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あなたもいっしょに「ゲームやろうぜ!」「ゲームやろうぜ!2006」で一獲千金を目指すための支援企画(2/3 ページ)

ソニー・コンピュータエンタテインメントが開催中のゲームクリエイターオーディション「ゲームやろうぜ!2006」。過去1995年から1999年の間にも6回開催され、その第3回合格者であり、「どこでもいっしょ」の開発者として知られている南治一徳氏と、SCEJシニアバイスプレジデントの桐田富和氏に、ゲームやろうぜ合格までの道のりや、今回の復活に至る経緯について話を聞いた。

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――どこでもいっしょが、ここまで息の長いシリーズになるとお考えでしたか?

南治 いや、ここまでとは考えていませんでした。「どこでもいっしょ」を出して、その次に何かを考えなければならないと、ほかの企画を考えてスタートしていたんですが、「どこでもいっしょ」の追加ディスクである「こねこもいっしょ」はどうですかと言われまして、それを作成してシリーズがどんどん増えていったわけです。

 あと、グッズもいろいろ出ていますが、発売された当初はそのような展開は考えていなかったんですが、7月に発売したあと、その月末にストラップが発売されたんです。近所のゲーム販売店に行って、実際に売っているのを確かめた記憶があります。いまだとゲーム発売と同時にグッズを販売するというのはよくありますけど、当時はそんなことは全然なくて。

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PSP版の「どこでもいっしょ」

――応募して変わったことってありますか。

南治 180度世界は変わりましたね。それまでは仕事が来て、それをこなすという感じでしたが、合格してからはどんなゲームがおもしろいかを自分で考えてそれを作り、その結果についても自分で責任を取ることになりましたし。もちろんゲームは昔から好きで、いろいろなことを考えてはいたんですが、それまでより深く考えるようになりましたね。

――南治さんの考える“ゲーマー”と“クリエイター”の違いってなんでしょう?

南治 どちらも必要な人だと思うんですよ。人によってゲームをプレイするのに向いている人とか、作るのに向いている人がいると思いますし。指向がどちらに行くか、ですね。映画を見る人がすべて映画監督になるわけではありませんので。

――クリエイターになるための資質には何が必要だと思いますか?

南治 そうですね……。ゲームを作っていくのは大変ですので、やっぱり“やる気”なんじゃないでしょうか。作っていく過程は楽しいときもあるんですが、面倒だったりつらいときは多いんですね。1面作るのは楽しくても、製品に向けて8面まで作りましょうとなったときに「もうおれ飽きた」と(笑)。でも、しんどい中でも、よりおもしろくするために新しい仕掛けを考えたりとか、それを積み重ねてようやく製品になるので、ガッツがあって続けていかないとダメなような気がしますね。

 それとゲームのことは、基本的に分かっていた方がいいと思います。自分が楽しみたいと言うより、どう人を楽しませたいかを考えられる方がいいでしょうし。あとは、最近はネット社会で、いろいろな場所でいろいろな言われ方をすることも多いわけですが、そういうのを気にしない方がいいですね。掲示板でたたかれるとへこむんですけど(笑)。

 わたしとしては、なんにしても、新しいことをやっていきたいですね。それ以外に気をつけていることはないんですが……。あ。病気をしないように、健康である必要はあります(笑)。病気すると仕事ができませんからね。

桐田 新しい技術は取り入れていかないとダメでしょうね。プレイステーション 3だろうが、PSPだろうが。

南治 PSPはワイヤレスで使えたり、ネットワークを活用できたりと、おもしろいことができそうな気がするんですけどね。PSPが発売されたのは去年ですが、みんなで買って無線で対戦してみて、これまでと違った体験ができましたね。「リッジレーサーズ」にしても、みんなで持ち寄って遊べるわけじゃないですか。それは新しいなと。

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――これからはプレイステーション 3もありますし、技術的にも勉強しなければならないことが多くて大変ですね。

南治 わたしが「ゲームやろうぜ!」で合格したときは、ちょうどプレイステーションで3Dのゲームが出始めた時期で、“ああ、3Dの勉強しなきゃ”と思ったんですが、いまはケータイゲームでも3Dのものがあったりと、当たり前になってきています。情報がいっぱいあるので、3Dを勉強しようと思ったら簡単にできるんですよ。ライブラリもいっぱいありますし、敷居は下がってきています。プレイステーション 3は別だと思いますが、それほど大変なことはないと思います。

 PSPって、ちょっといいハードだなと思っているんですよ。最初のプレイステーションに近いし、ゲームが作りやすくて。

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