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アダルトなファイナルファンタジー

今年12月でめでたく20歳を迎える彼も立派な大人。最近、なんだか派生作品が目白押しだなと思ったら、記念すべき年だからなんですかね?

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 いつの時代にも名作というのは存在するわけで、こと長いシリーズを誇る「ドラゴンクエスト」シリーズや、「ファイナルファンタジー」シリーズなどは各世代によっても、思い入れもまちまちなようです。

 例えば質問として、「ファイナルファンタジーシリーズの中で、あえて選ぶとしたら何が好きですか?」と聞くと、たぶん意見はまとまらないことでしょう。自分的には「ファイナルファンタジーIII」かな? と思っていても、隣にいる編集者に聞いてみると「ファイナルファンタジーVII」と即答されました。思い入れなんてそんなものでして、その時もっとも時間をかけたものが印象に残っているものなのでしょう。

 「ファイナルファンタジー」の1作目は、1987年12月、スクウェア(現スクウェア・エニックス)からファミリーコンピュータ用ゲームソフトとして発売されました。そして時は流れて生誕20周年という記念すべき年に。その間、ファイナルファンタジーは「XII」まで製作され、そこから外伝や「クリスタルクロニクル」シリーズ、「チョコボ」シリーズなどに派生。最近では「コンピレーション FFVII」にはじまり、「イヴァリースアライアンス」、「FABULA NOVA CRYSTALLIS」など世界観を共有した巨大プロジェクトとしての色合いが強調されてきています。

 ファイナルファンタジーが誕生して20年。当時生まれた子供がすっかり成人です。立派な大人となったファイナルファンタジーはこの先、持てる最新技術を駆使して、ハードの限界に挑まんとする「XIII」などの発売が予定されています。まさに成熟した大人の魅力というのでしょうか。先日開催された「SQUARE ENIX PARTY 2007」では最新映像も公開されていましたが、筆者はそんなアダルトな印象を受けました。あのドット絵の素朴なファイナルファンタジーも懐かしくはありますが、本物と見紛うリアルなグラフィックのファイナルファンタジーもまた格別です。

 今週のトップに輝いた「ファイナルファンタジー」リメイク版のレビュー記事では、当時遊んだという往年のゲーマーの方から、生まれた時にはすでにファイナルファンタジーがこの世に存在していたという若い世代まで、広く注目を集めたようです。また、派生したファイナルファンタジー関連記事がほかにも2つランクインしていることも興味深くありませんか?

 ファミコンにはじまり、MSX2、ワンダースワン、プレイステーション、ゲームボーイアドバンス、各携帯アプリとリメイクがはかられ、今回のPSP版アニバーサリーエディションと定期的にファイナルファンタジーは原点回帰を忘れないと言わんばかりに、リメイクを繰り返しています。記念すべき20周年にあえて発売したのも、意図的なのではないでしょうか。これからさらに進化していくファイナルファンタジーは、この作品があったからこそ存在しているのだと、忘れさせないためにも。

 1作目の魂は、ゲームシステムや音楽、魔法や飛空艇やキャラクターに脈々と受け継がれています。これらファイナルファンタジーのお約束を踏襲しながらも、次なる世代が名作と挙げる作品を誕生させてくれることを願ってやみません。いっそうのこと、12月に誕生日会か成人式でも催しませんか? スクエニさん。

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