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PS3だからこそ設計できた“リアリズム”「RESISTANCE(レジスタンス) 〜人類没落の日〜」開発者インタビュー(1/2 ページ)

プレイステーション 3のローンチタイトルとなる「RESISTANCE(レジスタンス) 〜人類没落の日〜」。この開発者であるインソムニアックのテッド・プライス氏に話を聞く機会を得た。現実のような現実でない世界を描くこのFPSは、どのような発想から登場したのだろう。

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画像 インソムニアック社長兼CEO テッド・プライス氏

――まずは基本的なことからお聞きしますが、「RESISTANCE(レジスタンス) 〜人類没落の日〜」(以下、レジスタンス)のコンセプトからお聞かせください。

テッド・プライス氏(以下、敬称略) 当初から、プレイステーション 3のローンチタイトルを手がけたいと思っていました。わたしたちの会社にはFPS(一人称視点シューティング)のファンが多いんですが、何かユニークなストーリー設定のFPSを作ることができないか、というところから出発しています。対戦としては、人と人とが戦うということではなく、人類とは違う生命体との戦いをすること、あと設定背景としては、真実味を帯びた事実背景の中でくり広げられること、というのが大本のコンセプトでした。

 また重要なのは、ストーリーを作り上げるときに、何か史実に根付いたこと、これが本当のことであると感じてもらえるような土台が必要であると思いました。“もう1つの歴史物語”という言い方をしているのですが、ゲームの世界ではあるんですが、実際に歴史上で起こったこと、皆さんが知っているなじみのあることが、ストーリー展開の中にちりばめられています。ですので、“信じやすい世界観”が作り上げられています。

――この中で展開しているのは“別の地球の物語”ということですか?

プライス そうですね。違う地球と思っていただいてもいいんですが、わたしたちが住んでいるところと同じ地球でありながら、キメラという生命体が生まれたことによって、歴史が塗り替えられてしまう、歴史が変わってしまったんだととらえていただいていいと思います。

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――舞台は1951年の世界ですね。

プライス 実は、1951年の中の4日間で起きた出来事、という設定になっています。

――たった4日間という短い出来事だとは思いませんでした。

プライス ただし集約されたストーリーですので、主人公は1時間ごとに起きる出来事を体験することになります。ただしストーリーは主役が語るものではなく、第三者が語ることで展開していきます。ですので大変濃密な4日間という時間の流れになっています。

――「レジスタンス」を作るに当たって、“プレイステーション 3でなければできなかったこと”、というのは何が挙げられるのでしょう。

プライス 「レジスタンス」はローンチタイトルとして、プレイステーション 3に合わせて設計しています。もちろんゲームとしては、どういったコンソールであっても、そのコンソールが持つ力の中でうまく設計していくことができると思います。ただ今回は、プレイステーション 3に搭載されているCellとRSXを使うことができましたので、詳細にこだわったさまざまなアクションを可能としたゲームを作ることができた、と思っています。ほかのコンソールでもこのゲームを作ることは不可能ではないと思いますが、いろいろと大変なことがあったでしょう。プレイステーション 3の能力に合わせて、あえてデザインした、ということが言えると思います。

 「レジスタンス」には複数の味方、敵が登場するわけですが、それぞれが独自のAIを持って動いている、ということが挙げられます。それに加えてオブジェクトごとにモデルを実現するためには、強烈な処理能力がないと、ここまでのビジュアルは作れなかったでしょう。プレイステーション 3があってこそ、できあがったと思っていますし、何百ものオブジェクトがそれぞれの思惑を持って行動する、といったことを可能にしたのは、プレイステーション 3の処理能力があったからです。

 また、「レジスタンス」に登場するさまざまな武器は、大変特徴的な物理特性を組み込んだものになっています。これもやはり、プレイステーション 3の持つ能力がなければ、ここまでの兵器は作り上げられなかったでしょう。

 そしてもう1つ付け加えると、Blu-rayという存在が大変重要になります。Blu-rayディスクは膨大な容量が収録できますので、これだけのデータ量を入れるためにはDVDディスクでは不十分でした。Blu-rayが合って、膨大なデータ量を収録できたからこそ、このゲームに含まれる資産、音楽もそうですし、音響効果もそうですが、高解像度のグラフィックにしても、Blu-rayディスクがあったから実現できました。

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