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「E for All」に行ってきたくねくねハニィの「最近どうよ?」(その17)(1/2 ページ)

10月18日〜21日まで、北米カリフォルニア州のロサンゼルスコンベンションセンターで行われた「E for All」に行ってきました。エンドユーザー向けに今年から始まったイベントだけど、いったいどうだったのか?

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 これを執筆している現在、ハニィはロサンゼルスからサンフランシスコに移動している飛行機の中にいますが、ロサンゼルス、サンフランシスコともに温かかったですよん。ハニィの風邪も飛んでいきました、おかげさまで! さてさて、「最近どうよ?」17回目は現地時間の10月21日(日)に閉幕した「E for All」の模様をリポートすることにするね〜。実はオンタイムでリポートしようと張り切って現地入りしたんですが、あまりの期待外れ度合いに度肝を抜かれてしまって、脱力のため遅れてしまいましたん。こんなリポーターでいいのか? ハニィ!(※編注:よくありません)

E for Allってなぁに?

会場となったロサンゼルスコンベンションセンターには一応は大段幕が掲げられてはいましたが……

 E for Allを知らなかった方々も多いだろうから、まずはイベント自体の説明をしますね〜。Eは「Entertainment」だから、「すべての人にエンターテインメントを!」ってことかな。昨年まで行われていた大きなE3(以降、旧E3と言いますね)の会場、LA Convention Centerで、10月18日〜21日まで行われたの。

 旧E3を運営していたESA(日本でいうCESA)とIDG(イベントも運営するマーケティング団体)が、それぞれ別々にイベントを行った結果、ESAがちいちゃな「E3 Media & Business Summit」(7月11日〜13日に開催された)を主催する一方、IDGはこのE for Allを今年初めて開催したわけ。E3がビジネスショーだったのに対して、E for Allはエンドユーザー向けのショーと言い切っていて、会場の規模や立地なども対照的だったわね〜。

 今年のかなり早い時期から発表になってて、任天堂がフラッグシップを取ると公表されたものの、時期的なもの(年末商戦が始まって仕込みが終わっている時期であること)があって、各ソフトメーカーの対応は結構冷ややかだったの。ハードメーカーも結局任天堂以外は出展をしないと発表していたので、寂しいなぁと思っていたんだけど、E3がダウンサイジングして、大きな展示会がなくなってしまった北米にとっては、各メーカーさんが行うプライベートショー以外で、業界として盛り上げないわけにはいかないでしょう!

どうだったのか? E for All

 旧E3ではWest、South、Kenthia、その他ミーティングルームに出展者がこぞって展示していたんだけど、その雰囲気とは大きく違って、Southホールのみ。 しかも、Southホールはいっぱいにならず……。それどころか空きスペースが目立った実際はちょっとさびしいものだったの。入場者は事務局の発表によると4日間で1万8000人。東京ゲームショウが4日間で19万人と考えるとちょうど10分の1くらいの大きさってことね。

 実際にこ〜んなに寂しいLA Convention Centerは見たことがありませんでしたよ……。メディアセンターもガ〜ラガラ。ありえなぁーい。一番ひどいなぁと思ったのは、実は駐車場で、旧E3会期中は朝イチで行っても会場内の駐車場には止められたためしかなかったんだけど、今回は開場ちょっと前に行けば、特等席に置ける感じ。シャトルバスなどが出ていたわけではなかったので、ここに来るにはかなりの確率で車での来場になるはずなのに、いかに入場者が少ないかってことがお分かりいただけるかしら?

 実はハニィは木曜と金曜だけ参加、土日は見ていないのだけど、木曜と金曜、つまり平日は見るも無残でした。開場とともに並んでいた参加者が一斉に! っていう写真がいろいろなところで掲載されているけど、ハニィはあえて撮らなかった。なぜなら、だだっ広いはずの会場への入り口を2カ所に絞っていたことによって、「並んでいる」感を無理やり出していたから。その行列ももちろん5分とかからずに解消されてましたしね。土日は休日ということもあって、若干参加者も増えていたようだけど、このままじゃヤバイと思われます、きっぱり。結構大きなイベントとして告知されていた「コスプレ」に関しても、どうも今ひとつ盛り上がらなかったんですね〜。え、これで終わり? みたいな。

こんなに空いている駐車場見たことない
会場もスペースがたっぷりと……ま、ここだけではないんだけど
コスプレイベントもいまひとつ……いかんいかん、マイナス要素ばかり紹介しても!

入口すぐにあった任天堂ブースはプレイアブルがたっぷり

 出展者は70社と公式に発表されているけど、大手は任天堂、エレクトロニック・アーツ、KONAMI、アクティビジョン、THQといったところかしら。ただし、ユーザーショーということもあり、ゲームタイトルにフィーチャーした展示にはなっていた。任天堂は「大乱闘スマッシュブラザーズX」、アクティビジョンは「Guitar Hero III」を、コナミは「メタルギアソリッド4」を、EAは「Rock Band」などなど、ユーザーに対してそれぞれがアピールしたいものを前面に出して、試遊台やゲーム大会なんかをやっていたのは好印象。ハニィはというと「Halo 3」のトレーニングイベントを見学して……あれっ? マイクロソフトが参加してるじゃん! と思いきや、どうやらMLGのスポンサーブースを早合点とかしてました。


KONAMIブース内での物販は、北米でのイベントでは画期的ではないか?

 ひとつ面白いと思ったのは、KONAMIがブース内で物販をやっていたこと。北米での非売品(日本から持ってきたものなど)なども含め、ゲームに関連したグッズを販売していました。これは北米では新しい試み。その他、E for AllブースではTシャツなどを売っていたリ、結構いろんなところで物販をしていました。コスプレを含めてTGS化したいのかしら? なんて思ったり。

 また料金設定が下記の3種類になっていたけど、TGSが入場料1000円、小学生以下は無料ってことを考えると、相当な割高チケットですよね〜。この値段だと、すべての人にエンターテインメントを、って言うよりは、高額なお金を払ってもゲームを遊びたいコアゲーマーの皆さんに向けてエンターテインメントを! になってねぇか? との批判も聞かれました。確かに。

  • 木曜/金曜 フリーパス:50ドル(約6000円)
  • 土曜/日曜 フリーパス:75ドル(約9000円)
  • 4日間 フリーパス:90ドル(約1万800円)

 欧米の大手ゲームニュースウェブサイトでは、E for Allのことはほとんど報道していない、ということを考えると、結局は「何のニュース性もない」イベントであったと言えなくもない。会期中にニュースになったのは、「北米でプレイステーション 3の40Gバイトモデルが発売されること、80Gバイトモデルが100ドル値下げされること」と、「Xbox 360 Arcadeが279ドルで発売されること」(ハニィは後日サンフランシスコ郊外の家電量販店「Fry's」でXbox 360 Arcadeの山積を見ましたが、確かに279ドルでした)だったけど、これも別にE for Allでの発表だったわけでもなく、記者会見が行われたわけではないのよね。有名クリエイターが多数来ていたという話もなく、あ、KONAMIの「サイレントヒル」プロデューサーの山岡氏をはじめ、数々のクリエイターが来てはいましたが、あくまでも日本から来ていたレアな有名人って感じで、これまた盛り上がりにかける。その代わりなのか、数少ないクリエイターの方々はインタビューに忙しかったみたい。

 時期的なものがあるのでやむを得ないですけど、あまりに新しいニュースがなかったですね〜。発売されている、もしくは発売を間近に控えているゲームのプレイアブルが遊べるショー、ってことに終始していましたが、ま、そういうものだと割り切ってしまえばいいのかも。「いろんなゲームを遊べる」ってのが入場者の目的であれば、何の問題もないんですが、え? 出展メーカーやタイトル数が限られすぎていないか? うーん、なるほそ、そうとも言えますがね……。

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