やーきゅーうー、すーるなら!? 「水晶の龍(ドラゴン)」:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(2/2 ページ)
DOGの「水晶の龍」といえば、“ヒロインと野球拳ができる”という裏技が有名です。実在しないウソ技なんですが、それでも今なお語り草。当時の裏技ブームのすごさがうかがえます。
宇宙をさまよい、砂漠もさまよう
宇宙は広くて何もない。再びドラゴンに遭遇しないと話が進まないのだが、ドラゴンどころか何も出てこない。
やっとドラゴンと遭遇するも、攻撃をまともに受けて、近くのアリアスムーンという星へ不時着するはめに。そこは見渡す限りの砂漠だった。スペーススクーターのヒューズが切れ、宇宙には戻れない。
砂漠は広くて何もない。帰る手段を求めてさまようが、何も出てこない。
宇宙→砂漠と、イベントの起こらない空間が続くのが、ちょっとかったるかった。迷宮などと違って、目印となるものも少なく、マッピングもできない。
砂漠で、シンシアが乗っていたシャトルを発見。シンシアはいないが、ヒューズがあった。これをスクーターに取りつければ、宇宙へ戻れる。
しかし宇宙でドラゴンに遭うと、また砂漠に落とされる。また宇宙に出て、また砂漠に落とされ、……の繰り返し。
ようやく、スクーターについていたビデオスコープで、ドラゴンの正体がメカであることを突きとめた。しかし、レーザーを撃ってもバリアに阻まれ、また砂漠に落とされてしまう。
いったん街に戻り、シンシアのシャトルで見つけた宝石を、物売りのじいさんに売る。するとじいさんは、奥からピストルを出して、売ってくれる。
このピストルで、住宅街のアパートの、怪しいドアの鍵を壊して中へ。コンピューターを作動させると、メッセージが届く。
「計画のじゃまをしているやつがいる。始末しろ。やつはドラゴンを知っている。アリアスで待つ」
そこへユージンが現れた。水晶のようだった瞳が、赤く変化している。すかさずピストルで撃つ(撃たないと記憶をすべて消されてしまう)と、ユージンはテレポートで逃げた。
ヒューがおばばの所へ行くと、新型スクーターが完成していた。
これに乗ってドラゴンの所へ行き、メカにブラスターを発射。バリアを破ってメカにヒット! ドラゴンは消え、脅威は除かれた。ただし、行方不明になった人々はまだ戻ってこない。ヒューはアリアス星へ向かった。
デジタルコミックの先駆け的存在(?)
アリアス星は荒れ果てていた。建物はすべて遺跡と化し、人の姿は見当たらない。クリスタルのピラミッドから地下に潜入すると、そこに街ができていた。
街外れの塔の中に、パネルやモニターが並んだ通信室がある。これを動かすと、声が聞こえてきた。
「私の計画はもうじき終わる。60年前から狙っていたアリアスはもうじき私の物になるのだ。ご苦労だったな、ユージン。お前をコントロールから解放してやろう。ルシアのもとへ戻るがいい。死んでいるかもしれないがな」
隣の洞窟に行ってみるが、入口にロボットがいて、中に入れない。一度外に出ようとすると、そこにユージンがいた。瞳は緑色に戻っている。
ユージンはヒューにカードキーを渡して姿を消す。このキーで、地下の閉ざされた扉を開けると、その中にいたのはアリアス星の女王ルシア。姿なき悪魔バヌーガに体を乗っ取られ、閉じ込められていたという。シンシアたち行方不明になっていた人々は、バヌーガにエネルギーを吸い取られようとしているのだ。
ここでシンシアの幻影が現れる(この画面が、野球拳のウソテクに使われた)。
ルシアの力により、ヒューはアリアスムーンにワープ。またここの砂漠を探し回ることに。
何も見つからないので、スペーススクーターでアリアスに戻り、まだ行ってない場所を探索すると、石碑が出てきた。物売りのじいさんから買った鏡と本で、石碑の文字を解読し、欠けた部分に石版をはめる(メッセージなどから察するに、どうやらピラミッドへ行く前に来るべき場所だったようだ)。
この後、地下に潜ってみると、洞窟のロボットが動かなくなっていた。洞窟の中に入り、石碑に「すべての悪を滅ぼす」と書かれていた水晶を入手。
アリアスムーンに戻る。砂漠を探し回ると、アリアスにあったのと同じようなピラミッドを発見。
その中にバヌーガがいた。といっても姿は見えず、稲妻のような光が見えるだけ。
エネルギーを吸い込んでいる天井の穴に、水晶を投げつける。水晶の持つ膨大なエネルギーは、バヌーガの吸収能力をオーバーしていた。バヌーガは叫び声を残して消えた。
ちょっとあっけない感じもするが、かくして行方不明になった人々は救われた。
当時としては凝ったグラフィック、しかも大画面。その分、容量を食ってしまったのか、シナリオがかなり短くなってしまった。BGMもオープニングとエンディング以外に流れない。
「謎解きのアドベンチャー」から、「グラフィックを見せるアドベンチャー」への過渡期的作品だったのかもしれない。後にPCエンジンで主力ジャンルのひとつとなった、「デジタルコミック」の先駆けとも言えるのではないだろうか?
まあ「デジタルコミック」というのも、今ではパソコンやケータイで読むマンガのことを意味するようになっているからなあ……。
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