あ、ニンテンドーDS Liteの基板が――CEATEC JAPAN 2006で見つけたゲームデバイス:CEATEC JAPAN 2006
「CEATEC JAPAN」は情報通信・エレクトロニクスの総合展示会。一見ゲームとは関係なさそうに見えるが、こんなものも展示されているのだった。
国内最大級の情報通信・エレクトロニクスの総合展示会「CEATEC JAPAN 2006」(以下、CEATEC)。ITmedia +Dでも特集ページを作って毎日記事が掲載されているが、ほとんどがデジタル家電系や携帯電話など、デバイスよりの話となっている。それに訪れている人たちも先日開催された東京ゲームショウ2006とは異なり、ほとんどが背広を着た人たちだ。
まあ、ソニー/ソニーマーケティングのブースではプレイステーション 3が、そしてHD DVD プロモーショングループのブースでXbox 360と「Xbox 360 HD DVD プレーヤー」が置いてあったりするのだが、ここでは“次世代機のあのゲームが試遊可能!”なんてことは全くなくて、ほとんどがBlu-rayプレーヤーとしてのプレイステーション 3、そしてHD DVDプレーヤーとしてのXbox 360という展示だったりする。
そんなCEATECなのだが、ちと忘れていませんか? というのが「ゲーム機は半導体の集合体」だということ。CEATECには「電子部品・デバイス&装置ステージ」があって、会場となる幕張メッセの7〜8ホールには、ゲーム機に使われているデバイスが展示されているのだ。今回はそこの「半導体ゾーン」および「機構・機能部品ゾーン」あたりからピックアップしてお届けしよう。
STマイクロエレクトロニクスブース
先日「加速度センサー」の取材記事も掲載したSTマイクロエレクトロニクスブースには、同社製のPSRAM「M69AB048BD70ZA8F」が搭載されているということで、ニンテンドーDS Liteとともに展示されている。ちなみにニンテンドーDSにも同社製のPSRAMが採用されている。同社のWebサイトには、このほかに製造されているデバイス類が一覧で表示されている。同じものがパネルとして展示されていた。
アルプス電気ブース
アルプス電気のブースでは、単振動のフィードバックデバイス「フォースリアクタ AFL/AFSシリーズ」を展示。これだけ書くと何のことか分からないが、実は「メトロイドプライム ピンボール」に同梱されていた「DS振動カートリッジ」に使われているデバイスだ。あの“ぶるっ、ぶるっ”はこの「フォースリアクタ L」により実現されている。
このフォースリアクタ Lの特徴は、回転式のモーターを使うのではなく、コイルを巻いた独自の電磁駆動方式により、偏心振動モーターを使って振動を形成していること。これによりあの小刻みな振動が生み出されているわけだ。
もう1つ見つけたのが「IEEE802.11b/g通信用小型モジュール」。そう、無線LANに使うデバイスだ。アルプス電気の無線LAN用のモジュールが、PSPに採用されているとのこと。ただし展示されていたモジュール自体がPSPに使われているのではなく、もう少し小型でカスタマイズされているとのことだ。
ミツミ電機ブース
自作PCなんかをたしなんでいる人にはおなじみのミツミ電機。ここで見つけたのはニンテンドーDS Lite用の電源だ。「カスタム品」とあるように、同社の標準ACアダプターをベースに作られた、ニンテンドーDS Lite専用のものとなっている。
ホシデンブース
ホシデンブースで見つけたのは、ニンテンドーDS Liteのあられもない、じゃなかった、これでもかと分解されている姿。実際ニンテンドーDS Liteには、タッチパネルをはじめとしてGBAカートリッジコネクタ、ヘッドフォンジャック、DSカードコネクタ、バッテリコントローラー、マイクロフォン、スピーカーなどなど、同社製部品が多数採用されているようだ。ゲームボーイミクロのコネクタやジャック、スピーカーにも、同社の製品が使われている。
以上、CEATECで展示されていたゲーム機関連デバイスを紹介してきた。ハードウェアに詳しい人や株投資をしている人にとっては、こういうことはある意味“常識”なのかもしれないが、いつもと違った視点でゲーム機というものを見てみるのも、たまにはいいのではないだろうか。CEATECは10月7日まで開催されているので、デジタル家電に興味があってCEATECに行くなら、ついでに「電子部品・デバイス&装置ステージ」にも足を運んでみてはいかが?
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