バシュっと倒すと、気分は暗殺者:「アサシン クリード」レビュー(3/3 ページ)
“暗殺者”という職業を疑似体験できる、大人のためのアクションゲームが登場。コソコソ動いてズバッと暗殺するアサシン気分をたっぷり楽しめる、爽快感たっぷりの大作ゲームだ。
暗殺者は注目されてはいけません!
何度も言うようだけど、アルタイルは暗殺者。常に、人目につかないよう行動することが大切である。自分が今、どれだけ敵の兵士から注目されているのかは、画面左上にある“ソーシャル・ステータス”マークで確認できる。
うまく住民に溶け込んで行動することが理想ではあるが、そううまくはいかないモノ。走ったり壁をよじ登ったりすれば、周囲のNPCは「なにやってんのかしら?」とか「危ないわねえ」と、アルタイルを注目しはじめるのだ。現代社会でも繁華街の壁をよじ登ってる人がいたら、誰だって注目する。それと一緒であろう。この注目度が高くなればなるほど敵兵にも見つかりやすくなり、周囲の敵兵に襲われやすくなってしまうのだ。
では、どのように気を使って行動すればいいか? 本作には、人目をごまかす多彩な方法が用意されている。「市民と一緒にベンチに座る」や、「お祈りしながら歩く」、「干草の中に隠れる」などの行動で、注目度を下げられる仕組みだ。まあ、どっかに隠れたり、市民に溶け込めばいいじゃん、という単純な話である。
でも、どうしても敵兵に見つかる場合もある。そんな場合は、注目度が急上昇するのを覚悟し、走って逃げ回るしかない。建物の屋根に飛び乗って、敵の視界から外れるくらい離れた場所に逃げ、建物に隠れる。そうすれば、再び安全な注目度に戻るのだ。
実は筆者がゲームに慣れてないころは、注目度を下げる行動がヘタクソだった。干草に隠れても、すでに発見された後のため、干草から引っ張り出されて殴られたりと、結局逃げ回るしか良い方法が分からなかったのだ。
だが、この“逃げる”という行為も非常に面白いのが、本作のいいところ。ダッシュで逃げている最中は剣をしまっているため、“鬼ごっこ”気分をタップリ満喫できるのだ。3Dでリアルに作り込まれた街で“鬼ごっこ”が楽しめるゲームって、本作以外にはたぶん存在しないのではないでしょうか?
暗殺者になりきれる、新基軸の箱庭系ゲーム
本作はやりこみ要素もいろいろ用意されている。例えば、マップ内に隠れるように設置されてある“旗”を集める、というものだ。集めれば実績が解除されるという、Xbox 360タイトルに多いおなじみの仕組みなので、飽きている人も多いだろう。でも、実際に見つけられたときはやっぱり嬉しくなってしまうのは、ゲーマーの性であろうか。ゲームのストーリーとは一切関係ないので、興味があるプレイヤーだけ挑戦すればいいのだし。
また、イベントも同じだ。いくつかのイベントはストーリーを進めるために行なう必要があるが、それ以外は放っておいても問題ない。「やってもいいけど、やらなくてもいい」という、この自由度の高さは好感が持てた。
まとめると、本作はプレイヤーがひとりの暗殺者になりきって、与えられたフィールドで気ままに行動するゲームといえる。敵兵は殺しきれないほどたくさんいるので、街から悪党が消えて、やることがなくなるという心配はない。なにかイヤなことがあった日、ブシュッと何人かを暗殺してから寝れば、多少は気が晴れるんじゃないかな〜。そんなストレス発散にも役立つ作品だ。日々ストレスがたまっているオトナのみなさん、ちょっと本作を試してみてはいかがでしょ?
アサシン クリード | |
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対応機種 | Xbox 360、PS3 |
メーカー | ユービーアイソフト |
ジャンル | アクション |
発売日 | Xbox 360版:発売中、PS3版:1月31日 |
価格(税込) | Xbox 360版、PS3版:7329円 |
CERO | Z区分(18歳以上対象) |
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