くねくねハニィは見た! 本当のE3:くねくねハニィの「最近どうよ?」(その13)(2/5 ページ)
なかなか明けない梅雨だったけど、皆様体調壊してませんか? 胃潰瘍寸前のくせにまったく体重が減らないくねくねハニィがお送りする「最近どうよ?」第13回目。実は密かにくねくねハニィはE3に潜入していたのであった! ちょっと遅れてしまったけどハニィの目から見た本当のE3をリポートしてみたので、よろしこ。
プレスカンファレンス
そんなメイン会場とは異なり、周辺のホテルやイベント会場ではハードメーカーやソフトメーカーがそれぞれのプレスカンファレンスをやっていて、そこにたくさんの人たちが時間ごとにワサワサワサーっと動くわけなんだけど、これがなかなか大変。渋滞や事故にハマったら一撃で終わりじゃんね〜。特に11日に行われた任天堂とSCEAのプレスカンファレンスは、朝イチ9時の任天堂がサンタモニカで行われて、10時15分くらいに終了。その後11時半からSCEAがカルバーシティという若干遠いところで行うため、すごい勢いでの移動を余儀なくされたの。入場するのに駐車場から会場まで歩くことや、登録手続きとか考えると午前10時30分には着きたいところ。冷や汗かいちゃったわよ。間に合ったけどね〜。
ハードメーカーのプレスカンファレンスに関しては、メディアだけでなく、そのプラットフォームに対してソフト供給を行うパブリッシャーやデベロッパーも参加するので、それなりの人数がやってきてました。ま、それでも去年までに比べれば相当小さなものだったけどね。それぞれのカンファレンスの印象をざーっと書いてみるね。
マイクロソフト
サンタモニカのサンタモニカ高校でE3が開催される前日7月10日(火)午後8時30分から「Microsoft E3 2007 Media Briefing」が行われたんだけど、高校のプールを装飾して作られたステージにはお座布団とお水が並んでいて、とっても品行方正な感じ。ちなみに、高校だけあって夜のイベントにもかかわらずお酒もタバコも軽食もNG。これには参加者があちこちで密かにブーたれておったです(笑)。開演されるといきなりエレキバイオリンのバンドの演奏が始まって、盛り上がりましたよ、みんな、お水飲みながら。
マイクロソフト コーポレート バイスプレジデントのピーター・ムーア氏やVPのシェーン・キム氏が出てきてXbox 360の実績や今後の展望に関して語ったの。Xbox 360は北米で現在まで560万台販売されていて、1810万本のソフト売上を達成したこと、過去売上トップ10に18本もエントリーしているということを強調。確かに560万台に対して1810万本はすごいよね。ローンチからわずか1年半で1台当たり3本以上のソフトを持っているってこと。
ただ、ソフト/ハード/周辺機器の総合売上とか、トップ10履歴を他社の次世代機と比べているけど、そりゃぁあなた、1年も発売が早いからインストールベースが違いますよね。今の時点で比べるのはナンセンスかなぁと。ま、先行者利益ってことでは正しいのかもしれないけど。
既に発表されてるけど、日本では10月11日にXbox 360エリートが発売されるよね。その前に欧州で8月24日に発売されるらしい。アメリカでも在庫がないみたいだからしょうがないけど、ちょっと遅いかな。PS3が60GBを499ドルに値下げするって言ってるから(下記参照)、120GBで479ドルはインパクトがあるよね〜。楽しみにしています、日本でも。あと、「Halo3」のスペシャル版が出るらしいです。値段は発表されてませんでしたがこれ、ソフトとバンドルではないのが不思議なんだけどどうなんだろうね。ハードディスクは20GBしかないし。20万台限定ってことでファンにはたまらないのかしら。会場でのリアクションもそれほどではなかったような……。
LIVE Arcadeはゲームのダウンロードが音楽やその他を押しのけて一番の稼ぎ頭だそうですわ。既に延べで4500万ダウンロードされてるらしいのよ。ま、ゲーム機だからゲームが売れるのは当たり前っちゃ当たり前だけど、この数字はすごいよね。いくつか新しいラインアップを発表していたけど、セガのSonicとGoldenAxeは楽しみ。その他ボンバーマンなど日本でもウケそうな感じだわ。ネット時代に生き残るためにもプレイしてみてはいかが? ハニィも遊びます! あれ? 日本は未定って……。
また、Xbox LIVE Market Place では既に映像のダウンロードサービスを開始しているんだけど(ローンチから9カ月でプレミアムコンテンツ2350時間分、HDコンテンツ500時間分、トータルで1億2千5百万ドル……約150億円ほどの規模でダウンロードされた)、今まで提供してきたワーナーブラザーズ系などの映画コンテンツやCBSなどの28パートナーから提供されている映像コンテンツに加えて、このたびディズニーグループと提携したのね。HD画像の映像コンテンツの選択肢が広がったわけだけど、クラシック画像から「バグズライフ」などのアニメ、系列のタッチストーン、ミラマックスなどの映画も続々とアップロードされる予定とのことでぇす。この話、今のところ北米のみの話。日本ではいつなんだろ。
2004年に年度売上の3分の1をかっさらって行った「Halo」、「Grand Theft Auto」(GTA)、「Madden NFL」のフランチャイズがすべてXbox 360で発売されるので、年末は熱いとのこと。さらに先ごろ発売になった「Forza Motersports 2」に引き続いて「Project Gothom Racing」(PGR4)が9月に発売されることも注目だよね。このPGR4、なんとモーターバイクも選択できて、ホンダさんとかDucatiさんとかのライセンスもばっちりみたいですよ。PSフォーマットでいうと「GT+ツーリストトロフィ」ってとこでしょうか。
Xbox 360エクスクルーシブ(Xbox 360でしか遊べない)ソフトは、ファーストパーティの「Halo3」、「PGR4」のほか、UBIの「Naruto」やバンダイナムコの「Ace Combat 6」などがあるけど、アメリカで話題なのはTake 2の「BioShock」や「Mass Effect」、「Viva Pinata: Party Animals」など。
また、エクスクルーシブではないけど、魅力的なラインアップとして「アサシン クリード」(ユービーアイソフト)や「Dance Dance Revolution UNIVERSE 2」(KONAMI)、「Rock Band、Guitar Hero III」(Activision)、「Simpsons、Call of Duty 4」が紹介されてたの。特にアサシン クリードは当初PS3のエクスクルーシブと発表されていたものだけにマイクロソフトからするとしてやったりなのかもね。「Resident Evil 5」もフィーチャーされてましたね。来年は坂口さんの「Lost Odessay」も計画されてるとのこと。ソフト戦略としては、エクスクルーシブも含め、ハードを牽引するものとなりそうですな。あ、北米での話だけどね。日本でのハード牽引のためにはもうひと押しってところでしょうかね。
ただ、ハニィとしては相当な力強さを感じたのは事実。アメリカではハードコア向けにはイチ抜けしそうな勢いを感じたの。Halo3は全アメリカコアユーザーが待っているタイトルだからすごいことになるだろうね。ありがたいことに、ムーア氏が日本のソフトタイトルのエクスクルーシブは非常に力強い! とおっしゃってくれました。でも、日本の力はそんなもんじゃないぞ。一部の大手さんだけじゃなくて力のある開発会社さんや、中堅のソフトメーカーが入りやすい環境を日本にも確立してほしいなぁと思ったハニィでした。
そういえば、「Scene it?」というゲームに同梱されるというXbox 360 ビッグボタンパッドコントローラが出現。ムーア氏は「家族向けにデザインされました!」と言ってたけど、Wiiコントローラのまねっ子……? いやいや、これは「Buzz!」の同梱コントローラ(SCEEのクイズゲーム用コントローラ)にくりそつでした。このコントローラを使ってゲームが出るのかしら? WiiソフトをXbox 360向けに移植するのにどうでしょうか? なーんて考えながら聞いていましたけど。
でも、ハード面、ソフト面、ネット戦略面それぞれに納得のいく施策を取っていて、一番まとまってたカンファレンスでした。ハニィ的には評価したい。「日本は未定」ってのが多くて、日本人にはピンと来ないって意味では危機感を感じたわ。この危機感を日本の業界人にも共有してほしい……。早く日本にも本格展開を、と強く望む機会だったわね〜。
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