人類の存亡か、それともキメラの存亡か、それが問題か?――「レジスタンス -フォール・オブ・マン-」
リアルとフィクションの融合をアクションゲーム視点で取り組む本作は、FPSの新しい可能性を提案する。人類とキメラの攻防戦の明日はどっちだ?
人類の存亡をかけた最後の戦いを描くミリタリー系FPS「レジスタンス -フォール・オブ・マン-」が公開されたのは、今年5月に北米ロサンゼルスで開催されたE3 2006でのこと。従来のFPSが歩んできた、いわゆるリアルな戦闘体験とはちょっと趣きが異なる本作は、「ラチェット&クランク」シリーズなどを手がけるインソムニアックが開発にあたっている。
アクションには定評のあるインソムニアックがFPSを作ると、なるほどこうなるのかと思えるいくつかの違和感をE3では感じることができた。
「レジスタンス」は、見た目PC的でありながら、ゲームのプレイ感覚はコンシューマゲームにあるアクションゲームに近い。違和感や趣きが異なると感じたのはこういった“ありそうでなかった”感覚ゆえだ。
ゲームはあくまでも、障害物溢れるフィールドを1人称視点で進み、敵に対して攻撃するといったもの。しかし、敵による攻撃はその銃弾の軌跡が目視できるスピードで、やろうと思えば敵に撃たれてからでも回避は可能だ。さらに、従来のFPSでは武器チャンジやリロードの際はワンアクション挿入してから変更されるというリアル路線が主だったが、本作では攻撃中でも画面が停止し、ゲーム内時間をロスすることなく次の瞬間には武器を持ち替えられた。ゆっくり選択し、戦略を練ることができるわけだ。
この仕様に生粋のFPSファンはいぶかしがるかもしれないが、さにあらず。実に気持ちよく敵と対することができる。成熟したFPSに、あえてアクションゲームにありそうな“フィクション”を加えることで、戦いはより広がりを見せている。なんせ敵となるキメラがすでにフィクションなのだから……。
また、本作はE3で行われたネットワーク対戦が高く評価されている。その時点では32人同時対戦が可能とのことだったが、決定事項ではないとのこと。オンラインでの対戦も含めて、ぜひとも日本版では大人数での同時対戦を実現してもらいたいものだ。
ストーリー
1930年代、1つの生科学実験リポートがロシアから漏れ始めた。そこには村々が一夜のうちに全滅し、さらには町ごと失われたという報告があった。人々はロシアの兵器開発と考え、恐れた。
しかし……真実はそのようなものではなかった。
すべては謎の生物キメラによるものだった……。
キメラの発生源と考えられるウイルスについてはほとんど明らかにされていない。唯一分かったことは、ロシア国内に10年以上も封印され潜伏していたということ。
そして1949年、ついにキメラは全人類に向けて攻撃を開始した。
地球侵略はロシアからはじまり、わずか数週間で全ヨーロッパをも陥落。
数々の大国が侵略されていく中、アメリカ合衆国陸軍に属する勇敢な兵士、ヘイル・ネイサンが立ち向かう。
キメラとは……。
なぜ、侵略をしたのか……。
秘められた謎は解き明かされるのか。
人類の存亡を掛けた最後の戦いが始まる。
敵は異形のキメラたち。さまざまな形態で人間に迫り、一瞬にして蹂躙していく。知能も高く一筋縄にはいかないキメラたちを相手に、プレーヤーは反撃を開始する。はたしてキメラたちを一掃し、人類は生き残ることができるだろうか――。
「レジスタンス」も開発度的には進んでいるはずなので、かなり早い時期での発売が期待できそうだ。本作は、9月22日〜24日(22日はビジネスデー)に千葉県・幕張メッセで開催される東京ゲームショウ2006において、プレイアブル出展される予定だ。ぜひともFPSにおけるひとつの“フィクション”の形を楽しんでもらいたい。
キメラたち
レジスタンス -フォール・オブ・マン- | |
対応機種 | プレイステーション 3 |
メーカー | ソニー・コンピュータエンタテインメント |
ジャンル | FPS |
発売予定日 | 未定 |
価格 | 未定 |
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