身体をリズムに乗せて、指先をリズミカルに心踊らせ:「リズム天国」レビュー(2/2 ページ)
リズムに乗って操作するだけという、簡単なルールが斬新なGBA用タイトル「リズム天国」。「メイドインワリオ」などと同じ脱力系かと思いプレイしてみると、見た目はそうでも中身は全然違うものだった。で、その中身は?
本編だけじゃない! ミニゲームもおもしろさ満載
各ゲームでハイレベルをゲットすると、メダルを1枚ずつ得られる。これを集めていくと、いくつかのミニゲームが遊べるようになったり、特別な楽器をプレイできるのだ。こちらは本編と違い、特にノルマがあったりするわけではないので、気軽に楽しめる仕組みになっている。中でもエンドレスゲームを選ぶと、これまでプレイしてきたものに加えて新しいゲームもプレイできてしまう。しかも、タイトル通りエンドレスでゲームが続くので、リズム感覚さえ優れていれば、永遠に遊ぶことも可能。もっとも、難易度はドンドン上がるため、途中からは自分との戦いになるのだが……。
ほかにも、ドラム教室でドラムのたたき方を学ぶこともできるので、ちょっとした勉強になること間違いなし。リズム全般にわたって必要なことを覚えられる、トレーニングの場となっている。どのリズムも実際に演奏してみるとなかなか難しいので、ドラマー気分を味わうためにも、ぜひとも一度はプレイしてみるべき。ここが完璧にプレイできるようであれば、あなたのリズム感は天性のものといえるかもしれない。
練習して自信がついたら、ライブを選んで腕を披露しよう。といっても、別に対外的に発表するわけではなく、好き勝手に演奏できるだけ。それでも、ドラムをノリノリで叩ければ、ライブの気分がバッチリ味わえるだろう。
ただし、一度ゲームをクリアしなければ出現しないミニゲームなどもあるので、喫茶カウンセル以外は最後の楽しみに取っておくのもいいかもしれない。もちろん、一度クリアしたゲームは何度でも遊べるので、ハイレベルをゲットしてメダルを入手するまで、繰り返しトライしよう。
音ゲーの分類はアバウトに3つ。どれが得意かで、ゲームの楽しさも決まるかも
世の中には数多くの音ゲージャンルがあり、人によって得手不得手が存在する。本作も、大別すると3種類に分けられるため、プレーヤーごとの得意ジャンルと苦手ジャンルがどうしても出てきてしまう。実際にプレイしてみたところ、一定リズムを刻み続けるゲームはパーフェクトだったが、曲のリズムに合わせてボタンを叩くのは成績が悪かった。“ぼんおどり”やダンス系ゲームでは、特に顕著に出た感がある。このあたり、人によって得意なリズムが異なるために、すべてでパーフェクトを出すのは難しいかもしれない。それ故に、得意ジャンルのゲームが多いと楽しめるが、逆に苦手が多いと難しさが際だつ危険性がある。どこで見極めればいいかというと、自分自身のリズムに対するノリの良さではないだろうか。音楽が鳴ると、ついリズムに乗って身体が動いてしまう、という人ならば、かなり楽しく遊べるだろう。
もう1つ気づいたのは、最初から最後まで“リズム”しか刻むことができないため、“メロディ”を奏でられないということ。リズムに乗れて、リズムが演奏できれば良いという人には問題ないだろうが、メロディが奏でられてこその音楽という人もいるはず。そういう人にとっては、残念ながら本作は合わないかもしれない。もっとも、そんな人向けにあるのが「大合奏! バンドブラザーズ」なので、自分の趣味に合わせてどちらかを選ぶのが、賢い消費者といえるだろう。とはいえ、「大合奏! バンドブラザーズ」ではたくさんのボタンを使うので、音ゲー初心者にとってはハードルが高いかもしれない。“とりあえず”とか“音ゲー初体験なので、軽く試してみたい”という人には、操作も簡単な本作が間違いなくお薦めだ。プレイした後にはきっと、街中で流れている音楽のリズム部分が、はっきりと聞き取れるようになっているに違いない。ただし、リズムに乗りまくって身体を動かしすぎると、電車の中などでは怪しい人物として見られる可能性もあるので注意!
リズム天国 | |
対応機種 | ゲームボーイアドバンス |
メーカー | 任天堂 |
ジャンル | ノリ感ゲーム♪ |
発売日 | 2006年8月6日 |
価格 | 3800円(税込) |
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