娘と一緒にレッツ“オシャレ”!?:「オシャレ魔女 ラブ and ベリー 〜DSコレクション〜」レビュー(2/2 ページ)
もはや小学生にもおしゃれは常識!? カードを使ってファッションを着せ替える斬新なアーケードゲーム「ラブ and ベリー」。その待望のニンテンドーDS版がデビューした。女の子にとってこの冬の“注目度No.1”ゲームはどんな感じに仕上がっているのでしょう?
もちろん、カードを集めまくったファンなら買いです
最初のポイントは“アーケードファンは満足できるか”です。おそらく、ほとんどのプレーヤーがアーケード版をプレイしているでしょうから、ここがキーポイントになりそうです。
これに関しては、「ゲームモード」がしっかりとニーズに答えています。基本的にメインのモードは、アーケードゲームと変わりありません。100円をいちいち入れなくても手持ちのカードを使って家で遊べるというのはかなりポイントが高いはず! アーケード版にもある、コーディネートを採点してくれる「オシャレけんきゅう」機能も、しっかり入っていて、いくらでも、心ゆくまでコーディネートの研究もできます。カードリーダーの読み込みも良好で、特に欠点は見当たりません。ラブ and ベリーのリズムゲームは、意外と手ごわいので、DS版で遊び込んで練習するのもいいでしょう。いつでもどこでも何度でも遊べる! アーケードの家庭用移植版という視点で見ても満足のデキです。
ストーリーモードでラブとベリーが大活躍!
次のポイントは“コンシューマならではのゲーム性があるか?”。これは、2つのモードが新しい面白さを生み出しています。
「オシャレさくせいモード」は、色と形、デザインを組み合わせて自分だけの服を作るモード。たとえば、体なら「ピタT」、「セーター」、「フリルドレス」、「ドレス」の4種類のスタイルからどれかを選び、その後、「フリルドレス」なら、「じょうひんタータン」、「サークルポケット」、「スターデニム」、「いかりボーダー」といったデザインをひとつ選ぶ。さらに色を決めてオリジナルの名前をつけたら完成です。作ったアイテムは頭、体、足、それぞれ6種類まで保存でき、同梱されたDSコレクションカードをスキャンすると呼び出せます。
自分だけの服がゲームで使えるのは、ファンにとってこの上ない喜び……なんですが、できればタッチペンを使って「どうぶつの森」のように自分が作った模様がデザインに組み込めたらなぁ……というのが正直な感想です。ちなみに、選べるカラーのバリエーションはROMによって違います。どうしても欲しい色の服がなかったら、友達と交換するのがいいでしょう。
「ストーリーモード」もDS版ならではの要素です。こちらは、ゲーム本編を少し離れて、ラブとベリーの前にいろいろな男の子が登場します。少し紹介してみましょう。
1話目「ストリートでダンス!」:舞台はストリートコート。ラブとベリーはダンスが得意な体育会系の男の子、コースケと出会います。でも、ダンスイベントに黒魔女のミーシャが現れ、目が合ったコースケは、黒魔法によって自信をなくしてしまいます。ラブとベリーはコースケを助けるため、ミーシャとダンスで対決することに……。
2話目「ステキなオシャレってなに?!」:オシャレな人たちが集まるファッションストリート。裏通りのセレクトショップで、ラブとベリーはセンスがいい店員のタクミと知り合います。オシャレのひけつをタクミに教えてもらった2人ですが……。
ストーリーモードは、選択肢を選ぶアドベンチャー形式で展開していき、ラストにはミーシャとのダンスバトルが待ち受けます。ダンスバトルのミーシャははっきりいって強敵。同梱されているカードだけでは厳しいかなあと思います。まあ、バトルで負けても次の話へ進みますが……。
各話のクリア後にわかるのが、そのエピソードに出てきた男の子との相性診断です。このあたりは、ちょっとした恋愛ゲームのノリですね。
男の子が登場したことで、ラブ and ベリーはさらに発展するかも? そんな気がします。個人的には、デートのシチュエーションによってファッションを変えるとか、自分の服ではなく、いろいろなタイプの男の子の服を見立ててあげるとか、そういったパターンもあったら楽しそうだな、と思っています。
ラブ and ベリーの今後の発展は?
全体を通してみると、DS版ならではの要素もありますが、やはりアーケードゲームのプレーヤーが前提のようです。ゲーム内でカードをコレクションできたり、ダンス以外の別のゲームがあったりすればよかったのに……という感想もいくつかありました。ただ、これはラブ and ベリーのコンシューマ1作目。2作目、3作目と続編が出るでしょうから、こちらに期待したいと思います。
ファッションは、人類が何百年もかけて育ててきた文化です。それをゲームにしてしまったラブ and ベリーはやはり偉大だな、と、今回プレイしていて素直に思いました。流行は毎年変わり、服の組み合わせも無限に存在します。バッグやアクセサリーなど小物も加えれば、まだまだ可能性はいくらでもふくらむのではないでしょうか。今後も、ラブ and ベリーは私たちを楽しませてくれそうです。
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