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あなたは世紀末をどのように生き抜くのか?「北斗の拳ONLINE」インタビュー(3/3 ページ)

今月末に第1次クローズドβテストが実施される「北斗の拳ONLINE」。原作ファンも多い期待の1本だけに、待ちわびていた読者も多いことだろう。ガンホー・オンライン・エンターテイメントの谷川ハジメ氏および小島幸博氏に、改めて本タイトルの詳細や今後のスケジュールなどを聞いてきた。

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原作を大切にしたからこそできあがった「北斗の拳ONLINE」

――ゲームシステム詳細からは少し離れて、「北斗の拳」という題材を扱う上で、最も気を使ったところを教えていただけますか。

谷川 当たり前のことですが、やはり原作を大切にすることです。原作の漫画が好きで、「北斗の拳」というタイトルにひかれてゲームを始める人は、いわゆるコアゲーマー層ではありません。オンラインゲーム初心者でもすぐに楽しめるよう、“ガチャプレイ”でもある程度プレイできる、というバランスには気を使いました。

――戦闘のコマンド入力などを見る限り、オンライン格闘ゲームに属すると思っていたのですが……。

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谷川 「北斗の拳ONLINE」は、決して格闘ゲームではないんです。オンライン格闘ゲームなら、すぐれた技術力とノウハウを持った他社さんにお任せします。何となく雰囲気だけで触っても、派手な技が出て楽しい。戦闘に関してはそのレベルにとどめたいです。

――いまおっしゃったような、原作が好きという理由で初めてMMORPGを体験する層と、ある程度オンラインゲームに慣れた層のどちらも楽しませる工夫はどこにあるんでしょう。

谷川 それがまさに、多種多様な生業にあると思います。すでにいくつかのMMORPGを体験してこなれたプレーヤーは、遊び方を心得ていますから、それこそモヒカンキャラで徹底的に楽しいやられ方を追求してみたり、効率的な成長とスキル習得を研究したりするでしょう。一方のビギナーならば地道に1つの職業をこつこつ育てるだけでも、初めての体験ばかりで楽しめるはずです。

 コアゲーマーと初心者に差が付きすぎないよう、何となくでも技が出る戦闘システムに加えて、個々の生業の中での成長も今のところたったの10段階に抑えてありますので、レベル上げもそこまで苦行にはならないでしょう。もちろん北斗神拳を極めようと思ったら、それなりの時間と努力は必要ですが。

――ここまでお話を伺って、どうもソロプレイ志向の強い内容と感じられたのですが、それについてはいかがでしょう。

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谷川 先ほども述べた“キャラクターを通しての自分探し”ですが、この世界で何者になりたいのか? という部分は確かに1人でじっくり行うものかと思います。ただし軍団(=ギルド)や最大5名の徒党(=パーティ)も組めますし、ボス戦も用意していますので、必ずしも1人でのプレイを推奨しているわけではありません。

小島 世紀末のこの世界では原作同様に、お金にはほとんど価値がありません。拾ったアイテムをユーザー同士で交渉し、交換していかなければ服1つ手に入らないわけです。ですからコミュニケーションは自然と要求されますし、一般的なMMORPGにおけるコミュニティ要素はもちろん備えます。ただ、原作を読んだかたならお分かりでしょうが、北斗の拳では多くの場合1対1で対話しつつの戦いが行われますよね? そういったお約束を破綻させないよう、気を使いました。

谷川 あくまで自分のペースで遊べるようにはなっていて、パーティプレイを強要するわけでもないです。クローズドβテストには約30のクエストが用意される予定ですが、誰か仲間がいれば当然有利には働きます。けれども孤高のプレーヤーをこの世界で演じたい! というならば、それも可能です。アクション性を含むRPGの場合、どうしてもプレーヤースキルの上手い下手というのはありますから、自信がなければ信頼できる友を求めるもよし。そこの部分は我々開発側が、どうしろと決めるものでもありませんですし。

小島 今回のクエストというのはあくまでクローズドβテスト専用で、クエストが無事動くかどうか、というテストも含めたものなので、そこはご理解いただきたいと思います。ただ、中には原作ファンにはたまらないNPCもさまざまな形で登場しますので、楽しんでいただけるはずです。

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――原作のキャラクターというのは、何人ぐらい出会える予定でしょうか。

谷川 皆さんが名前を覚えているようなおなじみのキャラクターには、ほとんど会えるはずです。もちろん、今回のCβテストで全員に出会えるわけではありませんし、ちょっとした顔出しレベルと思っていただければ。

――少し先のスケジュールなどもうかがいたいのですが、12月25日〜1月1日のβテストが順調に進んだと仮定して、次のクローズドβテストはいつごろ行われるのでしょう?

谷川 もうちょっと開発期間をいただきたい、というのが本音です。今年の3月に延期となってしまった幻のクローズドβテストの件もあるため、「北斗の拳ONLINE」を楽しみにしてくださっているファンの皆様のために、どうしても年内に何らかの形で動いているものを公開したいと思い、かなりの無理をしたのが、今月末に実施される第1次クローズドβテストになります。ですので、それ以降のスケジュールについては、もう少し時間をいただきたいと思います。

――最近はユーザー側もβテストへの要求値が高くなってきていますよね。βテストで面白くなかったりバグが多いと、それだけで落第点をもらってしまうリスクが高いのでは?

谷川 業界内では完成品を“βテスト”と名乗って公開するケースも増えてきています。本音を申し上げますと、そういったタイトルと比べれば、「北斗の拳ONLINE」のβテストの品質は明らかに劣っています。ただ、今後プレーヤーの皆様が何をこのタイトルに求めているのかを把握し、よりよい作品に仕上げる自信はありますので、そこを期待してほしいです。

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小島 2005年に発表されて以来、「あの北斗の拳がオンラインゲームに」と、楽しみにしているファンは2年近く待たされっぱなしなわけです。カードバトルから直感マウスバトルへという大きな変更がなされたこともあり、まずは1回実物をお目にかけたい、技の入力を実際に試していただきたいのが、このタイミングで第1次クローズドβテストを行う最大の理由です。

――それでは最後に、お2人から「北斗の拳ONLINE」を待ちわびているユーザーにメッセージをお願いします。

小島 大変お待たせして、ファンの皆様には申し訳ありません。一瞬だけでも「北斗の拳ONLINE」を触っていただきたく、かなり頑張りました。2007年3月に延期となったβテストに応募してくださった方々にはプレゼントかつお詫びとして、今回のβテストに全員参加が可能ですので、ぜひ遊んでみてください。

谷川 本当に紆余曲折のあった「北斗の拳ONLINE」ですが、スタッフ一同、可能な限りよい形で皆様にお届けできるよう、全力疾走しています。楽しみにしていただくと同時に、応援していてください。

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