タッチペンは「魔法の杖」、プレーヤーは「魔導士」に――あこがれが現実へと変わる:「ロストマジック」レビュー(3/4 ページ)
「ラクガキ王国」シリーズで新ジャンルを切り開いたタイトーが、タッチペンで魔方陣にルーンを描いて魔法を放つ、というニンテンドーDSならではのシステムを搭載した「ロストマジック」を世に送り出した。通常のアクションRPGともひと味違う新時代のアクションRPGを体感してみた。
ルーンの重ね合わせで新しい魔法を発見
ゲーム開始直後は、1回の詠唱で1つのルーンしか使えないが、ストーリーが進むにつれ、ルーンを連続して描くことが可能になり、魔法の効果を合体させた強力な魔法が唱えることができるようになる。ルーン1つだけの魔法は「ルーン」、2つは「ダブルーン」と呼ばれている。描くルーンの種類だけでなく、順番によっても効果が変わり、魔法の種類は全部で300種類以上にのぼる。どんな魔法が生まれるのか、組み合わせを試すだけでも十分に楽しい。
ダブルーンの描き方は通常のルーンと変わらない。Lボタンで魔方陣を表示させている間に2つのルーンを描けばいいだけだ。その際、1つのルーンを書き終わったら、いったんタッチスクリーンからタッチペンを離し、次のルーンを描き始めるのがポイントだ。
また、ルーンの重ね合わせは、効果が強力になる半面、消費するMPも多くなる。ここぞというときに使うのが良いだろう。うれしさのあまり乱発してMPを使いきり、何もできなくなって負けてしまわないように注意したい。
強力な魔導士であろうと、ひとりでは戦えない
強力な魔法を使えるとはいえ、主人公はただの人間。魔物と直接戦えるほどの丈夫な体を持っているわけではない。魔法詠唱中に敵の魔物から守ってくれる仲間の存在は不可欠だ。そこで闇の魔法を使って魔物を捕獲し、敵の接近を防ぐ露払いを担当してもらうことになる。魔物に対抗できるのは魔物というわけだ。
主人公も含め、仲間の魔物たちはタッチペンで触ったあと、ほかの場所をタッチすることで移動を行う。移動させたいキャラクターを選ぶ際、タッチペンをスライドさせて複数の対象を選ぶことで、まとめて指示を出すことも可能だ。
仲間は、近くに敵がいると指示を無視して敵を追いかける習性があるので、逃げ腰の敵と戦わせる時は、主人公から離れないように指示を繰り返す必要がある。仲間は戦闘で倒されても、次の戦闘では復活するので、見殺しにしても問題はないのだが、仲間が1体倒されれば、その戦闘の難易度は自然と上がってしまう。
駒としてではなく、一緒に戦う仲間としてしっかりバックアップする必要があるだろう。ただ、仲間が増えてくるとかなり忙しくなるので、パニックになったらスタートボタンを押して一時休止するのも手かもしれない。
仲間を1度に使役できる数には制限があり、9体が上限だ。ユニットごとにはUPと呼ばれるポイントが設定されており、主人公の持つUPの分だけユニットを使役することができる。強いユニットを単体で使役するか、ほどほどの強さのユニットを複数選ぶかはプレーヤー次第。筆者のように見た目だけで仲間を選ぶというのもアリだ。ただしこの場合、戦闘が厳しくなる可能性を大いに秘めているので注意してほしい。
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