「ランブルローズ ダブルエックス」は移植版ではありません。完全新作です:「ランブルローズ」シリーズ プロデューサー 内田明理氏インタビュー:(2/3 ページ)
美しくセクシーな女性たちがリング上で戦う、Xbox 360用本格派プロレス格闘アクションゲーム「ランブルローズ ダブルエックス」。前作の発売からわずか約1年での最新作登場ながら、さまざまな要素が追加された本作について、プロデューサーの内田氏に話を聞いてみた。
RRXXは移植ではありません
―― RRXXの話も出てきましたので、そろそろそちらについても聞いていきたいと思います。まず、一番気になるのはハードがXbox 360が変わった点になります。
内田 プロレスなのでタッグマッチをやりたかったんです。ただ、前作ではタッグマッチを実現させるとグラフィックのクオリティを下げなければならなかった。タッグマッチかグラフィックかを考えた時に、ランブルは先にも述べたように“PS2で出せる一番きれいな女の子を目指す”がテーマなので、タッグマッチのほうをあきらめました。でも、スタッフの中には悔しい思いがあって、何とか実現する方法はないかを考えていたんです。
当時はちょうど次世代機の話が出てきたころで、「XENON」(Xbox 360の当時の開発コード名)についてはスペックも公表されていました。XENONならタッグマッチはもちろん、あれもできるこれもできるとスタッフの間で盛り上がり、ならやってしまおうということになったんです。時々聞かれるので改めて言っておきますけど、RRXXはPS2の移植版ではありませんよ。ごく一部の技モーションと入場曲だけは使い回しているものがありますけど、後はすべて新しく作っています。ただ、ユークスさんは制作期間が1年ということで、ほとんどは移植と考えていたらしく、話が違うじゃないかと怒られました(笑)。
―― 制作期間は1年しかなかったとは言え、さまざまな要素が追加されています。内田さんのほうからRRXXになり大きく変わった点について説明していただけますか。
内田 先ほど言ったタッグマッチもそうですが、一番大きいのはキャラクターを編集できる「エディットモード」を採用したことですね。実はこれも1作目の時に案としては出ていたものです。導入を見送ったのはタッグマッチと同じ理由で、プレーヤーにエディットをさせてしまうと、どうしてもポリゴンの数を減らさなければならなかったというのが1点。それと技術力にも問題がありました。当時は「ボーン」と言って、間接の骨のようなものを大きくしたり小さくしてキャラクターを変化させていたんですけど、これだと人間のきれいなボディラインの操作ができず、異次元種になってしまうんです。
ほとんどのユーザーはそんなことがしたいわけじゃないですよね? B.W.Hをどうにかしたいんですよ。だからこそ技術開発を裏で進めていたんですけど、それがようやく形になったということで導入を決めたんです。エディットモードでは、既存のキャラクターの体型をいじるだけでなく、オリジナルキャラクター「ラムダ」を使って、本当に自分好みのキャラクターを作ることができます。年末まで入れられるかどうかが不明で、少なくとも社内では誰もが不可能だと思っていたにもかかわらず、スタッフの熱意と頑張りで実現した自信のモードですね。
―― 年末ということは結構ギリギリですね。そのほかではどうでしょう?
内田 クイーンズマッチにも注目してもらいたいです。ランブルには水着を着て泥のリングで戦う「泥レス」というものがあったんですけど、それが消化不良で、しっかりとしたものを届けられるまでお休みしようということになりました。じゃあ代わりに何か入れようということで導入されたモード……と公式には言っていますが、実はRRXXの企画会議でスタッフからの希望を聞いたところ、みんなが好き勝手言ったことで生まれたモードなんです。どういうことかと言うと、“プールで泳がせたい”とか“それを後ろから見たい”、“ビーチでリンボーダンスさせたい”とか“サンバ踊らせたい”などなど、本当にスタッフが好き勝手に言い出しまして(笑)。
一度はどうしようかと真剣に考えたんですけど、それらすべてがそもそもプロレスと関係ないんですよね。でも、やりたいという熱意がある。ただ、やるからにはプロレスとの関係がなければいけない。その時、はたと思いついたのが“罰ゲームにしてしまおう”という案だったんです。そこからはもう本当に好き勝手な罰ゲーム案が出されましたね。ですから、クイーンズマッチは“キャラクターのあれが見たい、これが見たい”というスタッフの願望の結晶と言えるかもしれません。
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