「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」エクスプレス:ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(3/3 ページ)
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」(セガ)の主人公は、青くて速くてカッコいい、ハリネズミのソニック。でも、“青くて速くてカッコいいソニック”は、あのソニックのほかにもまだいたのです。
ジェネシスだろうがドニントンだろうがとにかく走る
「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」は、特にアメリカで大ヒットした。アメリカ版メガドライブ「ジェネシス」は、ソニックのおかげで売り上げを伸ばし、スーパーファミコン(スーパーNES)に勝るとも劣らないゲーム機となった。
続編の「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」では、ソニックの相棒・テイルスが登場。2人対戦プレイができる。また、助走をつけずにその場で丸まってダッシュできる、“スピンダッシュ”が使えるようになった。
さらに、ライバルのナックルズが初登場し、ゾーンごとにセーブができるようになった「ソニック・ザ・ヘッジホッグ3」、ソニックとナックルズのどちらかを選んでプレイできる「ソニック&ナックルズ」など、シリーズは続いた。
メガドライブのほかには、ゲームギア向けに多数の作品が発売されている。また、メガCD用の「ソニック・ザ・ヘッジホッグCD」もある。
この過程で、ソニックは完全に、セガの看板キャラクターとなった。
1993年、セガがF1チーム・ウィリアムズのスポンサーになったとき、ドライバーのヘルメットにソニックの姿が描かれた。また、このチームに所属するアラン・プロスト選手をソニックに見立てた風刺画が、F1情報誌に載ったこともある。この年はプロスト選手が、自身4度目のドライバーズ・タイトルを獲得している。
ドニントンパーク・サーキットが、ソニックの広告で埋め尽くされたのもインパクトがあった。
それほどまでに「セガ・イコール・ソニック」というイメージが強かったにもかかわらず、セガサターンの時代になると、ソニックシリーズの新作はしばらく途絶えてしまった。
これは、おもちゃの剣士・ペパルーチョを、新たなキャラクターにしようとしたためだが、セガサターン自体は売れていただけに、ソニック人気との相乗効果が得られなかったのが惜しまれる。
結局、セガサターンにソニックが初登場したのは、ハード発売から3年経った1997年。メガドライブ版の4作品を移植した「ソニックジャム」だった。その後、レースゲーム「ソニックR」も発売されたが、セガサターンでのソニックシリーズはこの2本だけ。
ドリームキャストが登場すると、「ソニックアドベンチャー」でソニックは本格的に復活。セガがハード事業から撤退すると、ソニックはプレイステーション2やゲームキューブなど、他社のゲーム機にも進出した。
ちなみに、かつてファミ通に連載されていたマンガ「しあわせのかたち」の中で、作者の桜玉吉氏は、「『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』には、真の最終ボス“黒ソニック”が登場する」と予想していた。
この予想は外れたが、後に「ソニックアドベンチャー」シリーズに出てきたシャドウ・ザ・ヘッジホッグは、まさに黒ソニックそのものであった。
新しいゲーム機でも存在感を発揮
現在ソニックは、各ゲーム機のキラータイトルとなっている。
プレイステーション 3とXbox 360で「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」が、12月21日に発売される。またWiiでは、「ソニックと秘密のリング」が来春発売予定。
初代「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」も、今ではさまざまなハードで遊べるようになった。ゲームキューブの「ソニック メガコレクション」やプレイステーション2・Xboxの「ソニック メガコレクションプラス」に収録されているし、携帯電話アプリにもなっている。
あと「メガドライブプレイTV」という、テレビにつなぐとメガドライブソフト6本がプレイできる、小さなゲーム機があるが、もちろんこの6本の中に「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」がある(「メガドライブプレイTV2」には、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ2」が収録されている)。
さらに、Wiiで往年のゲームをダウンロードできるサービス「バーチャルコンソール」でも、Wii発売当日(12月2日)から配信されるソフトの中に、「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」が含まれている。
アメリカでジェネシスを牽引したときと同じ働きを、数多くのゲーム機で期待されるようになったソニック。今やセガ1社のみならず、ゲーム業界全体を代表するキャラクターなのだ。
ちなみに、ソニック・ザ・ヘッジホッグと同じく、特急ソニックの方も、USAで大人気だ。
特急ソニックは、一部の便を除いて、大分県の宇佐駅に停車する。
宇佐市には、全国の八幡宮の総本宮、宇佐神宮がある。また、日本初のミニ独立国「新邪馬台国」も宇佐市にあった。あと宇佐駅は、豊後高田市の「昭和の町」商店街にも比較的近い。
……えーと、偉大なるソニックを紹介する記事の締めが、ダジャレでどうもすみません。
……しかも、宇佐とUSAをかけるのって、かなりベタだし。
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