無限に降ってくるポケモンたちをタッチペンでトローゼ!:「ポケモントローゼ」レビュー(2/3 ページ)
ポケモンのキャラクターたちが総登場するパズルゲーム「ポケモントローゼ」が10月20日に発売された。落ち物パズルというジャンルと磐石の人気を誇るポケモンの融合は、ニンテンドーDSというプラットフォームでいったいどのような作品を生み出したのだろうか。
攻略の要は、トローゼチャンスとメタモン!
今作のプレイにおいて重要なのは、何と言っても「トローゼチャンスで2連鎖目をいかに繰り出すか」である。ポケモンを4つないしは5つ並べてトローゼするだけであれば、ごくごく簡単な作業だ。しかし、それだけではバラバラと降り注ぐポケモンをトローゼし続けることは難しい。常に「2連鎖目の3つ並びをできる状況にあるかどうか」「今並んでいないのなら4つ消しをしたあとにどうすれば3つ並びをつくることができるか」という点を考えて行動する必要がある。逆に言えば、それさえうまくできればプレイし続けられるし、クリアできるのだと言ってもいいだろう。
しかし言うは易し行なうは難しというやつで、実際にプレイしてみると「あ、3つ並びできてない」とか「あそこが3つ並ぶと思ったのに4つ消しでずれちゃったから成立しなくなっちゃった」などという凡ミスがけっこう発生してしまう。この点はやればやるほどうまくはなっていくのだが、やはりスピードや量が増えれば色々追っつかなくて思考が停止してしまうこともあるほどだ。
逆に難しい局面を乗り切ったときに得られる快感は相当なもの。連鎖につぐ連鎖と降り続けるポケモンにハイにさせられることもしばしば。こういった面白さは「テトリス」から連綿と続く「落ち物パズル」独特のものであり、それは今作でも例外ではない。ツボをしっかりと抑えたつくりになっていると言えよう。
2連鎖目が攻略の鍵である今作だが、もうひとつのキーポイントはメタモン。メタモンは元々のプロフィールからも察することができると思うが、どんなポケモンにも変身できてしまうという特性を活かして、どのポケモンと並んでも連鎖に組み込むことができる。パッと画面を見て同じポケモンが4ついないという局面でもメタモンさえいれば最初のトローゼを成功することができる。アドベンチャーモードで登場するジャマボールを消すことができるのもメタモンだけだ。
基本的にプレイ中にトローゼできるレアポケモンは1つだけしか降ってこない。そこで活躍するのもやはりメタモン。3連鎖目でレアポケモンとメタモンが並ぶように配置すればレアポケモンをトローゼできるという仕組みだ。
逆に注意しなくてはならないのは、メタモンがいるために、予想外のところでトローゼが起きてしまってプランの変更を余儀なくされるケースがある、という点。特にメタモンが多く降ってくる局面では、勝手な大連鎖が起こってしまうケースもある。それもまた一興ではあるが、計画通りにうまくトローゼしたいときには細心の注意を払う必要があるだろう。ちなみに画面上のポケモンを全部消すと「トローゼオール」と表示されボーナス得点が入る。これを狙う場合にメタモンは大いに活躍するはずだ。メタモンをうまく使いこなして自分なりの大連鎖を引き起こそう。
ソロでやるならアドベンチャーとエンドレス
今作の1人用モードは大きく2つに別れている。「トローゼ・アドベンチャー」と「エンドレス・トローゼ」だ。
アドベンチャーはストーリー仕立てで次々と現れるステージをクリアしていくモード。プレイヤーはSOLという組織に所属するエージェント、ルーシー・ライトフットとなり、ルナトーンをシンボルとした悪の組織フォボス軍と戦うことになる。大量のモンスターボールを奪ったフォボス軍に対して、ルーシーはトローゼビーマーという武器を駆使してボール内のポケモンの奪還に挑む。
アドベンチャーはキャラデザイン、見た目の雰囲気など、全てにおいて今までのポケモンの世界観とは大きく違うものになっている。ポップで軽快なその世界は、既存のポケモンファンにとってはかなり新鮮に映るはずだ。本編とは全く違うテイストの癖のあるキャラクターたちは賛否両論呼びそうだが、個人的にはこれはこれで番外編としてありなのではないかと思う。随所に差し挟まれるちょっとしたムービーも小気味良くてかわいいものに仕上がっている。
アドベンチャーを進めていくと、別のモードでは味わえない一風変わったステージが登場する。それがミスター・フーのステージだ。謎の中国仙人っぽい風貌のミスター・フー。通常のステージは横幅が5列なのだが、彼のステージはなんと7列。うまくやれば最大7つ消しができるわけだ。ごほうびコインを消費するうえにプレイに時間制限があるのだが、レアなポケモンを捕まえやすいというメリットもある。
アドベンチャーをクリアすることで、更なる冒険も用意されている。ボリュームはたっぷりだ。ちなみに個人的には途中かなり詰まってしまったステージが2箇所ほどあって、中盤から後半の攻略にはけっこうてこずった。最初は「簡単だな〜」と高を括っていただけに、後半のシビアさにはかなりやられた。常に連鎖を起こせる状況で挑まなければクリアは難しいだろう。見た目はかわいいが、中身は割と硬派なパズルゲームである。
エンドレスはその名の通り、画面上がポケモンで埋まってゲームオーバーになるまでプレイし続けるモード。レベルがどんどんあがっていくのでだんだん苦しくなる、というのは落ち物パズルの定番的な要素。アドベンチャーではなかなか出てこないポケモンがエンドレスだとあっさり出てきたりするので、リストを埋めるためにはエンドレスもやり込む必要がありそうだ。
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