第2回:うれし恥ずかし乙女の花園「女神幻想ダイナスティア」:もっとネトゲしましょ!(1/2 ページ)
次々と新作タイトルが発表されるオンラインゲームの世界。「あなたの代わりにそのネトゲ、プレイします」を合言葉に始まったこの連載。第2回目は、大人の女性向けタイトル「女神幻想ダイナスティア」少女のあの頃に誰でも戻れる夢のシークレットガーデンをさまよってみました。
世の中には女子校というものがありまして。どうも世間ではこの女子校というものを、お年頃の女の子が1つ学び舎で友情を育み、知性と教養を身につけ、時に擬似姉妹のような美しい関係を築く、女の子同士だけの時間を共有する一種の聖域……と幻想を抱ているようです。筆者は女子校ではなく女子大出身ですが、聖域とか花園という単語からはかけ離れた世界であったことだけお伝えしておきます。
前置きが長くなりましたが、今回紹介する「女神幻想ダイナスティア」(以下、ダイナスティア)は、2003年7月に正式サービスを開始したものの、残念ながら2003年末には運営会社が撤退。2004年からはプレイ料金無料、ボランティアスタッフによる運営で続行されています。
このダイナスティア、「業界初女の子のためのオンラインゲーム」を名乗り、夢と希望の乙女の花園をそのまま形にしたようなMMORPG。その独自の世界観は、従来のオンラインゲームとは一線を画していると断言できます。ただ、先述の通りあくまでボランティアスタッフに支えられているゲーム。公式サイトによればアカウントの発行も手作業ゆえにすぐには手元に届きません。けれどもそんな些細なことで目くじらを立てるようでは乙女の花園に降り立つ資格はありません。のんびり優雅に午後のお茶でもしながら待ちましょう。
ダイナスティアの魅力を一言で言い表すならば「何もないこと」。戦うべきモンスターも、攻略すべきクエストも、政治も戦争も無し。ただひたすらのんびりチャットするのが主なお楽しみです。実際にプレイしてみると良く分かるのですが、ゲーム内には“ダイナスティア時間”とでも呼びたくなるような、ゆる〜い時間が流れています。
始めたその日から誰もが「聖乙女」になれる
キャラクター作成は1アカウント1つまでで、性別は女性のみ。髪型や髪の色、洋服などが選べます。この洋服は後述する「メタモリング」システムを用いて好きなファッションに着替えられるのですが、ゲーム画面の外見には反映されないので、よく考えて決めましょう。ところでダイナスティアではプレイヤーのことを「聖乙女」と呼び、新規アカウントでゲームを始めることを「降臨」と言います。いくつになっても女の子は乙女♪というわけですね。こんな世俗にまみれた筆者でも、ダイナスティアの世界では聖乙女様と呼んでもらえる幸せを噛みしめました。
親切設計のチュートリアルで、降臨したての聖乙女も安心
ダイナスティアは、ゲームやパソコンの操作に不慣れなユーザーでも最初から楽しく遊べるように、かなりチュートリアルに力を入れているようです。テキストで操作やインタフェースを解説するゲームはいくらでもありますが、ダイナスティアではもっと至れり尽くせりの説明が受けられるので心配要りません。さらに降臨時にはサポートに妖精の卵が1つもらえ、この卵が序盤は聖乙女を導いてくれます。
本来この後は妖精の卵を孵化させるのですが、まずは私が降臨した国「●●●」の案内から始めてみます。聖乙女が住まうのは聖乙女寮で、1人1部屋が与えられます。のちに他プレイヤーと友達になれば、友達の部屋に集まっておしゃべりなども可能に。このマイルームだけに限らず、街のグラフィックスなどは実によくできていて好印象。キッチン周りや暖炉、食料品店の軒先にぶる下がった豚肉などは2Dという制限がある中で、雰囲気をよく伝えています。フル3Dのゲームが求める限りなくリアルに近づけた姿とはまた違う、2Dならではの味のあるグラフィックスがダイナスティアではよく再現されていると言えます。
街で出会うNPCの皆さんは、正面から体当たりするとさまざまなお話を聞かせてくれるので、恥ずかしがらずにドーンといっちゃいましょう。時には建物の中に入ると選択の余地なく始まる突発イベントもあるのでお楽しみに。
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