一足お先に次世代機気分――HDTV+5.1chで現行機を遊ぶススメ Part5:ゲームキューブ編(1/4 ページ)
「すでにXbox 360は発売済みだけど、任天堂の次世代機はまだだから……」と苦しい言い訳をしながらの最終回は、ゲームキューブをピックアップ。さらに今回は、日本未発売のHDTV+5.1ch対応ソフトもいくつか取り上げてみたい。
任天堂はHDTVや5.1ch対応に消極的ってほんと?
現行機をHDTVと5.1chサラウンドの環境でプレイし、次世代機の気分を先取りしてみようという趣旨で始まったこの連載も、今回が最終回。前回から間が空いてしまい(ごめんなさい……)、すでに次世代機の1つは発売されているが、これまでプレイステーション 2、Xboxと順に取り上げてきたので、今回はニンテンドーゲームキューブ(以下、GC)に焦点を当てたい。
現行機の中で、GCは“もっともゲーム機らしいゲーム機”という印象がある。ほかのハードのようなDVDビデオ再生機能を搭載せず、突出したスペックを誇るわけでもないが、発売当初から2万5000円という比較的買い求めやすい価格で売り出された。グラフィックやサウンド面で他機種に大きく見劣りすることはないが、スペック競争からは少し距離を置いたようなスタンスにも見える。そのせいか、GCとHDTV+5.1chという組み合わせは、何となくイメージしづらい。ちなみに、2006年中に登場すると目されている次世代機「レボリューション(仮称)」についても、1080iや720pのHD出力に対応するのかどうか、現時点では言明されていない。
では、GCに関しても任天堂がHDTV+5.1ch対応に消極姿勢かというと、そうではない。1080iや720pに対応したソフトはないが、480p対応ソフトなら想像以上に豊富で、その本数ではおそらくプレイステーション 2を上回るはず。特に、任天堂からリリースされているソフトについては、一部(「あつまれ!!メイドインワリオ」など)を除いてほぼすべてが480pに対応している。
また、現行の3機種中で480p対応ソフトが登場した順番でいうと、実はGCが最初なのだ。本体の発売はプレイステーション 2(2000年3月)、GC(2001年9月)、Xbox(2002年2月)の順になるが、プレイステーション 2初の480p対応ソフトが登場したのは2002年3月。これに対してGCは、本体同時発売のうち「ルイージマンション」と「ウェーブレース ブルーストーム」(ともに任天堂)の2本が480pに対応していた。サウンドについても、旧機種のNINTENDO64の頃からドルビーサラウンドを積極的に導入しており、GCでもかなり多くのソフトがプロロジックIIに対応している。
HDTVに接続できるGC本体と、接続できないGC本体がある
GC本体をHDTVに接続してゲーム映像を高画質で出力するには、やはり他機種と同様に別売りのケーブルを用意する必要がある。任天堂からはGC専用に「D端子ビデオケーブル」と「コンポーネントビデオケーブル」の2種類が発売されており、価格はどちらも3500円(税込)。プレイステーション 2やXboxの別売りケーブルと比べてやや高いのが難点だ。
注意していただきたいのは、これらの高画質ケーブルを使用できないGC本体もあるということ。「D端子ビデオケーブル」や「コンポーネントビデオケーブル」は、GC本体の「デジタルAV出力ポート」に接続するが、2004年7月以降に出荷されたGCにはこのポートが付いていない。これに該当する本体では、残念ながらHDTVに接続して480pで出力できないので、ケーブルを購入する前に、まずはGC本体の端子部分を確認されたい。
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