大きくイメージチェンジした「真・三國無双5」――無双シリーズは新たな時代に突入:「真・三國無双5」レビュー(2/2 ページ)
無双シリーズ最新作の「真・三國無双5」が、11月12日にPS3とXbox 360で同時発売された。大きく進化を遂げた新しい「真・三國無双」は、どのように生まれ変わったのか。じっくり遊んで調べてみました。
スキルツリーで武将を育てる
本作では武将の育て方も、大きく変わった。これまでにあった装備アイテムがなくなり、変わりに「スキル」が取得できるようになった。スキルとは、攻撃力をアップさせるものや、連舞回数を増やすものなど、さまざまな効果があり、覚えられるスキルは武将によって異なる。
スキルは、武将のレベルが1上がるごとに1つ取得できる。本作ではステージで武勲(経験値)を獲得して武将のレベルを上げていくが、武将を倒して武勲アイテムを手に入れたり、敵兵士を倒したり、ステージごとに設定されている「戦功目標」を達成することで武勲が手に入る。これまでのシリーズの装備アイテムと似た効果を持っているが、スキルは各武将固有で使い回しができない。
つまり、各武将を育てるときは、毎回ほぼ最初からの状態でプレイすることになるのだ。これまでのシリーズと同様に本作でも、無双モードをクリアしていくことで新たな武将が追加されていく。筆者のように、繰り返しプレイを苦にしないタイプの人なら問題ないが、早くお目当て武将を出したいという人にとっては一から武将を育てるのは歯がゆいかもしれない。
三国武将、総イメチェン!?
アクションやステージが大きく様変わりして驚いたが、本作でド肝を抜かれたのが武将たちのグラフィックだ。よく高校や大学に入学すると同時にイメージチェンジを図る人がいるが、三国武将たちも次世代機初の新作ということでイメチェンをしたのだろうか、などと勘ぐってしまう変わりよう。そこでここからは、何でそう変わったのかを、兵卒視点で妄想してみた。あくまで筆者の妄想なので、あまり怒らないで見てほしい。
武将ファイル1・2「魏:夏侯惇&夏侯淵」
漢気あふれる魏の将軍兄弟。注目したいのは2人が持つ武器。夏侯惇と言えば大きな刀、夏侯淵は棍棒と弓というのが愛用の武器だったが、本作ではそれがまったく逆になっている。もしかしたら、兄弟武器を交換したのかも? 正史や演義からは夏侯兄弟がなぜこうしたイメチェンがはかられたのかは……うかがい知れなかった。確かに惇兄ぃはこうした野性味あふれたイメージではある。
武将ファイル3「魏:司馬懿」
蜀の諸葛亮と2人で扇子を武器にしていた名軍師。諸葛亮が本作でも扇子を離さなかったのに対し、司馬懿は武器を持ち替えた。手甲から無数の糸が伸びているという一風変わったのものだが、必殺仕事人でも使われていたように、通常は暗殺に使われるものかもしれない。一見すると、これまでのシリーズより顔から邪悪さが消えているように見えるが、使用している武器からかなりドス暗く、もしかしたら裏ではすごいことをしているのかもしれない。軍師とはこういうものなのか……?
武将ファイル4・5「蜀:趙雲&月英」
蜀の注目は、長坂の戦いにおいて単騎で曹操軍の中を駆け抜けた豪傑・趙雲と、諸葛亮の妻・月英。元々、趙雲はシリーズ中でもイケメンヒーロー的扱いだったが、本作ではついにブルーのマフラーを装備! 見た目もヒーローになった。白馬にまたがれば完璧なので乗り換えを推奨する!? 一方の月英はこれまでは戈(ほこ)を武器としていたが、本作では弓を持つことに。神々しい容姿と相まって、どことなくエルフを思わせる。元々演義に登場の奥様だけに、ちょっとファンタジー風味が入った? 弓は……お得意の発明品からの引用かもしれません。
武将ファイル6「呉:孫尚香」
これまでは円月輪と呼ばれる円形の投てき武器を愛用していたが、本作では月英と同様に弓に持ち替えている。おそらく、孫尚香のあだ名である「腰弓姫」にあやかったものだろう。ここにきてやっと正史や演義からの引用を推測できるが……ほかの人々が分からない……。
武将ファイル7「他:董卓」
倒したときの「酒池肉林がぁ……」のセリフでおなじみ(!?)の董卓様。作品ごとに悪そうな顔つきになっていったが、本作ではついに人間とは思えないほどに見た目がパワーアップ(ダウン?)。武器のトゲトゲ棍棒を持つ姿は、邪悪な化身と言える。ヘソにロウソク刺したら3日どころか1週間は消えなさそう。
ストレス発散にはうってつけ!
アクションの仕組みや武将の設定が変わったことで、初めて無双シリーズを遊んだときのような感覚になれる本作。次世代機のパワーを存分に見せ付けてくれた。欲を言えばこれまでのシリーズに比べて無双モード(ストーリーモード)で遊べる武将の数が少なかったり、あまりに画面に登場する兵士の数が多くて、突然消えたり現れたりするという現象はなんとかしてほしかった。
とはいえ、簡単操作で大迫力で爽快感バツグンの戦闘が楽しめるうえ、チャレンジモードで時間内にどれだけアイテムを獲得できるかなどの各競技でのポイントをネットランキングで競ったり、武将の攻撃だけで虎牢関の扉を打ち破れるといったやりこみ要素もある。1プレイの時間はそれほど長くないので、年末のこの忙しい時期にちょっとストレス発散がしたいという人にぜひプレイをしてみてほしい。筆者も原稿そっちのけで、遊びすぎてしまいました。スイマセン。
「真・三國無双5」 | |
対応機種 | プレイステーション 3/Xbox 360 |
ジャンル | タクティカルアクション |
発売日 | 2007年11月11日 |
価格(税込) | 7560円(TREASURE BOXは各1万3440円) |
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