次回作の正しい待ち方――「ウイイレ」のちょっと変わった楽しみ方でマンネリ化を打破（2/2 ページ）
サッカーゲームの“定番”といえば「ウイニングイレブン」シリーズが挙がる。期待される最新作まではまだ時間がかかりそうなので、既存のシリーズでもう1歩踏み込んだ遊び方や、トコトン楽しむためのアイディアを提供したいと思う。これで次回作の構想が見えてくる？
エディットモードとカメラタイプでより感情移入度をアップ！
既存のスタープレーヤーでプレイするのが一般的かもしれないが、せっかくエディットモードがあるのだから自分自身をゲームに登場させるのもなかなか通な楽しみ方ではないだろうか。能力の高いユーティリティプレーヤーを作成するもよし、能力を抑えてテクニックでカバーするもよし、そのあたりはご自由に。自分が楽しみたい方法を選択しよう。ポイントとしては、スタミナだけは上げておいたほうがいいかもしれない。意識していても、試合中の体力の減少はかなりのものだ。
能力などを設定するのにイマイチ要領を得ない場合は、ベースコピーを使って既存の選手を利用すると楽だ。同じようなタイプの選手を作成できるというのもあるし、容姿の設定だけで手間が済むというのがある。もちろん、スタープレーヤーの分身を作ってしまうというのもアリ。作成した選手は、チーム立ち上げの際に加入させるか、エディットモードのメンバー登録でチームにあらかじめ加入させておくこと。チームの人数が制限いっぱいなら、誰か1人をチームから外せば問題はない。
エディットモードで楽しむことを覚えたら、今度はカメラタイプ。WEショップでカメラタイプのプレーヤーを購入すれば、自分が操作する選手の背後にカメラが置かれ、自分中心の視点でプレイが楽しめる。普段とはまったく違う景色でプレイすることになるので、かなりの慣れが必要になるが、感情移入はもちろんピッチに立ってプレイするという臨場感はハンパではない。このカメラでのプレイが苦にならなければ、「ウイイレ」の楽しさの幅は一気に広がりを見せるだろう。購入に必要なWENも500でいいので、マスターリーグでもプレイしていればすぐにたまるはずだ。
Jリーグ版もオススメ！――ワールドツアーモードで世界を目指せ!!
ここまで「ワールドサッカーウイニングイレブン10」をベースに話をしてきたが、現在発売中の「Jリーグウイニングイレブン10＋欧州リーグ'06-'07」も忘れてはいけない。Jリーグに欧州クラブチームも加わり、153クラブチームと格段にチーム数もアップ。これまでは、こう言っては失礼だが、Jリーグ版はワールドサッカー版に対するオマケ的な感じが正直否めなかった。あくまでもメインはワールドサッカー版で、Jリーグが好きな人が遊ぶための「ウイイレ」といったように。
しかし、その考えはこのゲームをプレイして完全に覆される。本作は欧州クラブの追加だけには留まらず、さらに「ワールドツアーモード」という世界をめざす新モードも搭載され、オマケというカテゴリーには全然当てはまらない、シリーズの中心となるべき作品に仕上がっているのだ。肝心の試合については『ワールドサッカーウイニングイレブン10』がベースになっているのでそこも問題ない。むしろ、Jリーグのチームが再現されている分、ワールドサッカー版よりもお得なのかも!?
さて、ワールドツアーモードは、クラブチームを選択してノルマを達成しながら世界舞台へと駆け上がっていくモードとなっている。比較的弱いカテゴリーからはじまり、次第に強豪チームと対戦するようになっていくのだが、このモードこそ選手個人の視点でプレイする選手モードがオススメする。自分が愛するJリーグのクラブチームの一員となり、世界を目指し戦い、イングランドやイタリア、スペインの強豪国と渡り合うことに興奮を覚えることだろう。
PSPだからこそオススメな監督モード
「ユビキタス」シリーズは、PSPのボタン数などから一部操作が制限されてしまっているため、PS2のコントローラとは違った感覚でのプレイを余儀なくされてしまう。そこで監督モードなら、見て楽しむ、ということで操作の違いは関係なし。また、アクションが苦手でサッカーファンなのに敬遠していた人も、このモードなら難しい操作はいらないので、PSPという手軽さもあってオススメだ。
それに、選手を操作して興奮してくると、ついつい激しく身体を動かしてしまう人も少なくない。そんなのを電車中で出してしまったら周りに大迷惑で、白い目で見られるのは必至。そんなときは、監督モードでじっくりと構えて大人しくプレイするべし。PSPの画面に映し出される映像は、まるで本物のサッカーのようなので、見ているだけでも十分楽しめるだろう。監督気分でフォーメーションを設定し、作戦や選手交代を指示していれば、隣の人もついついのぞき込んでしまうかも……？
また、WEショップにある倍速モードを使えば、1試合あたりの消化時間を短縮できるので、マスターリーグを進行中であれば試合をサクサク進めていける。これなら、1シーズンを短時間で楽しめるので気分的にもお手軽感があるかもしれない。ただ、これだと見て楽しむ部分が削がれてしまう可能性があるので、じっくり試合も楽しみたい人は、倍速モードを使うのはプレシーズンマッチに限定するのもアリだろう。
「ウイイレ」シリーズ本来の楽しさは対戦にあるのは間違いないが、1人でプレイするのもコンピュータを相手に普通の試合をするだけではなく、視点を変えてみたり、カーソルを固定してみたり、監督気分を味わってみたりと、ちょっと工夫をするだけで違った楽しみ方が隠されているのは事実。ただでさえ長く遊べるソフトなので、こういった工夫の仕方を覚えれば今現在はもちろんのこと、次回作以降でもまた新しい発見があるかもしれない。とりあえずは、「ウイイレ10」を堪能しながら次回作を待ってみないか？
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