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「車のイメージががらっと変わりました」――映画「カーズ」製作者がゲームを語る(2/2 ページ)

7月1日より公開される映画「カーズ」のプロモーションのため、ジョン・ラセター監督とプロデューサーのダーラ・K・アンダーソンさんが来日。6月14日、都内で記者会見が行われ、多くの報道陣が駆けつけた。今回特別に同作品のゲーム化について、直接アンダーソンさんにインタビューすることができたのでお伝えしよう。

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アンダーソンさん

 記者会見の後、映画公開直後の7月6日に発売されるゲーム版「カーズ」について、前出のダーラ・K・アンダーソンさんにインタビューする機会をいただいた。

 カーズは、ニンテンドーDS、ゲームボーイアドバンス、ゲームキューブ、プレイステーション 2、PSPの5機種にて同時に発売される。コース上には映画のストーリーを背景としたさまざまなキャラクターや町並みが登場し、ブーストを使ってのスピード感、爽快感を存分に味わうことができる。ニンテンドーDS、ゲームキューブ、プレイステーション 2には、ストーリーモードのほか、ミニゲームなどが豊富に用意されており、映画の世界観をベースに、それぞれゲーム機の特徴を活かした作品となっている。ゲームキューブ、プレイステーション 2の1on1を始め、ニンテンドーDS、PSPでは最大4人での対戦モードも搭載。ゲーム操作はとてもシンプルで、女性や子どもでも手に取りやすい。この日初めてプレイしたアンダーソンさんも大いに楽しんだようだった。

プレイステーション 2/ストーリーモード、アーケードモード(ロードレース、ピストンカップ、ミニゲーム)、対戦、ボーナスを搭載
PSP/ストーリーモード、グランプリ、タイム・トライアル、カスタムレース、マルチプレーヤーを搭載
ゲームに夢中のアンダーソンさん。取材時間が短いので、そろそろインタビューに……

――最近、映画からゲーム化されることについてどう思いますか

ダーラ・K・アンダーソンさん(以下、敬称略) 甥や姪がゲームで遊んでいるのをよく見ますし、子どもたちにとって良いことではないでしょうか。映画1本の中では語りきれない部分を、映画の延長線上で語れるので、メリットだと思います。

――ご自身日常的にゲームで遊んでますか

アンダーソン 結構はまり症でそれしかしなくなってしまうので、怖くてゲームができません。実はすごくはまった時期があって、これじゃだめだって思いました。それに競争心が強いので、必死になってプレイしてしまう。実際ゲームに触れてみて楽しかった。昔からレーシングゲームって好きなんですよ。

――実際プレイしてみて、再現性はどうでしたか

アンダーソン すごく再現性は高いと思います。映画のほうが画質は良いけれども、それ以外はよく再現されている。今までにないゲームの要素もあり、映画の中でも登場しているし、キャラクターも随分反映されています。ピクサーのスタッフと入念に打ち合わせをし、親密な関係を保ちながら、ゲームが製作されました。2005年8月に残念ながら亡くなった共同監督も、このゲームの製作に携わっている。彼は入念に打ち合わせをし、映画を反映したゲームにすることに気を配っていたんです。

ニンテンドーDS/ステージは4つ。ミニゲーム12種類、レーストラック(コース)は4つ。ストーリーモードでクリアしたレースが対戦可能。対戦モードでは、ラップなども設定できる
ゲームボーイアドバンス/ステージは15、使用可能キャラクターは、映画の主人公であるマックィーンほか3人(台)
ゲームキューブ/ストーリーモード、アーケードモード(ロードレース、ピストンカップ、ミニゲーム)、対戦、ボーナスを搭載

――ゲームに期待することは何でしょうか

アンダーソン 映画館の中だけで見る映画だけではなく、家でもゲームを通してキャラクターに触れ合えることができるというのは、よりそのキャラクターに親しみを感じてもらえて、結果映画をもう一度見ようとかという気持ちにもなってもらえるので、メリットがあると思います。

――実在の車をモチーフにしているしていることで、キャラクター作りに苦労しませんでしたか

アンダーソン 基本的に大変だった作業は、とにかく監督が車好きなので、これも入れてくれ、あれも入れてくれという感じで、厳選するのが大変でしたね。それと同時に車種を映画にいれようと思った段階での、車メーカーとの話し合いにも時間がかかりました。今回は何十年も前の車種ということで、クリエイティブコントローラーの許可を取り、車メーカーと信頼関係で作られたキャラクターになりました。

――車というテーマを監督から聞いてどう思いましたか

アンダーソン 正直自分はそんなに車が好きなわけではありません。車の映画を作ると聞いたとき、「あー、そう」という感じでした。監督はとにかく車が好きで、すごく熱心にわたしに話すんです。彼は周りの人を巻き込むものを持っていて、しばらく聞いていたら「車の映画を作るのも悪くないな」と思うようになってきました。

――最初の車に対する気持ちと変わりましたか

アンダーソン 車の印象はがらりと変わりました。(ファインディング・ニモを例に挙げて)魚に対する印象が変わったりするのと同じように、仕事場から家に帰る途中に走っている車を見ると、この車はこういった性格を持っているわねと、性格付けを車にしていったり。特にこの映画に登場する車たちに対しては思い入れがあります。

――ファンへのメッセージをお願いします

アンダーソン まずは映画を楽しんで、その後ゲームで遊んでもらいたいです。このゲームの中には、時間の都合上残念ながら映画には入れられなかった、シーンやキャラクターも登場するので、その部分も楽しんでもらえたらと思います。

 日本を舞台にした作品の予定は?との質問にアンダーソンは、「今は企画していませんが、日本は本当に美しい国ですし、ぜひ機会があったら作ってみたい」と発言。今後の作品にも期待したいと思う。

タイトルカーズ
発売2006年7月6日予定
プラットフォームニンテンドーDSゲームボーイアドバンスゲームキューブプレイステーション 2PSP
価格5040円(税込み)3990円(税込み)6090円(税込み)6090円(税込み)5040円(税込み)
ジャンルカーレース+ミニゲームカーレースカーレース+ミニゲームカーレース+ミニゲームカーレース
CERO年齢区分A(全年齢対象)予定
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