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早起きな「Wii」眠らない「Wii」――任天堂は「Playing=Believing」を提唱するE3 2006「任天堂メディアブリーフィング」(2/3 ページ)

任天堂は現地時間の5月9日、北米ロサンゼルスで行われるE3 2006を前日に控え、メディアブリーフィングを開催。「Wii」と「ニンテンドーDS」の戦略を発表し、今後の展開を報告した。メディアブリーフィング詳細をリポート!

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同時発売タイトルは?

 ロンチタイトルがどれだけになるかは現時点では明かされなかった。ただし、現状でプレイアブルなものが27作品あり、それにはバーチャルコンソールで遊べるタイトルを含まないと明言する。当然映像での出展も予定されており、今回明かになったもの以外のタイトルもE3 2006の任天堂フロアで確認できるかもしれない。すでに「DRAGON QUEST SWORDS」や「スカッとゴルフ パンヤ」がロンチタイトルとして発表されているが、今回発表された「The Legend of ZELDA:Twilight Princess」や「Wii Sports」、そして「RED STEEL」など、徐々にその数を増やしている。最終的にどれくらいの数が同時発売になるのかが、初回出荷台数を決定するのではないだろうか。

ユービーアイソフトの開発スタッフによるWiiロンチタイトルを予定している「RED STEEL」を実演にて紹介。日本を舞台にしているようだが、その世界観はちょっと珍妙。銃や剣を持ち替え、ヌンチャク型コントローラをダイレクトに動かす楽しさを体験できそう。本作では行動次第では倒すことも武装解除を迫ることもできるとのことで、臨機応変に選択していかなくてはならない。また、「フリーズショット」ボタン押すだけで時間を止めることができ、標的の弱点をつくことが可能。会場ではパチンコ屋での激闘の末、ボスに辿りつくところまでを披露した。こちらも明日からのE3 2006でプレイアブル出展される

さらに充実してたたみかけるニンテンドーDSの戦略

ニンテンドーDSについてジョージ・ハリスン氏

 続いて、Wiiからちょっと離れ、ニンテンドーDSについて任天堂オブアメリカ上級副社長のジョージ・ハリスン氏が登壇。創造的破壊を実践する任天堂のひとつの成果といえるニンテンドーDSが発売してから2004年末に発売されて以来18カ月にして販売台数1600万台に到達し、「Nintendogs」が600万本、Wi-Fiコネクションのユーザーが130万人以上で4000万回以上の接続があったことを公表した。また、日本で大ブレークしている「脳トレ」が3週間前に発売され、北米ではすべて12万本を販売しているという。北米でも「Touch!Generations」を展開することも明かされ、DSの勢いは止まらないと、6月の北米発売を控えたニンテンドーDS Liteについても言及する。

 色褪せない懐かしい背景とキャラクターが魅力の「New Super Mario Bros」や、「Pokemon Mystery Dungeon Blue」と「Pokemon Ranger」、さらに「Yoshi's Island 2」、「Starfox DS」、「Diddy Kong Racing」などのタイトルのほか、ストーリーラインも改良され3Dグラフィックスの「FINAL FANTASY III」、世界中のベストプレーヤーとつながりWi-Fiを介してチャットも楽しめる「Tony Hawk's Downhill Jam」、そしてここでも「Zelda Phamtom Hourglass」が登場とあいなった。風のタクト終了時から物語がはじまる本作は、船のセーリングやブーメランの飛行などもタッチペンで制御できるようになっているという。これらは一部で、年末までには100あまりの新作が準備されていると説明した。こちらのゲームタイトルについてはやはり別記事を参照のこと。

ここでようやく岩田聡氏登場――早起きなWii・眠らないWii

岩田聡氏はここで登場。Wiiのシステムやサービスに話が及ぶ

 まもなく終盤となるここに来て、任天堂代表取締役社長の岩田聡氏が登場。何度か語られていることだが、岩田氏が社長に就任した際、任天堂として「ゲーム人口を拡大する」という新しい目標を掲げたと前置きする。それを実現するために、2つの異なる顧客層の要求に応えなくてはいけなかったという。かつてゲームで遊んだ経験を持ちながらもゲームへの興味を失った層と今までゲームで遊んだことがない層。彼らをどうしたらゲームに向き合ってもらえるのかを考えてきたと明かす。

 「どうすればそれが実現するのか」――かつては“もっとすごいゲームを作る”という、いつも同じ方向性への改善が図られていた。それではゲームをやらない人には目的を果たせないと気付いた岩田氏は、論理的な考えとして人とゲームの関係を変えると観点から、コントローラインタフェースの刷新に至ったと明かす。このアプローチによってもっと幅広い顧客に訴求でき、かつコアユーザーにも魅力を感じてもらえると世に送り出したのがニンテンドーDSだったと、ここでも創造的破壊の思想に触れる。

 ニンテンドーDSは今までゲームに触れてこなかった人々にも広がり、大成功を収めている。ではWiiではどうなのか。DSにおけるタッチスクリーンのように、Wiiのコントローラは、さまざまな障壁を取り払う役目を果たすだろうと予想する。誰にとっても快適なものであり、かつてはゲームをしたが今は興味を失った人々のために、過去の名作を遊ぶことができるバーチャルコンソールを用意。Wiiリモコンによる創造的なアプローチと、バーチャルコンソールのビジネスモデルによって、おそらくテトリスのようなシンプルかつ長く愛されるゲームが再現できるのではないかと予想している。

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