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2度の挫折を経て「FFXI」にハマりつつある独身男性の物語(最終回)ヴァナ・ディールをもう一度(2/2 ページ)

少し遅れた冒険者がお届けするヴァナ・ディール奮闘記。憧れのトゥー・リア地方への到達、そしてレベル75達成という大きな目標を成し遂げたこともあり、突然ですが今回でこの連載は最終回となります。ご愛読どうもありがとうございました。最後に僕のドタバタ道中をお楽しみください。

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 BF戦終了後、白魔道士である友人がレイズで蘇生してくれ、出現した「Armoury Crate」という戦利品が入った宝箱を開ける。するとそこには競売で高値で取引きされているインフィブルトルクとエレメンタルトルクの両方が入っていた。印章BFでは基本的にオーブを提供した者がすべての戦利品を獲得するという分配ルールがプレイヤー同士の主流になっているようで(印章BFを主催する人によって分配ルールはさまざま)、つまり僕が戦利品を総取りする権利がある。今回は初めての印章BFの雰囲気を楽しむことが目的で、戦利品は特に気にしていなかっただけに、高額で売れる装備品が手に入った瞬間は喜びもひとしおだ。このあと、ほかのメンバーもオーブを提供して繰り返し同様のBF戦に挑戦。2回目以降は誰も戦闘不能者が出ず安全かつ確実に勝利することができた。しかし戦利品の内容はあまりパッとしなかったらしく、終わってみれば僕が入手したアイテムがもっとも「儲かる」とのこと。これが自分の命を(強引に)差し出した結果だとすれば、たまには戦闘不能になるのも悪くはない……かも。

これがそのときの戦利品(宝箱に入っているタルタルはご愛敬)。印章BFイベント終了後、早速競売所へ出品して合計で約80万ギルをゲット。初めて持った大金に笑いがこぼれた

ついに熟練者の仲間入り!? レベル75に到達

 レベル70を超えると1レベル上げるために必要な経験値が30000〜40000以上にもなる。レベル上げに時間がかかるのはオンラインゲームに限らずすべてのRPGにおける通過儀式のようなもので、ヴァナ・ディールに存在するレベル75の冒険者は皆この長い道のりを越えてきたのだろう。僕もその道程を少しずつ邁進してきたのだが、ついに悲願を達成した。メインジョブの戦士が現状のカンストレベルである75に上がったのである。

レベル70以上の狩り場はアトルガンエリアの「カダーバの浮沼」が多く、そこに生息するインプ族が対象になっているようだ。アビリティ封じと魔法封じの特殊技がかなり厄介だが、比較的倒しやすい敵だ
レベル75になると頭装備の「ワラーラターバン」が装備できるようになる。ヘイスト+5パーセント効果がある優れた一品で、個人的には見た目も気に入っている。入手するには「アトルガン青銅貨」を1000枚、特定のNPCにトレードしなければならない

これが友人のタルタル族。学者のAF(アーティファクト)は実装されてから1日ですべて揃えたらしい。どこまでもスゴイヤツだぜ!

 ミッションやクエスト、金策などをこなしながらコツコツと野良パーティに参加し、ときには浮気心で戦士以外のジョブのレベルを上げて過ごした約1年半。本当にこの日が来るとは思ってもみなかった。ちなみに友人は2007年11月22日に発売した追加拡張ディスク「アルタナの神兵」で実装されたジョブである学者を年明けにはレベル75にしたと言っていた。つまり約1カ月ほどでカンストまで成長させたということになる。僕の約1/18の時間だ。こういう話を聞くと「この1年半はいったい何だったんだろう……」と一瞬呆けてしまいそうになるが、「FFXI」のサービス開始からプレイしている人と比べる必要はない。もはやスタートラインが違いすぎるのだ。友人もきっと、軽くレベル上げできるようになるまで苦労したに違いない。

 少しヒガミ根性を見せてしまったが、時間がかかっただけにレベル75になったことは本当に喜ばしいことだ。これでようやく、僕も見た目だけは一人前の冒険者として足を踏み入れることができたと思いたい。しかし、レベル75にしただけでは本当の強さを手に入れたことにはならないことを僕は知っている。相応の装備品やプレイヤースキルが求められることももちろんだが、これからは「メリポ」道が待っている。

 メリポとは冒険者のなかで言われている俗称のようなもので正式名称は「メリットポイント」。レベル75になるとジュノ大公国のル・ルデの庭にいるNPC「Nomad Moogle」から「リミットブレイカー」なるだいじなものをもらえるのだが、これを作動させると敵を倒したときに得られる経験値の代わりに「リミットポイント」が蓄積される。リミットポイントは10000貯めた時点で1メリットポイントに変換され、それを各種ステータスに振り分けてパラメータやアビリティを強化、さらには新たなアビリティや魔法を習得することができる……とリミットブレイカーをくれたNomad Moogleが言っていた。まだ実際にはメリポ稼ぎを行っていないのだが、話を聞くだけでもレベル上げに匹敵する、もしくはそれ以上の修行の旅が待ち構えていることは間違いないだろう。これからはレベル75に恥じない強さを手に入れるための努力を怠らないように精進しようと思う。当分はレベル75になった喜びにドップリと浸るつもりだ。

最初のカテゴリーでメリットポイントを振り分けられる各種ステータスやスキル、ジョブが選択可能。ジョブは習得済みのアビリティを強化できる「グループ1」と、新たなアビリティや魔法を習得できる「グループ2」に分けられており、グループ2で習得したアビリティも強化できるようだ。どのカテゴリーからポイントを振り分けようか今から悩む……

あとがきっぽいもの

 2007年2月からスタートして約1年4ヵ月に渡って連載してきた「ヴァナ・ディールをもう一度」。冒頭でもお伝えしたように今回でめでたく(?)最終回を迎えることになった。「FFXI」サービス開始と同時にプレイするも途中でドロップアウトし、さらに数年後にプレイを試みるも再び挫折という、MMORPGに対して筋金入りの「根性なし」だった僕が1年以上経った今でもプレイし続けているのは「仕事だから」という理由もあるが、何より僕自身が楽しんでプレイしているのが大きい。

 思えば挫折を繰り返した昔は、僕自身MMORPGの楽しみかたをよく分かっておらず、単にレベル上げや金策に時間がかかって面倒くさいと言うだけだった。今はその先にある「苦労したからこそ目標を達成したときに得られる喜び」を知り、充分に満喫している。そして顔も名前も知らない人との運命的な出会いから生まれる喜び。僕にとっては今のLSに誘ってくれたメンバーと出会えたことが、プレイし続けている一番の理由だと思う。

 オフラインRPGはシステム面やストーリーの出来でモチベーションが上下するが、MMORPGは加えて「人のつながり」という要素も関わってくる。1人ではクリアが困難なイベントが多いし、大勢でプレイしたほうが達成感が遥かに大きいからだ。頭では分かっていたことなのだが、それを実感させてくれたのが僕が初めてMMORPGをプレイした「FFXI」だった。3度目にしてようやくおもしろさに気付いたのは遅すぎかもしれない。今回で連載は終了するが挫折した時間を取り返すべく、これからもヴァナ・ディールを放浪するつもりだ。

今までどうもありがとうございました!

 最後に。ダラダラと連載してきたが、僕の駄文を毎回読んでくれた読者に心より感謝します(いたら、の話だが)。ひょっとしたら来月あたりに別の形で新たな連載がスタートするとかしないとか……。

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