あなたのラクガキが動き出す!? 遊び心たっぷりの物理演算ソフト「Phun」:日々是遊戯
ラクガキ感覚で描いた図形が、物理法則に則ってみるみる動き出す――そんなユニークな物理演算ソフトが、スウェーデンのある学生によって公開され、注目を浴びている。ゲームとはちょっと違うが、面白かったので紹介したい。
敷居は高いが、アイデアと根気があれば可能性は無限大
スウェーデンのある大学の学生が作った「Phun」というソフトが今、ひそかに注目を浴びている。平面のフィールド上に、マウスを使って丸や四角といったオブジェクトを“ポンポン”と描いていくと、それが物理法則に則ってみるみる動き出すというもの。特にゲーム性があるわけではなく、どちらかと言えば物理演算のデモソフトのような色合いが強いのだが、描いた図形が重力や摩擦に従ってグニャグニャヌルヌル動くインパクトは抜群だし、また何より使う人の発想しだいでいろんなモノや遊びを生み出すことができる自由度がスゴい。
例えば、もっとも単純なのが自動車で、これはドローツールで胴体を適当に描いて、あとは車輪を2つくっつけてあげるだけで完成。もちろんこれだけだとただの「車の形をした物体」だが、ここで車輪をクリックして「回転」の属性を与えてあげると、みるみる車輪が回りだし、車が前進をはじめるというわけ。こんな具合に、さまざまな図形や属性を組み合わせることで、キャタピラで動く戦車や、複雑な間接構造を持ったカラクリ人形など、実に多種多様なものを作ることができる。ニコニコ動画やYoutubeにアップされている動画を見ると、ピタゴラスイッチのような装置を作って遊んでいる人や、自作のあやつり人形のようなキャラクターに、ちょっとした寸劇をさせている人もいたりして、その発想の豊かさに思わず口をあんぐり開けて見入ってしまった。
あまりに自由度が高すぎてややとっつきが悪かったりもするが、最近では有志による日本語の解説サイトなどもオープンし、少しずつ敷居は下がってきている印象。「ラクガキ王国」や「パネキット」といった、コンストラクション系のゲームが好きな人は、ぜひ一度動画を見てみてほしい。ただしソフト自体がまだβ版なので、ご利用は自己責任でどうぞ。
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