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過酷な現実が広がる、ドミニオンの世界「エミル・クロニクル・オンライン」インタビュー(2/2 ページ)

MMORPG「エミル・クロニクル・オンライン」の新大型アップデートSAGA8「戦歌の大地」が、5月1日に配信されることが決定した。今回はアップデート配信に先立って同社の水落貴嗣氏と平原智子氏に、今後の「エミル・クロニクル・オンライン」の展開についてお話を聞いてきた。

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ついに始まる、プレイヤー対プレイヤーの戦い

――PvPについてお聞かせ下さい。

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水落 すでにエミルの世界では闘技場や演習でPvPができるのですが、それはあくまで競技としてのものでした。今回実装するのは、PvP好きのユーザーが満足できるものを目指しています。ドミニオンの世界のフィールドやダンジョンなどでPvPが可能ですが、自分と相手のレベル差が20以内でないと戦えないようになっています。つまり一方的に強い相手と戦う状況をできにくくしています。一番重要なところなのですが、「ECO」はあくまでハートフルな世界観が持ち味なので、そこまで血生臭くならないようにしようと考えています。ほかのMMORPGなどと比べるとやさしいというか、手厚く保護する感じなんですね。そういう意味で言うと、生温いですが(笑)。

 また、PvPの戦績に応じたランキングを導入する予定でして、PvPで相手を倒すことで「War Record Point」(以下、WRP)がたまり、それがランキングに反映されます。そのランクインすることで、特別なアイテムをお店で買えるようになるというようなメリットがありますし、PvPが好きな人には名誉にもなると思います。また、そのWRPとアイテムを交換できたりするとおもしろいな、と考えています。ただし、ランキングに載ってしまうとレベル差の制限がなくなり、誰からも狙われることになるので注意が必要です。

平原 それ以外に、ドミニオンの世界ではモンスターやPvPで相手に倒されると、デスペナルティーがあり、獲得した経験値が減ってしまいます。それによってレベルも下がってしまうこともあるというわけです。なので、パーティーを組んで仲間と力を合わせて行動するなど、より仲間との絆が大事になってくると思います。

――ハートフルな雰囲気の「ECO」に、あえてPvPを導入した理由はなんですか?

画像 プレイヤーVSプレイヤーのPvPでは、これまでとはひと味違ったテクニックを要求されるようになるだろう。

水落 ドミニオンの世界が緊張感のある世界だという、世界観を伝えるためにあえてPvPを導入しました。これからのストーリーにも繋がってくる話なんですが、仮にドミニオンの世界が第4の種族に征服されてしまったら、3つの世界は繋がっているわけですから、エミルの世界にも第4の種族がやってくるかもしれないんですよ。そういった状況になったときのために、いまのうちにPvPを経験しておいてもらおうということです。それ以外の要素としてはランキングのような純粋に自分たちのキャラクターの強さを計る仕組みがこれまでのECOに存在していなかったというのが強いですね。新しい遊び方の提供という位置付けです。

 システム的にももちろん楽しめると思っていますが、物語の一部としてこういう世界を描きたいと思ったんですね。PvPは世界観を表現するための必然だったと思います。ただし、ハートフルな世界観という軸は今後も変わらないので、仲間同士が助け合うなどして絆が深まるようにしていきますので、これまでのPvPの固定観念にとらわれずに楽しんでもらえたらと思います。また、「どうしてもPvPは無理」という人のための救済措置も考えて、なんとかなるようにしたいと思っています。

第4の種族からの脅威に立ち向かう

――攻防戦についてお聞かせ下さい。

画像 街中にいるNPCたちを守るためにも、攻防戦開始までに力をつけて、戦いに備えることが必要になりそうだ

水落 戦いの構図としては第4の種族VSドミニオン世界の住人+冒険者たちになります。ドミニオンの世界にある街に第4の種族が攻めてくるのを防衛するのが目的です。攻防戦の結果によってNPCが居なくなってしまったり、街の物価が上がったりとか、いろいろなことをリアルタイムに変化させていきたいと考えています。

平原 そうなると街での販売されるアイテムは不足してくるので、プレイヤーのマーチャントが、がんばって安く物を売ってくれたりするような協力プレイもできます。逆に高く売るような人も居たりするかもしれませんけどね(笑)。

水落 実際に攻防戦の最中は、ファイター系やスペルユーザー系といった職業のプレイヤーは敵と戦うのはもちろんなんですが、バックパッカーの職業の方には別の部分で活躍の機会を考えてます。街を舞台にしているので、街の周囲を囲む防壁とかを修復したりできないかなって考えています。壁の耐久ゲージみたいのが減っていって、タタラベがそれを修復したりとかおもしろそうじゃありませんか。

平原 SAGA8は3つくらいに分けてアップデートする予定なんですが、攻防戦はその後半で実装する予定です。先にアップデートの2つ目として、新ジョブの庭師(ガーデナー)などを追加する予定です。

新たなジョブ“庭師(ガーデナー)”

――では、その庭師(ガーデナー)についてお聞かせ下さい。

水落 庭師という名前のとおり、飛空庭に特化した職業になります。ガーデニングをすることで、植物を育てることができるようになります。飛空庭に種をまいて、毎日水をあげることで成長させることができるようになるんです。立ち位置としてはファーマーの職業に近い感じになると思います。戦闘以外の面で楽しみの多い職業です。もちろん、戦闘面でのスキルも考えていて、例えば木になりきって、敵をやりすごすこともできるんですよ。

平原 庭師で栽培するとき、ファーマーのスキルがあると一度にたくさんの植物を育てられるなどのプラスアルファがあります。ファーマーをやっているプレイヤーの方は、いままで育ててきた栽培などのスキルが活かせるので、庭師を育て易いかもしれませんね。

――それでは最後に、「ECO」の今後の展開とユーザーの皆さんへひと言お願いします。

水落 騎士団演習をはじめとする集団戦闘についても少し変えたいと思っています。観戦モードの追加やトーナメントなんかをやりたいなと考えています。観戦モードは特に欲しいんですよね。ほかのプレイヤーのスキルの使い方やタイミングを見て勉強したりとかもできますし。もし、トーナメントが実装されたら、年末の「ECO祭」などのオフラインイベントでもやりたいと思っています。

平原 SAGA9ではタイタニアの世界の物語展開をより充実させたいと思っています。それと、一番の目玉になると思うのは、インゲームアトラクションでしょうか。プレイヤー同士で対戦できるようなカードゲームのほか、現在実装されているI.Gシアターのようにゲーム中で見て楽しめるコンテンツなどを入れた遊園地のようなMAPを検討中です。楽しみに待っていてください。

水落 SAGA8では、大きな仕組みをたくさん実装する予定で、物語も大きく展開していきます。ハートフルという「ECO」の持ち味はそのままに、ワクワクするような冒険ができるようにどんどんアップデートを重ねていきますので、楽しみにしていてください。

(C)2008 BROCCOLI/GungHo Online Entertainment,Inc./HEADLOCK Inc.


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