次世代ハードでさらなる速さを身につけた15年目のソニック:「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」レビュー(2/4 ページ)
2006年は、セガを代表するゲームキャラクター「ソニック」の生誕15周年。そのアニバーサリーイヤーを飾る作品が、プレイステーション 3とXbox360で登場した。次世代ハードという新たなステージで、ソニックはその速さにますます磨きをかけている。
タウンステージは、いわゆるアドベンチャーパートにあたり、街の住人との会話から次のアクトステージへつながる足がかりをつかんだり、ショップでアイテムを購入することで新しい能力を身につけることができる。アクション一辺倒にならないように、また物語性により深みを出すための工夫だろうと思うが、プレイしてみるとこのタウンステージがゲーム全体の流れを滞らせているようにも感じる。それというのも、住人たちの話は機知に乏しく、会話をする楽しみが薄いために、どうしても“次のステージへ進むためのフラグ立て”を意識させてしまう。また、街は非常に広く、かなり入り組んだ作りであるのに、街全体のマップを表示して現在地を確認する機能がないため、迷子になることもしばしば……。
タウンステージで条件を満たすとアクトステージに移行できるが、こちらはまさしくソニックの真面目といった感じ。リングを拾い集め、立ちはだかる敵を倒しながら、広大なフィールドを目にもとまらぬ猛スピードで駆け抜けていくのは、ソニックだからこそ味わえる爽快感。海、砂漠、雪山とフィールドも多彩で、さまざまな仕掛けも用意されていて飽きさせない。
ただし、難易度は序盤から予想以上にシビアだ。元々、ソニックシリーズは難易度がやや高めだと思うが、今回はちょっと意地の悪さを感じる仕掛けがあったり、ともすると理不尽に思える場面もあるのは気になる。自キャラの残数も決まっており(1UPアイテムを取れば増えるが)、それがなくなるとステージの最初からまたやり直しというのがきつい。わたしの場合は、最初のアクトステージとなる「WAVE OCEAN」から数え切れないほどリトライする羽目に。せめて序盤のステージくらいは、もう少し易しくしてもよかったのではと思うが……。
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