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流れる景色の美しさに目を奪われて……激突してばかり「プロジェクト ゴッサム レーシング3」レビュー(4/5 ページ)

実在する都市を舞台に、あこがれのスーパーカーで駆ける喜びを追求した「プロジェクト ゴッサム レーシング」の最新作がXbox 360で登場。精緻に描かれた街並みの美しさについ見とれるあまり、運転がおぼつかない……。

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クラシックのBGMが心地よい

 サウンド面にもいくつかの工夫が見られる。まず、5.1chサラウンドによる音響効果では、車のエンジン音やタイヤのきしむ音など、音の移動感と包囲感に優れ、レース中は部屋の中を車が駆け抜けているかのよう。欲を言えば、サブウーファーへの音の割り振りをもう少し工夫して、エンジン音に重みを持たせたいところではある。

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部屋のスピーカー配置に合わせて、各チャンネルの位置調整ができる。「ルームサイズ」が「広い」というのは、ただの見栄……。というよりも、何を基準に「狭い」「普通」「広い」としているのか、マニュアルにも画面上にも一切記述がないのは不親切で、実際に音を聴いて最適な設定を探るほかない

 音に関してもう1つ特徴的だったのは、今回初めてBGMにクラシックの楽曲も加わったこと。ロックやテクノも高揚感が刺激されていいが、クラシックを聴きながら走るというのも、また違ったムードでおもしろい趣だと思う。収録されている楽曲は、バッハの「ブランデンブルグ協奏曲」をはじめ、リストの「ハンガリー狂想曲」、ムソルグスキーの「はげ山の一夜」など。“誰もが知る”とまでは言い切れないが、クラシック曲としては比較的有名なものが多い。

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ロンドンのコースを走るときにクラシックを選ぶと、街並みとも相まって格調高い雰囲気が楽しめそう
※初出時に「レースゲームでクラシックは初?」という表現がありましたが誤りです。ご指摘いただいた読者の方にお礼申し上げます。

本編よりもハマりそうなミニゲームなど、長く遊べる作り

 そのほかでは、オリジナルコースをカスタマイズできる「ルートクリエイター」がなかなか個性的だ。コースを造るといっても難しいことはなく、都市を選び、そのマップ上でスタート地点や途中通過する地点を選択していくだけ。また、どんなコースになるか走ってみるまでわからない「ランダムルート」という作成機能もある。

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「ルートクリエイター」を使って、オリジナルコースを作成。画面は新宿のマップで、■のマークはスタートまたはゴールとして選択可能な地点、○は途中の通過ルートとして選択可能な地点

 また、購入した車を置いておく「ガレージ」では、「GEOMETRY WARS」というレトロ感覚のミニゲームが楽しめる。これは前作の「2」にも収録されていたが、PGR 3にはグラフィックを一新した「GEOMETRY WARS RETRO EVOLVED」も追加されている。左スティックで自機を操作し、右スティックを傾けた方向に弾を撃つという単純なゲームながら、プレイしてみるとこれがなかなかおもしろくて、PGR 3本編を忘れて没頭してしまう。

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ガレージの奥に、アップライト型のゲーム機が2台見える
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昔のベクタースキャンモニターによるゲームを思わせる「GEOMETRY WARS」と、続編の「GEOMETRY WARS RETRO EVOLVED」(写真は後者のもの)がプレイできる。もちろん、これらのゲームも720p表示
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ただし「HOW TO PLAY」(遊び方)などはすべて英語表記。“日本市場最優先”はどうしたの……

 ハードがXbox 360になったことによるグラフィックやサウンドの向上もさることながら、今回は長く楽しめるようサービス精神にもあふれた作りと感じる。特に、オンライン機能を通信対戦だけではなく、レースの生中継という形で活用した「GOTHAM TV」のアイデアは心憎い。次回作では、これに実況音声も付いたらおもしろそうだ。

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