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ココナッツ・ビーチの開放感「アウトラン」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(1/2 ページ)

今回は「アウトラン」(セガ)を取り上げてみました。1986年のゲームですが、ゲームセンターでかなり長期間稼動していたこともあって、それほど古い作品には思えません。「アウトラン」っぽい風景を、伊豆で探してみました。

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ココナッツ・ビーチを探して

画像 セガサターン版「アウトラン」の画面。今見てもこの景色はやっぱりいい!

 「アウトラン」は1986年、ゲームセンターなどのアーケードとして登場したドライブゲームだ。

 それまであった“レースゲーム”とは違って、舞台はサーキットではなく一般道。5つのコースを走ってゴールを目指す。

 最初のコースは、アメリカ西海岸をほうふつとさせるココナッツ・ビーチ。道路が広いこともあって開放感がある。

 私が初めてゲームセンターでアウトランをプレーしたときも、その景色の良さに見とれたものだった。

 最初のエリアなので、カーブも簡単に曲がれるし、景色を存分に楽しめる。青い空、白い雲、青い海、白い砂浜、緑のヤシの葉、パステルカラーの海の家。

 この素晴らしい風景を堪能していたら、

 ……ゲームオーバー。

 ギアをローからハイに変えるのを、すっかり忘れていたのだ。これでは“ドライブゲーム”じゃなくて、ホントの“ドライブ”だ。

 ただ、それでも楽しかった。初心者が楽しめるというのも、いいゲームの条件のひとつである。

 今回は、「アウトラン」っぽい風景を求めて、静岡県伊東市まで行ってみた。海の家のパステルカラーが、以前行ったことのある、伊東マリンタウンに似てるかなと思ったのだが、実際に見てみたら……

画像
道の駅・伊東マリンタウン。レストランやみやげ物屋など、商業施設が数多く入っている。立ち寄り温泉「シーサイドスパ」もある

 確かに色合いは似ていたが、大きさが全然違っていた。「アウトラン」の海の家は、さすがにこんなにでかくない。

画像 マリンタウンの前を通る国道135号線沿いには、ヤシの木が立ち並んでいて、いかにもココナッツ・ビーチっぽいのだけれど
画像 ちなみにこちらが、ココナッツ・ビーチの海の家

画像 サンビーチは、お宮の松や、貫一お宮の像のすぐ近くにある。熱海でいちばん熱海らしい場所だ

 それと、この近辺には砂浜がない。

 やはり「アウトラン」なら砂浜もいるだろう。ということで、白い砂浜を求めて熱海まで北上。同じく国道135号線沿い、熱海サンビーチにたどり着いた。

 行ったときには、「わー、アウトランっぽーい」と思ったが、帰ってきて写真を見たらそうでもなかった……。

ドライブゲームならではの特長

画像 BGM選択画面。カーラジオのダイヤルを回して、選局するという設定

 「アウトラン」には、ドライブゲームならではの特長がいくつかある。

 まず、BGMが選べることだ。

 しかも、ゲームをスタートすると、いきなりBGM選択から始まる。「PASSING BREEZE」、「MAGICAL SOUND SHOWER」、「SPLASH WAVE」の3曲だ。

 サーキットを走るレースなら、ドライバーがBGMを流すなんてことはあり得ない。だが、彼女を助手席に乗せて走るドライブとなると、話は別だ。

 BGMという、ゲームには直接関係ない要素を、これだけ重要視しているのは、作り手の遊び心というか、シミュレーターではない、エンターテインメントとしてのスタンスが感じられる。

画像 ここで左右どちらの道を選ぶか決める。分岐直後に現れる、クランク状のコーナーが意外に曲者

 また、従来のレースゲームとは違い、サーキットをぐるぐる回るゲームではないので、景色の多彩な変化も楽しめる。

 ゴールまでに走るコースは5つだが、各コースの最後で道が左右に分かれ、どちらかを選べるようになっている。

 したがって第2コースは2種類、第3コースは3種類存在し、全部で15種類のコースがある。この15コースを、16通りのルートで走ることができる。

 砂漠の中のコースもあれば、崖の下のコースもある。1度クリアーした後も、別のルートをたどれば、また新たな気持ちで楽しめるのだ。

画像 ゲーム終了後、プレイヤーがどのコースを選んだかが表示される
画像 エンディングも5種類ある。魔法のランプから美女が出てくることもあれば、胴上げされて落とされることも
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