井上麻里奈さん演じるヒロインはツンデレ――「戦場のヴァルキュリア」ステージイベント:東京ゲームショウ2007
セガブースでPS3向けソフト「戦場のヴァルキュリア」のステージイベントが開催。ゲストとしてヒロインのアリシア=メルキオットを演じる井上麻里奈さんが登場し、イベントを大いに盛り上げた。
セガブースで「戦場のヴァルキュリア」のステージイベントが開催された。登場したのはプロデューサーの野中竜太郎氏。まずは野中氏より本作の紹介が行われた。
プレイステーション 3向けの完全オリジナルタイトルである戦場のヴァルキュリアは、架空のヨーロッパ大戦を舞台に人と人との絆、友情や愛の大切さを描いたアクティブ・シミュレーションRPGとなっている。「この作品で描かれているのは国家同士の戦争ではなく、その最前線で戦う小さな部隊の物語です」(野中氏)
主人公は義勇軍小隊長のウェルキン=ギュンター。戦争が始まる前はただの学生、ゆえに軍人とは違った作戦を思いつく切れ者だという。例えば橋を奪還する作戦の際、そこに生息する魚を見て思ったよりも川が浅いことに気付いたウェルキンは、戦車を耐水仕様へと改造。川の中を潜って渡り、敵の背後を取るシーンがあるという。「彼の奇抜なアイディアが決まり、次々と敵の大軍を倒していくことになります」(野中氏)
ヒロインはウェルキンと同じ部隊に所属するアリシア=メルキオットだ。明るく正義感があり、面倒見のいい少女で、戦争が終わったらパン屋を開きたいという夢を持っている。「気の強いところもありますが、かわいいキャラクターです。最初はウェルキンの変わった言動に戸惑いを見せますが、段々とその考え方に共感を抱いていくようになります」(野中氏)
アリシアの紹介後にはゲストとして、アリシア役を務めた声優の井上麻里奈さんが登場。野中氏はアリシア役に井上さんを起用した経緯について、「アリシアは明るくて芯のしっかりした子なんです。ただかわいいだけではなく、心の強さを表現できる人がほしかった。そんな時に井上さんの声を聞く機会があって、この人しかいないとピンときたんです。逆に井上さんに断られたらどうしようかと考えていたくらいです」とコメント。野中氏自身、強く希望しての起用であったことを明かした。
一方の井上さんは「話をいただいた時にたくさんの資料をもらったのですが、設定だけを見ると、戦争をテーマにしたすごく難しい話ではないかと不安になりました」と当時を振り返る。また、資料を見て井上さんが思い描いていたアリシアと、スタッフが思い描いていたアリシアには多少の差異があったと井上さん。
「アリシアは19歳なのですが、この年齢は演じるうえで非常に難しい年齢なんです。大人ではないけど子供でもない。初収録時はとりあえず演じてみてくださいと言われたので、戦場という舞台も考えて落ち着いた感じで演じました。ただウェルキンは、天然っぽい部分がありつつも、しっかりした優しいタイプの男性なので、アリシアはもうちょっとかわいい感じでいいと言われたんです。ですから、ちょっとかわいい部分を出したというか、ツンデレっぽく演じました」
ツンデレなアリシアがどんな感じなのかは大いに気になるところではあるが、これはゲームを実際にプレイして確認してもらいたい。
ちなみに井上さんが資料を見て一番気になったのは、“ゲームの絵が水彩で動く”という一文だったそうで、実際に映像を見た時は、これまでのゲームにはない、明るく柔らかいタッチの絵に目を奪われたのだという。これには野中氏も「実際にゲームに落とし込むまでは試行錯誤の連続でした。結果としてはすごくいい雰囲気のものができたと思います」と自信を見せていた。
戦場での人間ドラマを中心に描く本作だが、戦争中のつかの間の休息として、交友を深めるためのバカンスシーンが用意されている。中にはアリシアの水着シーンもあるとのことだが、ここで井上さんが収録時に「もうちょっと恥ずかしそうに演じてください」など、野中氏からのリテイクがやたら多かったことを暴露。突然の爆弾発言に「ディレクターの趣味なんです」という、苦しい言い訳しか思い浮かばない野中氏であった。
最後には「新しいプラットフォームで、新しい映像表現とシステムに挑戦し、新しいドラマを描いています。すべてが新しく、チャレンジ精神が詰まったタイトルですので、ぜひ遊んでみてください」(野中氏)、「アリシアは普通の女の子のように見えますが、すごく芯が強くて、ステキな部分をたくさん持った女の子です。私自身、本作に期待していることがたくさんあって、発売が楽しみで仕方ありません。皆さんも楽しみに待っていてもらえばうれしいです」(井上さん)とそれぞれが語り、ステージは幕を閉じた。
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セガブースは「龍が如く 見参!」「戦場のヴァルキュリア」「忌火起草」「ナイツ〜星降る夜の物語〜」「不思議のダンジョン 風来のシレン3−からくり屋敷の眠り姫−」の5タイトルを軸に展開。風来のシレン3は中村光一氏によるプレゼンテーションも行われた。
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