PS3版の事前予習は全部入りで! 大ボリュームアップして登場した「リッジレーサーズ2」:「リッジレーサーズ2」レビュー(2/2 ページ)
斬新なニトロシステムを搭載し、新たな「リッジ」として誕生した「リッジレーサーズ」。あれから1年9カ月後に登場した「リッジレーサーズ2」は、新コースと新モードが追加され、「リッジレーサーズ大増量版」とも言える内容に仕上がっている。
収録コース
前作では全24コース(逆走含む)だったが、今作では18コース追加され、全42コース(逆走含む)に増加。これにより、「リッジレーサー」、「リッジレーサーレボリューション」、「レイジレーサー」、「R4」、「レイブレーサー」の全コースが収録されることとなった。今回は残念ながらオリジナルのコースの追加はないが、これだけのコースがあれば長く遊べることは間違いないだろう。
収録マシン
登場するマシンはクラス1〜6、スペシャルクラスの全7クラス、62車種。クラス1〜6の54台は前作に登場したマシンと同じだ。スペシャルクラスには前作に登場した4台に代わって、まったく新しい8台が登場する。スペシャルカーは1対1のバトルで勝つと入手できるが、ライバルの速さは驚異的。「TIME ATTACK」などでしっかりと練習してから挑戦しよう。
ニトロシステム
冒頭でも説明した通り、ニトロはマシンを急加速させるためのシステムだ。ニトロゲージは高速でドリフトさせることで溜まっていくので、高速ドリフトとニトロの使用を繰り返していくことで、ラップタイムを大幅に縮めることができるようになる。このニトロシステムだが、前作からの変更点は特にない。ニトロの溜まり方やニトロを使ったときの効果も変わりはないようだ。
Xbox 360版の「リッジレーサー6」では、「リッジレーサーズ」のニトロシステムを進化させたステムが搭載されており、ニトロの2本同時使用、3本同時使用というテクニックも使えたのだが、残念ながら今回の「リッジレーサーズ2」では新ニトロシステムの採用は搭載されていない。
「リッジレーサーズ」初心者のためのドリテク講座
ここでは趣向を変えて、ドリフトを使ってより速く走るためのテクニックをいくつか紹介する。「リッジレーサー」シリーズは、操作性やマシンの挙動がほかのレースゲームとは大きく違うため、シリーズ初プレイの人はとまどうことも多いはず。本作をより楽しむために、うまく走れないと思ったときは、ここで紹介するテクニックをぜひ参考にしてほしい。
ドリテクその1 ドリフトのさせ方を知ろう
本作でマシンをドリフトさせる方法は非常に簡単。まず、コーナーに向けてステアリングを切り込み、アクセルを一瞬放したあと、もう一度踏み込めばいい。するとリアタイヤがスライドし始めてドリフト状態になる。このとき、ステアリングを調節して、マシンがコーナーのややイン側を向くように調節すること。ドリフトの角度を大きくしても速く曲がれるわけではないので、必要以上にマシンをイン側に向けないことが大切だ。ドリフトの角度が大きすぎると、失速してしまうので注意しよう。
コーナーをクリアしたら、ステアリングをコーナーとは逆方向に向けて、ドリフトを終了させる。このとき、わざとドリフトを終了させるタイミングを遅らせて、ニトロゲージを多めに溜めるという方法も非常に有効だ。また、ドリフトを終了させるときにステアリングを切りすぎると、反対方向へのドリフトが始まってしまうので注意が必要だ。
ドリテクその2 ドリフトを成功させるライン取り
ドリフトを成功させるためには、コースのどの部分を走るかというライン取りが非常に重要になる。実車やそのほかのレーシングゲームでは、アウト・イン・アウトというコーナーを大きく使う走り方が一般的だが、本作ではこの走り方は通用しない。
まず、角度が緩いコーナーでは、ドリフト中にマシンはイン側へ行こうとするので、このようなコーナーではアウト側からドリフトを開始することがポイントになる。逆に、角度がきついコーナーでは、ドリフトを使ってもマシンがアウト側へ流れていくのでイン側からコーナーに進入することが大切になるのである。コーナーの大きさによってライン取りを変えれば、どんなコーナーでも壁に接触することなく走れるようになる。
ドリテクその3 アルティメットチャージを極める
ラップタイムを縮めるためにもっとも大切なのがアルティメットチャージを習得すること。アルティメットチャージとは、ニトロの効果が終わった直後にドリフトでコーナーに進入するテクニックのことで、最高速に近いスピードでドリフトを行うため、通常よりも多くのニトロゲージを溜めることができるようになる。アルティメットチャージを行うかどうかで、ニトロを使える回数に大きな差が出てくるので、ドリフトの基本を覚えたら、つぎにアルティメットチャージをマスターするようにしよう。
総評 「リッジレーサーズ」未経験者と上級者にオススメの1本
本文中でも触れたとおり、本作は前作の基本システムを踏襲しつつ、コースやモードを追加した作りになっている。そのため、「リッジレーサー」の最新作というよりは「リッジレーサーズ」の大ボリュームアップ版という意味合いの方が強い。
本作は「リッジレーサー」シリーズが好きで、前作を未経験の人には、絶対の自信を持ってオススメできる作品だ。ボリュームも十分にあるため、長く楽しめる1本になるだろう。また、前作のEXレベルを楽々クリアしてしまった、まだまだ物足りないという上級者には「WORLD TOURS」にEXレベルを遙かに超える難易度のモードが追加されているため、これもきっと満足できるはず。
筆者もEXレベルでは満足できなかったプレーヤーのひとりだが、EXの上のレベルをプレイしたときは、過去のシリーズでは考えられなかったほどの高難易度に舌を巻いた。繰り返しプレイしてコツを見つけることでようやくクリアすることができたのだが、この達成感は相当のものであったことを報告しておきたい。
しかし、前作で十分満足というプレーヤーは物足りないのではないかというのも正直な感想だ。本作は前作の走り方や攻略方法がそのまま通用するため、筆者がプレイしたときも「WORLD TOURS」のEXレベルまでは、前作からの変化が感じられなかった。また、新モードの「ARCADE」、「DUEL」、「SURVIVAL」については、クリアしても特にご褒美がないのが惜しいところ。次回以降、今回の新モードが収録されることがあれば、ぜひとも繰り返しプレイする楽しみを用意して欲しい。
不満点も書いたが、「リッジレーサーズ2」が非常にクオリティの高い作品であることは間違いなく、実際非常に面白い。「リッジレーサーズ」で生まれたニトロシステムは、今後発売されるプレイステーション 3版の「リッジレーサー7」へと受け継がれ、さらに進化していくだろう。本作は、新世代の「リッジレーサー」の幕を開けた記念すべき作品として、できるだけ多くのプレーヤーに手にとって欲しい作品だ。
リッジレーサーズ2 | |
対応機種 | PSP |
メーカー | バンダイナムコゲームス |
ジャンル | レースゲーム |
発売日 | 2006年9月14日 |
価格 | 5040円(税込) |
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