あの「FFT」が10年ぶりによみがえる!――楽しいゲームは、いつ遊んでも良いものです:「ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争」レビュー(3/3 ページ)
「ファイナルファンタジー」シリーズの中でも、外伝的なタイトルであった「ファイナルファンタジータクティクス」が、10年の時を経てPSPに移植された。装いも新たになったシミュレーションRPG、傑作と表される本作を遊んでみました。
キミよ、友達と協力したり対戦して遊べ
PSP版「FFT 獅子戦争」ならではの新要素が、ほかのユーザーとアドホック通信で対戦・協力プレイができる機能だ。通信対戦は町の酒場で「コロシアム」を選択して開始する。基本的に相手のユニット全員を倒した側が勝利となるが、強力すぎるアビリティ「算術」の使用を制限したり、タイミングよくボタンを押すことで相手を弾き飛ばす攻撃が可能になるといった、通信対戦モードのみの特殊ルールを使えるのが特徴だ。
倒されたキャラクターは消滅せず、入手したジョブポイントやレベル、アイテムなどはすべて通常プレイに引き継がれるので、気軽に腕を競い合いつつ育成もできる。
一方の協力プレイは、同じく酒場で「共同戦線」を選んで開始する。こちらは提示されたミッションを2人で協力してクリアするというもので、対戦と同じように育成にも使えるのがうれしいところ。競い合うよりも連携で楽しみたい人にもオススメだ。
システムの完成度の高さは折り紙つき!
追加ジョブやバランス調整といった多少の変更点はあるものの、本作は好評を博したPS版「FFT」が、基本的にそのまま移植されていると考えても良い。携帯ゲーム機ということで、いつでもどこでも手軽に始めてサッとやめられるという点もうれしいポイントだろう。実際、PSPのレジューム機能があれば、“寝る前にちょっとやっておくか”とプレイして、そのまま寝てしまっても、猫に踏まれてリセットされるという悲劇も起きにくい。
ただ、ゲームとしての難易度は、昨今の親切なものと比べて高めとなっているので注意したい。筆者も白魔道士や弓使いといったジョブを前に出しすぎて、相手の弓使いとナイトにボコボコにされて戦闘不能に追い込まれたという、苦い経験をした。「FF」シリーズが好きなライトユーザーは、覚悟を決めて遊んだほうがいいだろう。
一部スキルの使用時に、エフェクト処理が重たくなってダメージ表示が遅延するなどテンポが悪くなる場面も見られるが、基本的なゲームとしての完成度は高い本作。小規模な戦術シミュレーションとしても、キャラクター育成の面で見ても、ハマれる要素は多い。ハードなストーリー展開さえ気にならなければ、歯ごたえのある作品としてオススメできる1本だ。
「ファイナルファンタジータクティクス 獅子戦争」 | |
対応機種 | PSP |
メーカー | スクウェア・エニックス |
ジャンル | シミュレーションRPG |
発売日 | 2007年5月10日 |
価格(税込) | 5040円 |
CHARACTER ILLUSTRATION : Akihiko Yoshida
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