次回作の正しい待ち方――「ウイイレ」のちょっと変わった楽しみ方でマンネリ化を打破(1/2 ページ)
サッカーゲームの“定番”といえば「ウイニングイレブン」シリーズが挙がる。期待される最新作まではまだ時間がかかりそうなので、既存のシリーズでもう1歩踏み込んだ遊び方や、トコトン楽しむためのアイディアを提供したいと思う。これで次回作の構想が見えてくる?
国内はもとより海外でも、多くのサッカーファンに愛されている「ワールドサッカーウイニングイレブン」(以下、ウイイレ)シリーズ。年に1回シリーズが更新され、毎年新しい選手データやチームデータに対応し、新モードの追加などで我々「ウイイレ」ファンを楽しませてくれている。例年の傾向を見ると、そろそろ最新作の足音も聞こえてきそうだ。
さて、「ウイイレ」はJリーグ版やユビキタスシリーズなど、さまざまな展開がなされているが、やはりメインとなるのは世界を舞台にしたワールドサッカー版ではないだろうか。一般的なRPGやアクションゲームと違って、実際のスポーツとしてのサッカーに飽きがこないのと同じで、長くいつまでも遊べるのがこのゲームの魅力だ。とはいえ、日常的に刺激的な対戦相手に恵まれていれば話は別だが、多くの人はやはりコンピュータ相手に楽しんでいるだろうし、マスターリーグだと欲しい選手が揃ってしまうとそこがピークになり、シリーズの更新に1年近くもあると、やはりどこかでマンネリ化してしまう感も否めない。
そこで、「ウイイレ」に用意されている機能をフルに使って、普段とはちょっと違う視点(といってもカメラのことではない)でゲームを楽しんでみてはどうだろう。そんな、ちょっと変わった遊び方を紹介しよう!
プレーヤー設定次第で大きく変わる「ウイイレ」
「ウイイレ」をより深く楽しむためのポイントは「プレイヤー設定」。普段は、自分のカーソルスピードやカーソル表示を設定するのに利用しているわけだが、あまり活用されていないのが、「カーソルスピード」でカーソル固定を1人の選手に固定する“選手モード”と、「プレイヤーの設定」でのコンピュータに操作を任せて自分は指示だけをするいわゆる“監督モード”の2つ(※それぞれのモードの呼称は便宜上こちらでつけたもの)。
「カーソル固定」で1人の選手にカーソルを固定すると、試合中は最初に設定したプレーヤー選手以外は操作できず、残りの選手たちはコンピュータが操作を行う。つまり、その選手になりきってプレイすることができ、オフ・ザ・ボールの動きまでプレーヤーが操作できるというのはなかなか刺激的だ。最初にこの設定を見たときには、マルチタップを使った多人数プレイのために用意されたものかと勝手に思いこんでいたのだが、1人プレイでも十分利用できるものだと知って驚いたものだ。
カーソルを固定してプレイしてみると、意外に思えることも多く、プレイ内容が通常のプレイ以上に気を使うことが分かる。小学生みたいにボールのあるところに走っていけば、当然スタミナはあっという間になくなってしまう。いかにロスを抑え、無駄のない動きをするか、プレーヤーのテクニックのみならずゲーム勘までも試されてしまうわけだ。また、采配をコンピュータに任せれば選手交代もオートで行われるため、時には監督に交代を告げられ「えっ、俺?」みたいな、選手の気分も味わえるのがたまらない。
「プレイヤーの設定」で操作をコンピュータに任せると、プレーヤーが操作できるのは作戦やフォーメーション指示、メンバーチェンジなどの「フォーメーション設定」のみとなる。試合中は選手を操作することはできず、それゆえに“監督モード”と呼ばれている。最初は、「選手を操作できない『ウイイレ』のどこが楽しいの?」なんて、試しもせずに筆者は言い切っていたわけだが、ありきたりな反応で申し訳ないがこれが遊んでみると意外に楽しい。
選手のプレイにやきもきしながらも客観的に試合を見ることができるので、フォーメーションや作戦で必要な微調整というものが見えてきて、それを普段のプレイにフィードバックできる。また、「ウイイレ」の描写クオリティの高さもあり、食事中やちょっとした作業中などにテレビ画面に流しておけば、もうそれは地球のどこかで行われているサッカーの試合となるのだ。
マスターリーグでチームの中心選手になってみる!
選手モードで遊ぶ場合、シングルマッチもいいのだが、マスターリーグやカップモードなど長期スパンでプレイするゲーム形式がオススメ。時間をかけて周りの選手の動きなどを把握し、数字やデータには表れないチームの連軽度を自分自身でアップさせていくのだ。また、多くの人はアタッカーの選手を選ぶだろうから、ポジションによってチームの中心選手となるのは必然。チームを勝利に導けるかどうかは、プレーヤーにスキルに関わる部分が大きくなるだろう。当然のことながら、チームにとって不本意なプレイが続けばそれだけチームに迷惑をかけるだけとなる。
そうならないためにも、いわゆるオフ・ザ・ボールの動きも重要になる。通常のプレイでは、そういった動きはあまりプレーヤー側に要求されないが、操作する選手が1人だけになるとどこでも顔を出すというわけにはいかず、ボールのない場所でも相手のマークから逃れたり、スペースに出てボールを要求したり、オフサイドラインに気をつけるなど、ガラリと変化するプレイ内容をこなさなくてはならない。特にスタミナは消費しやすいので、無駄な動きは極力避けペース配分を考えること。まあ、チームの状況によってはそんなことは言ってられないかもしれないが、しないよりはしたほうがいい。なので、体力ゲージは表示させておくのがいいだろう。
味方がボールを持ち、かつ自分の準備ができているならR2ボタンでボールを要求。連打することで、味方へのアピールの度合いを大きくなる。ボールを受け取ったなら、そこからはプレーヤーの腕の見せ所。パスなのかドリブルなのかシュートなのか、そのプレイでチームを勝利へと導こう。ただ、マスターリーグでプレイする際の欠点は、他のチームに移籍できないこと。まあ、これはしょうがないので、バンディエラとしてチームに骨を埋める覚悟でいよう。
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