「ハードコアユーサーとカジュアルゲーマーの垣根をなくす」とシャパート氏:Game Developers Conference 2008(2/2 ページ)
米国・サンフランシスコで開催されている開発者向けのカンファレンス「Game Developers Conference 2008」にて、マイクロソフトのコーポレート バイスプレジデントであるジョン・シャパート氏による基調講演が開催された。
続いてソフトウェアラインアップの説明に移る。テクモより「NINJA GAIDEN 2」の開発中のデモプレイが披露されるとともに、同社のエグゼクティブ プロデューサーである板垣伴信氏が登場した。「最近日本のゲームは元気がないと言われるが、そんなことはない」と板垣氏はコメント。同氏によると、「NINJA GAIDEN 2」の北米での発売は6月3日。また、「Fable」シリーズのクリエイターとして名高いピーター・モリニュー氏が登場し、開発されている「Fable 2」も紹介された。
シャパート氏は、北米で発売されたばかりの「ロストオデッセイ」についても強調し、このような強力なラインアップに加え、「Grand Theft Auto IV」が4月28日に発売されるに当たり、Xbox 360専用エピソードが秋までに準備され、Xbox LIVEで配信されるとの発表もあった。
イベントの終わりに、ヘビーな音楽とチェインソーで戦うイメージアニメーションが会場に披露され、「Gears of War II」のロゴで締めくくられると会場から大きな拍手が送られた。続いて、チェインソーを持った影が奥の壁を突き破って登場。「Gears of War II」のクリエイター、クリフ・ブレジンスキー氏だ。
「『Gears of War II』は『I』よりももっとすごくて、2008年11月にXbox 360専用で発売する」の一言を残して立ち去るブレジンスキー氏。会場は盛り上がったままキーノートの終焉を迎えた。
期せずして“ハードコア”向けのゲーム機というイメージが強くなってしまったXbox 360。マイクロソフトとしては、PCでも家庭用ゲーム機でも、ひいてはポータブルプレーヤーでも、決してハードコアを目指しているわけではないはずである。したがって、「コミュニティゲーム」という作戦も、一見開発者向けや、常に新しい刺激を求めるコアユーザー向けとも取れる印象があるが、カジュアルゲーマーへのアプローチを見据えているに違いない。スピーチの初めにシャパート氏が「ハードコアユーサーとカジュアルゲーマーやソーシャルゲーマーの垣根をなくす」と言っていたのはこのことであろう。
これまでも、「ビデオマーケットプレース」などによる映像のダウンロードなど、ライトユーザーへのトライアルを繰り返してきたマイクロソフトだが、WiiやニンテンドーDSに比べて、Xbox 360はゲーム機としては“カジュアル”なイメージを持つに至っていない。どのようにしてXbox 360を“すべてのユーザー”にとって魅力あるマシンへと変貌させるのか。マイクロソフトの模索はまだまだ続くようだ。
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