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Wiiのある新しい生活を提案――任天堂「Wii Preview」「Wii Preview」(1/3 ページ)

速報のとおり本日9月14日、任天堂は千葉県・幕張メッセでメディア向けのWii発表会を行い、発売日と価格を発表。Wiiにおけるサービスについてを岩田氏が、ソフトラインアップについて宮本氏が語った。

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発売日は12月2日、価格は2万5000円と発表

 任天堂は9月14日、幕張メッセで新世代家庭用ゲーム機「Wii」の発売日と価格を発表した。発売日は12月2日、価格は税込み2万5000円(速報はこちら)。

 発表会では任天堂取締役社長の岩田聡氏によって、Wiiのコンセプト“Wiiのある新しい生活”に則した「Wii Channel」構想が明かされ、既報の「Virtual Console」や「WiiConneect24」についても改めて説明。また、専務取締役の宮本茂氏がプロテニスプレーヤーの杉山愛選手や第11回全日本国民的美少女コンテストグランプリの林丹丹さん、そして司会の中井美穂さんとともに「Wii Sports」のテニスや「Wiiやわらかあたま塾(仮)」を使って、Wiiの楽しさをアピールした。


 「Wii Preview」と題した今回の発表会では、国内初披露となるWiiの体験会も兼ねているということもあり、多くの報道陣で会場は埋め尽くされていた。冒頭、岩田氏は本題となる開発コンセプトについて紹介する前に、Wiiを開発するに至った日本のゲーム市場全体の背景について説明する。

 3年前岩田氏は、東京ゲームショウの基調講演で「日本のゲーム市場ではゲーム離れ現象が進行している」という現状認識を語っている。このゲーム離れ減少に対応し、新たな成長の道を切り開くため、任天堂は“ゲーム人口の拡大”を基本戦略として掲げた。その答えとして最初に発売したのがニンテンドーDSというわけだ。

 ニンテンドーDSは、ユニークなハードの特徴を活かしたソフト群が支持されて、発売20カ月で国内1000万台を越えて普及している。昨年の年末商戦以降、さらに普及が加速したことを見ても、市場がターニングポイントを迎えたことが分かるだろう。昨年と今年の同時期の売上高を比較すると、据置型から携帯型への移行が一目瞭然で分かる。ハードのみならず、ソフトの販売本数の市場シェアでもここ1年で急拡大が見られる。これらの結果を鑑みて、岩田氏は「日本市場は脱ゲーム離れの段階に移行しつつある」と説明する。

 欧米市場でもDSは拡大傾向で、「脳を鍛えるトレーニング」が春先に発売されるや、順調に販売を伸ばし、欧州では日本を上回るペースで推移している。ヒットチャートの上位にDSソフトが並び、全世界規模でも市場の流れは変わってきており、ゲーム人口拡大の手応えを感じていると岩田氏。

 以前は興味なかった人が、毎日のようにDSに触れ、より幅広い年齢に受け入れられたほか、多くの女性ユーザーが参加してくれたことがDSの成功の鍵と言える。

 任天堂の独自の調査で1世帯あたりのユーザー数が増えたことに触れ岩田氏は、据置型は1世帯あたり2.2〜2.8人くらいのユーザー数に対し(キューブは4人で遊べるので多いため高め)、携帯型ゲームは1世帯あたり2.0人前後だった。しかし、DSでは3.0人に拡大している。1人暮らしの人も含むことを考えると、平均値を取ると4人以上の家族全員で遊ぶ人が増えていることにほかならない。DSが世帯あたりのユーザー数拡大に寄与し、任天堂の目指すゲーム人口拡大の達成度を示していると言えるだろう。


据置型ゲームの市場が縮小し、携帯型がハード、ソフトともに広がっている。前年同時期と比べ携帯型が2.3倍、据置型が前年の88%に縮小し、据置型の規模よりも携帯型がわずかに上回っている
ソフト販売本数のシェアで見ても、1年前はPS2が市場の中心で、DSは5分の1にも満たなかったのが分かる。しかし、1年でDSが過半数を占めるまでに至った。DSのソフトシェアが急拡大し、ミリオンセラーが続出したことが原因と、ここ1年の劇的な変化について言及。こうして日本市場は脱ゲーム離れの段階に移行したと解説する

 では、ゲーム人口拡大という同じミッションを持つWiiに何が求められるのだろうか?

Wiiに求めるもの、求められるもの

 岩田氏がDSと同様、同じ“ゲーム人口の拡大”という使命をもったWiiに何を求めたのだろうか? 携帯ゲーム機と異なり、据置型ハードはテレビとセットでなくてはならず、そもそもゲームに興味のない人へは、通常の宣伝方法では注意すら払ってもらえない。「DSであれば持ち歩いているものを見せることで、普段ゲームに注意を払っていない人にもアピールできたのだが、それがWiiには通用しない。DSが売れたからといって、それがWiiの普及を保証するものではない」と、岩田氏は襟を正す。

 「だからこそWiiには新たな試みが必要でした。WiiはWiiは1世帯あたりのユーザー数を以下に増やしていくかを考え抜いた。それに直結しているのが、今まで明らかにしてきた――“家族の誰にも敵視されない”、“年齢、性別、ゲーム経験の有無を問わない”、“家族全員にとって自分の関係する存在になる”、“毎日電源を入れてもらう”というコンセプトにほかならない」

 そのためにはゲームの定義を拡大は必然であり、従来型のビデオゲームはもちろんのこと、Touch! Generationsの展開、従来のパッケージゲームの枠を越えた実用性を持ったインタラクティブエンタテインメントが求められる。

 その一例として、すでに発表されている「Virtual Console」を挙げる。現在まで発売されたさまざまなプラットフォームで開発されたあまたのソフトを、Wiiはインターネットからダウンロードすることができる。ファミリーコンピュータ、スーパーファミコン、NINTENDO64、PCエンジン、メガドライブ、そしてMSXのプラットフォームで展開していた、国内合計24社がこのサービスに参入することが明かされた。

 Virtual Consoleは、どんなに売れても売り切れない、在庫切れがないなど、ロングテールの需要を顕在化させる仕組みとなるものの、ブロードバンドの普及が必然といえるサービスとも言える。それにダウンロード販売だけでゲーム人口が増えるとも思っていないと次なる施策を発表する。

「Virtual Console」

 年内には30タイトル。月平均10タイトルを順次追加し、PCエンジンやメガドライブを加えると年内に60タイトルがそろう予定となっている。また、MSXのゲームも参加することが明かされた。

 Virtual Consoleは、懐かしのクラシックゲームだけでなく、それ以外にもさまざまな可能性を秘めている。wii専用のコンパクトなソフトをダウンロード販売する準備も進めているとのこと。

参入メーカー

現在日本国内で24社

価格

  • ファミコン:500円程度
  • スーパーファミコン:800円程度
  • NINTENDO64:1000円

 PCエンジンやメガドライブの価格については、ハドソンとセガからまもなく発表とのこと。


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