューを見て興味が沸いた”“もう一度「涼風」を見返したい”と言う人に朗報。10月26日に「涼風」のDVD第一巻が発売される。第一巻には、大和と涼風の出会いを描く第1話「期待」と、ちょっとした誤解から大和と涼風が仲たがいをする第2話「笑顔」が収録されている。価格は税込み3,990円。初回特典版には、原作者の瀬尾公治氏描きおろしジャケットとクリアカード、さらにカラーDVDケースがついてくる。発売元はマーベラスエンターテイメント。
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