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優しさから感動へ、立川から全国へ「イース」、「イースII」ゲイムマンの「レトロゲームが大好きだ」(3/3 ページ)

今年20周年を迎え、さまざまな企画で盛り上がる「イース」シリーズ(日本ファルコム)。数々のPCや家庭用ゲーム機で発売された、名作アクションRPG。実は、わたしが初めてプレイしたコンピューターRPGでした。

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その後のイースとアドルの歩み

画像 「イースIII」PCエンジンCDロムロム版の画面。前作同様、BGMのアレンジが素晴らしい

 1989年、アドルを主人公にした新作「ワンダラーズ・フロム・イース」発売。ゲームの舞台はイースではないが、PCエンジン版やファミコン版などでは、タイトルが「イースIII」となり、シリーズ3作めと位置づけられた。

 システムは横スクロールアクションRPGとなり、アクション性を強化。それまでのぶつかり合いにかわって、ジャンプや、しゃがみ突きなど、状況に応じてさまざまなアクションが使える。

 現在イースシリーズは「イースVI」まで登場しており、さらに2006年末、「イース」よりはるか前の時代を描いた「イース・オリジン」が発売された。

 シリーズの原点となった「イース」、「イースII」は現在、D4エンタープライズが運営するサイト「ファルコムミュージアム」で、ダウンロード購入が可能(I〜Vがプレイできる「イース大全集」もある)。

 そのほか、携帯電話にも移植されているし、「イースエターナル」以降、リメイク版がWindowsやプレイステーション2などに登場している。特にプレイステーション2では、「イース」から「イースVI」まで、ナンバリングタイトルが一応すべて発売されている。

最後はネタに走ります

 リードでも書いたとおり、わたしが初めてプレイしたコンピューターRPGが「イース」だった。だからもっと早く取り上げたかったのだが、このゲームのファンサイトには非常に充実した内容のものが多く、さらにWikipediaにも、詳細な解説が載っている。

 だから、それらのサイトに載ってないことを書かなきゃならない、と考えているうちに、遅くなってしまったのだ。

 ここまではまともにゲーム紹介をしてきたけれど、最後の項は、多分どのファンサイトでも書いていないような話を。

 日本ファルコムは、東京の立川市にある。

 「イース」や「ドラゴンスレイヤー」シリーズで人気のあった同社の所在地として、専門誌にたびたび名前が出てきたことにより、PCゲームファンの間で、立川という地名は全国区となった。

 今では中央線屈指の商業都市となった立川だが、さすがファルコムのおひざもと、街を歩けば「イース」っぽい風景が、いくつか見受けられる。

 例えば、国営昭和記念公園。11ヘクタールもある芝生広場の中に、ケヤキの木がぽつんと立っていて、まるでロダの樹のようである。

画像 昭和記念公園のケヤキ。ロダの樹に似ているからといって、根元を掘らないように
画像 こちらが「イース」でのロダの樹。兄弟2本の大木が存在する

 この公園にはほかにも、洞窟があったり、雲のような遊具があったり、複雑なとりでがあったりする。あと、ドラゴンの遊具とか、アステカ風のピラミッド(その名も「太陽のピラミッド」!)とか、日本ファルコムの「イース」以外の作品をほうふつとさせる風景もある。

 「イース」といえば音楽の素晴らしさでも知られるが、立川にも音楽にまつわるスポットがある。昭和記念公園にいちばん近い駅、西立川駅の前にあるのが、松任谷由美さんの歌碑。この駅の風景を歌った、「雨のステイション」という歌の歌詞が書かれていた。

 また立川市内には、国立(くにたち)音楽大学がある。ただし、古代祐三さんの出身校ではない。

 ダームの塔のような高いタワーはないが、立川駅前で空を見上げたら、多摩都市モノレールが頭上を通過していくのが見える。さすがに25階建ての高さとはいかないが、天空からの眺望は十二分に楽しめる。もっとも、このモノレールの開業は1998年なので、「イース」発売時にはなかったけれど。

画像 フィギュアで有名な模型店・コトブキヤの店舗がある第一デパート前にて
画像 JR立川駅前は高い建物が多いが、多摩川あたりまで行くと、かなり見晴らしがきくようになる

 あと、もう1つ音楽の話だが、日本ファルコムのゲームBGMアレンジや、声優によるドラマを収録したCD「ファルコムスペシャルBOX」に、森口博子さんがボーカルとして参加したことがあった。

 現在、立川駅南口前に建つ商業施設が「アレアレア」という名前だが、これはもしかしたら森口さんの「恋はタヒチでアレアレア」という歌から取ったのではないかと。

 ……やっぱり素直に、まともなゲームの紹介だけで終わっといたほうが良かったかも。

(※ちなみに「アレアレア」とは、ポリネシア語で「楽しさ」という意味らしい)

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