多数の日本人も来場――「Game Developers Conference 2006」開幕:Game Developers Conference 2006
現地時間の3月20日、ゲームクリエイター対象のカンファレンスイベント「Game Developers Conference 2006」が、アメリカ・カリフォルニア州サンノゼのSan Jose McEnery Convention Centerで開幕した。
ゲーム開発者を対象としたカンファレンスイベントGame Developers Conference 2006(GDC)が、アメリカ・カリフォルニア州サンノゼのSan Jose McEnery Convention Centerを会場とし、現地時間3月20日に開幕した。
GDCは、世界中からゲームクリエイターが集い、それぞれが持つゲーム開発のノウハウを披露したり情報や意見交換を行うことで、それぞれがスキルアップを図るとともに、ゲーム業界のさらなる発展を目指して開催されているイベント。東京ゲームショウやE3などのような、最新ゲームタイトルを披露する場ではないため、会場に華やかな雰囲気はまったくと言っていいほどない。しかし会期中に300以上予定されているセッションは、著名クリエイターが自ら最新情報やノウハウを披露するとあって、参加者の熱意は非常に高い。また、開発中の最新タイトルに関する話題が上ることも珍しくないため、プレーヤーにとっても興味深いイベントといえる。
本日(20日)および明日(21日)はチュートリアルデーということもあり、会場はまだ閑散としていたが、本格的なセッションが始まる22日以降は、大勢のクリエイターによって会場およびセッションルームが埋め尽くされることになる。
数年前のGDCでは会場で日本人を見かけることは少なかった。しかし、日本語への同時通訳が行われるセッションが用意されるようになったこともあり、2年ほど前から日本人参加者が激増している。それを受けて、日本語への同時通訳(日本語から英語への同時通訳もある)が行われるセッションが昨年より拡充されている。また、日本人クリエイターによるセッションも年々増えており、今年はGDC常連であるキューエンターテインメントの水口哲也氏、七音社の松浦雅也氏をはじめ、実に10人もの日本人クリエイターが参加することになっている。
今年のGDCの最大の見どころは、任天堂がらみの話題がかなり豊富だということだろう。まず23日に行われる任天堂代表取締役社長・岩田聡氏による基調講演。2年連続での岩田氏の基調講演だが、昨年は任天堂の次世代機「Revolution」がゲームキューブとの互換性を持つことや、無線LAN機能を搭載するといった仕様の一部が発表された。今年の基調講演でもRevolutionに関する何らかの仕様が発表される可能性が高く、かなり注目されている。また、「おいでよ どうぶつの森」のプロデューサである任天堂の江口勝也氏、同じくニンテンドーWi-Fiコネクションプロジェクトリーダーである任天堂の大原貴夫氏によるセッションも予定。任天堂は、現在のゲーム業界(特に日本市場)でもっとも勢いがありさまざまな話題を提供する存在となっているが、今年のGDCでも豊富な話題を提供することになりそうだ。
もちろん、ソニー・コンピュータエンターテインメント(SCE)やMicrosoftも任天堂に負けず劣らずさまざまなセッションを予定している。SCEは、プレイステーション 3(PS3)関連の技術セッションを22日および24日に予定しており、先日開催された「PS Business Briefing 2006 March」で上らなかったPS3関連の情報が飛び出す可能性もある。一方、一足早く次世代機Xbox 360の発売を済ませたMicrosoftは、Xbox 360やXbox Live関連のセッションはもちろん、最新の開発プラットフォームであるXNAに関するセッションを予定している。
それら以外にも、水口哲也氏およびファンタグラムのサンユン・リー氏による「Ninety-Nine Nights」に関するセッションや、ハンゲームの室田典良氏による日本のオンラインゲーム市場に関するセッション、ソニー・コンピュータエンターテインメントの杉山一氏などによる「ワンダと巨像」に関するセッションなど、多数の要注目セッションが予定されている。岩田氏の基調講演や注目セッションなどは、連日その内容をリポートしていく予定なので、ぜひとも期待してもらいたい。
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