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無限に降ってくるポケモンたちをタッチペンでトローゼ!「ポケモントローゼ」レビュー(3/3 ページ)

ポケモンのキャラクターたちが総登場するパズルゲーム「ポケモントローゼ」が10月20日に発売された。落ち物パズルというジャンルと磐石の人気を誇るポケモンの融合は、ニンテンドーDSというプラットフォームでいったいどのような作品を生み出したのだろうか。

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2人でやるならバトルかペア

 ポケモンといえば通信は欠かせない存在だ。今作でも通信によるプレイが非常に重要だったりする。通信プレイでしか手に入らないポケモンが存在する、などというのはポケモンファンなら想定の範囲内だろう。今作での通信はバトルとペアの2つのモードが遊べる。

 「トローゼ・バトル」はいわゆる2P対戦。相手が今作を持っている場合はもちろんのこと、持っていなくてもダウンロード機能を利用した「ポケモントローゼ・プチ」を相手のニンテンドーDSに配信することで対戦が可能だ。降ってくるポケモンの種類を幾つかの選択肢から選べたりハンデをつけたりできるので、割と飽きの来ない作りになっている。自分の画面でたくさんのポケモンをトローゼすれば、相手の画面にたくさんポケモンが降る、という懐かしさすら覚える定番的な設定で試合が展開。実力が均衡している場合の白熱度はかなりのものだ。

 「ペア・トローゼ」は2P協力プレイ。「ポケモントローゼ・プチ」を配信することで今作を持っていない人と遊べるのはバトル同様。ペアの場合は、自分の画面でトローゼを連鎖することによって相手の画面上のポケモンの種類を減らすことができ、結果として相手もトローゼしやすくなる、というもの。どちらかがゲームオーバーになるか、クリアするまでプレイは続く。バトルの白熱とくらべるとこちらはかなりまったり感が強い。レアポケモントローゼを目指して2人でプレイし続けるのも一興だ。

 前述したが、通信プレイでしか手に入らないポケモンが今作には存在する。周りにニンテンドーDSを持っている友人がいる場合には果敢に挑んでみよう。

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ちょうほうかつどう……それはエージェントたちのすれちがい!

 ニンテンドーDSを持った友人がいればトローゼプレイはより楽しくなるだろう。しかし誰もが身近にそんな友人を持っているわけではない。そこで活躍するのが「すれちがい通信中継所」だ。詳しくは公式サイトを見てほしい。現在JR東京駅丸の内中央口とJR新宿駅新南口、そしてポケモンセンター各店舗で、期間を限定してのちょうほうかつどう用通信中継が行われている(今後拡大予定!)。というわけでさっそく11月某日に新宿駅新南口へ向かう筆者であった。

 「ちょうほうかつどう」は、すれちがい通信を利用して見知らぬ誰かのエージェントカードを入手できる、というもの。入手したエージェントカードには相手の名前とメッセージが表示され、しかも「この倉庫にこのレアポケモンがいる」という情報までもらえるのだ。その情報の画面からレアポケモンを狙えるプレイ画面にも行けるので、リストをコンプリートしていない人は積極的に「ちょうほうかつどう」してみてはどうだろうか。

 かくいう筆者は、最初南口にあるものだと勘違いして、どこに中継所があるんだよーと探すこと20分。あれ、もしかしてもしかすると新南口なのか?と思って行ってみたらありましたよ中継所。その周辺でニンテンドーDS本体をポケットに忍ばせうろちょろすること数10分。結果としては3名の方のエージェントカードを入手することができた。筆者のカードも中継所を通じて誰かの本体に入っていったのだろうと思うと、何だか楽しいものだ。「nintendogs」以来あまりすれちがい通信を活かしたタイトルが出てきていないが、今後はもっと増えてほしい。それに合わせて中継所の数ももっと増えるといいのだが。まだまだ先の話だろうか。

ポケモン×パズル=?

 ぶっちゃけてしまうと、アドベンチャーをクリアした時点での筆者のリスト達成率は50%強。かなり遊び倒したつもりだったが、まだ200種類近くのポケモンたちをトローゼしていないということになる。もちろんアドベンチャークリア後の展開も用意されているし、エンドレスや2Pプレイでまだまだトローゼしていないレアポケモンの数々も控えているので、かなり先は長そうだ。

 ともすれば単調になりがちな落ち物パズルゲームであるが、気持ちよい連鎖を生むゲームシステムと、380種類以上のポケモンが今作を長く遊べるゲームにしていると思う。加えて各モードも飽きが来ないようにうまく作りこまれているので、ファンならばリストをコンプリートしようという気がわくだろう。

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 強いて残念な点を挙げるとすれば、それでもやはりパズルゲームの宿命としてやり込んでいけば飽きが来てしまうであろうという点と、ポケモンのキャラゲーという側面を持っている以上、ポケモンへの愛情、愛着がモチベーションに少なからず影響を与える点だ。

 もちろん「ポケモンをよく知らないけど『ぷよぷよ』や『メテオス』にはハマったから、気になってるんだよなあ」という方にもお勧めできるゲームではある。しかしプレイ中に出てくるポケモンを見て「お、エンテイだ!」とか「セレビィだ!」などと元々のレアポケモンがいかにレアであるかを知っているほうがトローゼしたときの喜びも大きいだろう。お気に入りのポケモンがいるならそういった楽しみはなお広がるだろう。

 したがって「ポケモンが好きで落ち物パズルが好きな人」にお勧めしたい、という至極当たり前な結論が出てきてしまうわけだが、そんな限定をしてしまうのがもったいないほどにタッチペンによるアクションパズルとしてなかなかの出来だと思う。「ポケモンショックテトリス」にハマり、今作に期待を寄せた筆者であったが、実際にプレイしてみた結果として「やはりパズルゲームとポケモンは相性がよいのではないか」という感想を持った。

 最後に。テトリスとかをやり込んだあとに脳内にテトリス画面が残ったり夢に出てきたりすることはなかっただろうか。あれと同じ現象が「ポケモントローゼ」でも起きたのだ。筆者の脳内にバラバラと降ってくるポケモンの数々。これが起きるということは紛れもなく落ち物パズルゲームとしては合格点だろう。100%目指してトローゼしてみるつもりだ。

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