娘と一緒にレッツ“オシャレ”!?:「オシャレ魔女 ラブ and ベリー 〜DSコレクション〜」レビュー(1/2 ページ)
もはや小学生にもおしゃれは常識!? カードを使ってファッションを着せ替える斬新なアーケードゲーム「ラブ and ベリー」。その待望のニンテンドーDS版がデビューした。女の子にとってこの冬の“注目度No.1”ゲームはどんな感じに仕上がっているのでしょう?
ファッションを遊ぶ斬新なカードゲーム
今年の年末商戦は、なんといっても任天堂のWiiが目玉だと思いますが、小中学生の女の子が熱く注目しているのは「オシャレ魔女 ラブ and ベリー」(以下、ラブ and ベリー)がニンテンドーDSに登場した「オシャレ魔女 ラブ and ベリー 〜DSコレクション〜」のようです。何しろ、すでに予約が殺到し、肝心のクリスマスの時期には品薄になるかもとウワサされるほどの過熱ぶり。ゲームの歴史は結構長いですが、これほど女の子が夢中になったゲームも珍しいのではないでしょうか。
これまで、ゲームは男の子・男性のものというイメージが強くありました。ジャンルも格闘、レース、スポーツと男性が好みそうなテーマが中心を占め、RPGでも主人公のほとんどが男の子です(最近、恋愛ゲームは女性向けが頑張っていますが)。
また、玩具の世界でもカード集めは男の子の専売特許。それが、今では「ラブ and ベリー」のおかげでカードの束や専用フォルダーを持ち歩く女の子を見かけるほどになりました。もしかしたら、ラブ and ベリーは、歴史を変えた存在かもしれません。
もともとラブ and ベリーは、2004年10月に登場した、セガのアーケードゲームです。大ブームになった「甲虫王者ムシキング」を手がけたスタッフが、女の子版として企画しました(関連記事参照)。スーパーマーケットやショッピングモールのキッズコーナーを中心に展開され、2006年9月末の時点でカードの出荷枚数はなんと2億6000万枚。空前のメガヒットとなっています。
このラブ and ベリーの製作が発表された2年前は前例がなく、「女の子向けのカードゲームは厳しいのでは……」という声がもっぱらでした。しかし、実際には大ヒットし、最近ではムシキングをしのぐほどの勢いがあります。
ここまでヒットした理由は、“ファッション”という、つかみづらい題材を分かりやすくゲーム化したことにあるでしょう。実際に、メインのリズムゲームパートよりも、手持ちのカードを使ってのコーディネートを楽しんでいるファンが多くを占めています。服も子供だましではなく、あくまで本格派。「カナリアワンピ」、「キャンディテーラード」、「サファイアベルボトム」、「スキップリボンパンプス」、「ぱつんとバングスヘア」……。私も手持ちのカードが50枚を越えましたが、見ているだけで楽しいものです。小学生の女の子だけでなく、おしゃれ好きなお母さんを巻き込んだのも、ヒットになった要因といえそうです。
TPOとファッションの関係も学べちゃう!?
1度もプレイしたことがないという男性読者も多いでしょうから、アーケード版の紹介からいきましょう。まず、筐体に100円を入れると、先に「オシャレまほうカード」が1枚出てきます(これが着せ替え用のカードです)。その後、2人のヒロイン、かわいい系の「ラブ」かクール系の「ベリー」のどちらかを選んで、コーディネートをスタート。髪型とメイクが選べる“頭”、ドレスやTシャツなど、ファッションのメインとなる“体”、ブーツやローファーといった、多彩な靴がセレクトできる“足”と、オシャレできる部分は3ヶ所あります。筐体にカードを通して、最大3ヶ所をコーディネートしたら、「オシャレパワー」の採点です。
大事なのはステージのシチュエーションにスタイルを合わせること。これがファッションの基本。たとえば「ストリートコート」だったら、カジュアルで元気なピタT系とスニーカーの組み合わせが高得点。逆にゴージャスな「ぶとうかい」なら、「キューティーピンクドレス」に「おひめさまヘア」が定番……といった感じ。いくら全体が決まっていても、場所と不釣り合いなファッションではダメなんです! ここが一番面白いところですね。カードゲームにありがちな最強カードでの力押しではうまくいかない。だから、いろいろと試してみようという気持ちにさせられます。
こうして選んだ服のオシャレパワー(得点)を持ち越して、ライバルとのリズムゲーム(ダンス)に突入します。リズムゲーム自体は歌に合わせてタンバリンボタンを叩くシンプルなルールです。本来ならプレイの中心はリズムゲームなんでしょうが、やはり先に書いたように、コーディネートしているときが一番夢中になれます。
少し余談になりますが、ラブ and ベリーのブームはゲームを越えて現実にも波及しつつあります。カードに描かれた洋服のデザインを、そのまま起こして販売するオフィシャルのアパレルショップ「LB Style Square」が現在全国に展開中です(今年度中に100店舗のオープンを目指すとか)。
また、11月18日に、東京・武蔵村山に開店した都内最大級のショッピングモール、ダイヤモンドシティ・ミューには、「LB Style Square」とともに、クッキーを焼いてラッピングまで楽しめる東日本初のスタジオ「オシャレ魔女 ラブ and ベリー クッキングスタジオ」が入りました。いろいろな方向へとその人気は拡大しています。
ラブ and ベリー初のコンシューマ版をチェック
さて、前置きが長くなりましたが、ブームまっただ中のラブ and ベリーがファン待望のDSデビューを果たしました。「オシャレ魔女 ラブ and ベリー 〜DSコレクション〜」のパッケージにはソフトと一緒に、カードリーダーと、アーケードでも使えるオシャレまほうカード6枚、自分でデザインした服を呼び出せるDSコレクションカード3枚、ゲージのデザインを変えるマジカルデコレカード1枚が同梱されています。DSのGBA用スロットに差して使うカードリーダーは、2006年冬コレクションまでのすべてのカードの読み込みが可能です。かわいらしいピンクの少し大きめなパッケージに入っていて、おもちゃ屋さんでも目を引くと思います。
さて、「オシャレ魔女 ラブ and ベリー 〜DSコレクション〜」でチェックするポイントは2つです。
- アーケードのファンが満足できるか?
- コンシューマならではのゲーム性があるか?
この2つのポイントに沿って中身を紹介していきましょう。
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