「internet Adventure」って一体何者?(1/2 ページ)
セガが発表した“3Dインターネットブラウザ”である「internet Adventure」。リリースを読んでも話を聞いてもさっぱり分からなかったので、セガ本社に乗り込んで小一時間問い詰めてきました。
“2Dと3Dのクロスインターネット”って何よ
セガが発表した新たな試みである「internet Adventure」(以下、iA)。「すべてのネットユーザーのために「身体」を。」、「すべてのサイトオーナーのために「空間」を。」をマニフェストとして掲げ、展開するサービスだ。
〔iA〕を使うと、わたしたちがよく使っているブラウザのURLを基に、PCのデスクトップ上に「アイランド」と呼ばれる3D仮想空間を自動的に作り出してくれるという。アイランドはURLの数だけ生成されることになるほか、ユーザーにはアバターが割り当てられ、マウスカーソルで操作することで、このアイランド内を自由に動き回ることができる。そこではほかのアバターと出会ってコミュニケーションを取ることもできるし、好きなアイランドに自分のハウスを建てて、活動拠点とすることもできる。
さて。これだけの文章で〔iA〕とは一体何なのか想像できるだろうか。わたしは正直言って、実際に動いているものを見るまでさっぱり分からなかった。ということで、セガ本社におもむき、開発担当者に直接話を聞くことにしたのだった。
“アイランドを通じたコミュニケーション”って何よ
「我々も説明しているときに、“百聞は一見にしかず”じゃないですけど、見てみないと分からない部分も多いな、と思うんですよ」と笑いながら話すのは、セガの木岡勝利さん。木岡さんはネットワーク統括部 ネットワーク運営部に所属し、今回の〔iA〕の仕掛け人の1人だ。
実際に画面ショットを見ていただこう。〔iA〕は「Googleツールバー」など、ほかのサービスでもあるように、Internet Explorerのツールバートしてインストールされ、ツールバー上のボタンを押すことで起動する。先ほども述べたが、ユーザーは1人1体のアバターを使用することができて、これがデスクトップ上に表示されるアイランドを、自由に動き回る。
アバターが歩き回るアイランドは、最初に表示されるときは本当に“ただの島”。しかしこれまでのブラウザでの表示と異なるのは、〔iA〕ユーザーがそこに訪れていると、アイランド上に訪問しているユーザーの数だけ、アバターが表示されること。アバターはネットワークゲームのキャラクターと同じように、チャットもできるし、さまざまなモーションによって、ほかのユーザーと一緒にコミュニケーションを楽しむことができるわけだ。
なお、〔iA〕を立ち上げていると、ブラウザはアドレスバーとツールバーなどを残した状態で自動的に小さくなるので、アバターが動き回る際にも邪魔にならないようになっている。また、デスクトップ上に表示されるものなので、マイ コンピュータやほかのアプリケーションを立ち上げて、作業することももちろん可能だ。「それに、遊びやすさを追求するために、ブラウザにカーソルを合わせるとブラウザが開きますし、ほかのウィンドウが起動している場合は、アバターが空きスペースを見つけて、そこへ自動的に移動するようになっています」(木岡さん)。このように“ながらプレイ”ができるのも、〔iA〕のおもしろさなのだ。
そして、それぞれのアイランドには、ユーザーごとの「ハウス(家)」が建てられるようになっている。ハウスの中には家具を設置したりすることも可能。ほかのユーザーも自由に訪れることができるので、自分が書いたブログを読んでもらったり、そこにコメントを付けてもらったりと、自分が好きなサイトを拠点として活動することができる、というわけだ。これに加えて、Internet Explorerに表示されている画像などを〔iA〕にドラッグアンドドロップすると、そこに掲示板が表示されているかのように、内容を表示することができる。
なお、アイランドに訪れたユーザーがほかのサイトに移動するときには「ウォール」と呼ばれる“光の輪”が出現する。これをたどっていくと、そのユーザーが移動した先のURL、アイランドへ一緒に移ることができるようになっている。いわばワープゲートだ。
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