「バイオ4」が三度目の襲来!――操作方法が変わるだけでより怖くなることを体感しました:「バイオハザード4 Wii edition」先行リポート(1/2 ページ)
2005年にGCで発売され、PS2にも移植された大人気のサバイバルホラーアクションゲーム「バイオハザード4」が、今度はWiiにて登場。カプコンの中井ディレクターに、生まれ変わった本作の魅力をアレコレ教えてもらいました。
Wiiリモコンで一体感ある操作!
世界中で大ヒットし、“ゾンビのカプコン”というイメージまで植え付けたホラーゲームの「バイオハザード」シリーズ。本題に入る前にまずは「バイオ4」のストーリーをざくっと解説しておこう。
「バイオ4」の主人公は、有能エージェントであるレオン。誘拐された大統領の娘アシュリー・グラハムを救出するため、ヨーロッパにある農村に潜入する……という内容だ。レオンは「バイオハザード2」にて主人公として登場し、本作の舞台はその数年後の世界、ということになる。レオンが現地に調査に向かうと、当地の村人たちはレオンの姿を見るなり襲い掛かってきて、何やら異変が発生しているようだ。村のあちこちにある手がかかりを元に、アシュリーを捜索しつつ、村で何が起こっているのかを謎を解き明かしていく。
本作「バイオハザード4 Wii edition」(以下「バイオ4 Wii」)は、過去シリーズに比べてシステム面で大きく変貌していることが特徴。それまでの「バイオ」シリーズではカメラアングルが固定されていたのだが、「バイオ4」ではプレーヤーの斜め後方からの視点でプレイするビハインドカメラを採用している。今風に言えば三人称視点アクションという表現になる。また、銃を構えると銃口からレーザーサイト(レーザーポインター)が照射されるので、相手の足や頭など、自分が狙った場所を正確に撃てるようにもなった。このため、アクション性が大幅に増しているのだ。
なお、Wii版「バイオ4 Wii」は、Wiiリモコンとヌンチャクコントローラによる操作となる。リモコンのポインターで照準を定めたり、リモコンを左右に振ってナイフで攻撃するなど、各行動の操作方法がすべて変わっており、これこそが「バイオ4 Wii」の最大の魅力となりそうだ。主な操作方法は、下記にまとめてみた。
アクション | 操作方法 |
プレイヤーの移動 | ヌンチャクのコントロールスティックを動かす |
180度ターン | Zボタンを押した瞬間に、ヌンチャクのコントロールスティックを下に入力 |
ターゲッティング(カメラの角度を変える) | 武器を構えた状態でヌンチャクのコントロールスティックを動かす |
照準移動 | リモコンのポインターを動かす |
ナイフを構える | Cボタンを押す |
ナイフを振る | Cボタンを押しながら、リモコンを振る(または、Cボタンを押しながらAボタンを押す) |
サーチナイフ攻撃 | リモコンを振る |
武器を構える | Bボタンを押す |
武器で攻撃 | Bボタンを押しながら、Aボタンを押す |
武器のリロード | Bボタンを押しながら、リモコンを振る |
ステータス画面を開く | −ボタン |
ゲームキューブ(以下、GC)版またはプレイステーション 2(以下、PS2)版「バイオ4」を遊んだことがある人は分かると思うが、ご覧のように、ほぼすべての操作方法が変わっている。もっとも気になるのは、リモコンを使っての攻撃の操作感であろう。ちなみに筆者はGC版の「バイオ4」を数百万回プレイしてきた(スンマセン、言い過ぎました)「バイオ4」マニアだ。最高難易度のPROFESSIONALモードもクリアしたことだってある。ただし、基本的にビビリプレーヤーなので、いつもはEASYモードでプレイしている。キー入力による操作が体にしみ付いているので、「バイオ4 Wii」の操作変更にどんな違和感を感じるのか、新鮮な楽しみを得られるのか、正直なところ不安と期待で入り混じっていた。
初心に戻って恐怖を味わう
というわけで、ドキドキしながらプレイ開始。GC版「バイオ4」を繰り返しプレイした筆者にとって、画面に表示された風景こそ見慣れたものだったが、どことなく漂う雰囲気が違うように感じた。とりあえず、準備運動とばかりに、中井ディレクターから教わった6つの操作を練習してみる。Wiiは“ちょっとたしなむ程度”の筆者でも、思い通りのアクションを簡単に行うことができた。今までのコントローラーから、操作がガラリと変わっていたので、ついていけるか心配だったが、心配は無用だったようだ。
さっそく、任務であるアシュリー探索のため、近くの民家で情報を集めることに。家の中にいたのは、何語かも分からない言語を話す挙動不審な男。いつもはサクッと頭を吹き飛ばして、さっさと次に進んでしまうのだが、リモコン操作での初戦闘に加え、隣で開発者や編集さんが見ているということもあり、緊張でリモコンを持つ手がプルプル震えていた。
斧を持った男が迫ってくるので、ひとまず逃げて距離をとる。ハンドガンを構えて、慎重にリモコンで相手の頭を狙ったのだが、ハンドガンを撃とうとAボタンを押したときに力んでしまい、相手の体に当たってしまった! このため敵をひるませることができず、相手はどんどん迫ってくる。もともと高かった心拍数が一気に上昇。気づいたら相手に向かってハンドガンを連射していました。怖ぇ〜!!
「バイオ4」シリーズは、冷静に落ち着いてプレイすることが大事だが、今回は改めてそれを痛感した。よく映画やアニメで目にする、追い詰められた相手が主人公におびえながらも銃口を向けるときに「そんなに震えてちゃ当たらないぜ」というシーンを思い出した。その追い詰められた相手というのが、まさに今の筆者だ。リモコンで照準を操作することによって、自分とゲームのなかのプレーヤーとの動きがシンクロするため、自分自身で凶暴な敵と戦っているかのような気分を味わえる。元々、「バイオ4」は臨場感が抜群だったのだが、「バイオ4 Wii」ではさらにパワーアップしている。
プレイ前から気になっていたのは、リモコンの感度だ。感度が悪いと、すぐに狙いを定めることができないのでプレイのテンポが悪くなるし、感度がよすぎても、プレーヤーの微妙な動きに反応してしまって命中させるのが難しくなってしまうからだ。本作は、リモコンとヌンチャクで操作するため、リモコンの感度はとても重要だと考えていた。
だが、この不安はすぐに消えた。最初こそ、緊張による震えで狙いを外してしまったが、冷静にプレイできるようになったあとは、高確率で狙い通りの場所を撃つことができるようになった。ガンシューティングがあまり得意でない筆者でも、最初のチャプターで、94%という命中率をたたき出せたのだ。コントローラーでの操作より照準を早く移動できるので、左右から敵が迫ってきたときでも、素早く迎撃できるのは魅力だ。また、武器を構えているときにリモコンを振れば、弾をリロードできる。リロードすると、リモコンから装填音が鳴るのだが、その音は武器ごとに変わるという凝りよう。細かいところにも、こだわりを感じる。
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