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ボウガンかついで青年リンク登場! 気軽に遊べて奥が深いWiiザッパー入門タイトル「リンクのボウガントレーニング」レビュー(2/2 ページ)

任天堂初のWiiザッパー対応タイトルは「リンクのボウガントレーニング」。お値段もお手頃で、シンプルに射撃の面白さを味わえる作品だ。ガンシューティングは苦手なんだよなぁという方、試しにこれでガンシューティングの世界に入門してみませんか?

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3つのゲームでボウガンが火を噴く――繊細かつ大胆にハイスコアを目指せ

 本作には「スコアアタック」「みんなであそぶ」「れんしゅう」という3つのモードがある。いずれのモードでプレイする場合も、最初に照準調整をしておこう。照準調整画面では、照準の高さと移動速度を自由に調整できる。微調整しつつ、最もしっくり来る設定にしておけば、プレイしやすくなるはずだ。

画像 1人用、多人数用、練習用というシンプルなモード構成だ
画像 照準調整をするだけで、ぐんとプレイが楽になるかもしれない。照準操作に違和感を感じたら、調整してみよう

 まずはMiiをアイコンとして登録しよう。アイコンを選択したら、次はレベルセレクトだ。ボウガントレーニングのレベルにはレベル1〜8、そしてレベルファイナルがある。もちろんレベルが進めば進むほど難易度は上がる。最初はレベル1、2、3しか選択できないが、目標スコアを越えてメダル(「銅のメダル」、「銀のメダル」などのランクがある)を手に入れることで次のレベルをプレイできるようになる、という流れだ。

 各レベルには必ずステージ1、2、3があり、ゲーム内容の違いからそれぞれ「ターゲットシュート」「ディフェンダー」「レンジャー」の3つが存在する。いずれも制限時間があり、60秒、90秒という短い時間でサックリと終わり、スコアが出る。プレイ時間が短いからと言って侮ってはならない。その限られた時間の中で、どこまでもハイスコアを狙っていける面白さがあるのだ。

画像画像 幻想的できれいなマトがあったり、地面を潜る厄介な敵がいたりと、ステージごとに雰囲気がガラリと変わる。各ステージはそれぞれ趣向が凝らされており、多彩な演出を楽しむことができる

 ターゲットシュートは、次々に現われる標的を撃つゲーム。視点は固定されており、画面移動がある場合は強制スクロールする。もっとも多く出てくるマトは中心部が30点、周辺部分が10点、レアな高得点マトは中心部が150点、周辺部分が50点だ。そして撃つと100点マイナスされるマトもある。最初のうちは狙いやすいが、マトが動くようになったり、遠くに見える小さなマトが出てくるなど、だんだん狙い撃ちが難しくなる。正確な射撃術が要求されるストイックなゲームだ。

画像画像 はずさずに撃ち続けるとスコアボーナスがどんどん上がっていく。ミスらずに正確な射撃をすることが重要だ

 ディフェンダーは、プレイヤーの位置は固定されたまま、周囲に群がる敵を倒していく、というもの。敵の行動パターンはレベルごとに変わり、その姿やステージのロケーションも含めて、かなり多種多様。レベルごとに戦略は変わってくる。多くの敵が一度に襲ってくることもあるので、そういう時はBボタンため押しで火薬つきボウガンで一網打尽にするといい。この火薬つきボウガンが決まるとかなり爽快だ。

 ディフェンダーでは周囲360度を囲まれているので、油断すると背後に敵がいた、なんてこともある。右下のレーダーをよく見て、もっとも効率よく攻撃できる視点を常に確保しよう。敵の攻撃を受けたらスコアが減るので、要注意だ。プレイヤーの視点は、左、右などの画面外にWiiザッパーを向けることで移動できる。

画像画像 強制スクロールしていく中で、的確に倒していかなくてはならない

 レンジャーは、ディフェンダー同様に敵を倒すゲームだが、視点が固定されていたディフェンダーとは違って、リンクは自由に動くことができる。ヌンチャクのコントロールスティックでぐりぐりと移動できるのだ。視点の移動はポイントで、リンクの移動はコントロールスティックで。まさにFPSやTPSのようなガンシューティングのごとき移動システムで、ボウガンを撃ちまくることができる。レンジャーでは遠くから敵が弓矢を撃ってきたり、マップ上のレーダーには反応しているのに分かりにくいところに隠れているなど、プレイの自由度がかなり上がる。

 敵を探しつつ、1匹1匹仕留めていくスナイパー的な楽しみ方もできるし、フィールド上に点在するツボ、タル、カボチャなどをやたらめったらに撃ちまくってスコアを稼ぐプレイもあり(これらのアイテムにもスコアがあるほか、たまに壊したあとに出てくるルピーを撃つと高得点がもらえたりもする)。制限時間いっぱい自由に動いて敵を駆逐する楽しさは、ターゲットシュートやディフェンダーでは得られないものだ。

画像画像 分かりにくい場所に隠れている敵もいる
画像 敵からダメージを受けるとスコアが下がってしまう

 スコアアタック、みんなであそぶ、れんしゅう、いずれのモードでも各レベルで上記の3つのステージをプレイすることになる。れんしゅうとスコアアタックは基本的に1人用だが、本作には8人までセーブデータを作れるので、別の人とのスコアランキングが閲覧できるようになっている。ライバル心をくすぐられて「兄貴より、いいスコアを出してやる〜」と意気込む弟なんかもいるかもしれない。家族全員や仲のいい友人とスコア勝負をすれば、きっと盛り上がるだろう。

 もちろん多人数で遊ぶならば、“みんなであそぶ”を選ばない手はないが、多人数同時プレイができるわけではなく、1つのWiiザッパーで交代でプレイするというスタイルだ。最大4人でスコアを競うこのモード、シンプルではあるが、元々のゲーム性が面白いうえに上級者でも毎回同じスコアを出すとは限らないので、けっこう白熱する。他人のミスに「おぉ」とうなったり、下手だと思った人が突然ハイスコアを叩き出したり、なかなかの大騒ぎでわいわいと楽しむことができるはずだ。パーティーゲームとしても優秀なツールだと言っていいだろう。

画像画像 ピンチになってもやられてしまうわけではなく、スコアが減るだけというのは、本作のよいところ。制限時間いっぱい撃ちまくれ!

Wiiザッパー入門には最適な一作。お手ごろ価格でレッツボウガン!

 Wiiザッパー登場から半年以上を経ての任天堂初の対応タイトルということで、期待も大きかったと最初に述べたが、個人的には期待を裏切らない楽しいゲームに仕上がっていると感じた。まず前提にしたいのが、Wiiザッパー単体が1500円であるのに、本作が3800円で販売されているという点だ。要するに本作単体の値段は2300円。2300円でこのグラフィック、このゲーム性、このボリュームならば申し分ないだろう。ガンシューティング好きにもオススメできるし、「ゼルダの伝説 トワイライトプリンセス」好きもきっと楽しめるだろう。作品の世界観をしっかりと継承しているので、“ちょっとしたスピンオフ作品”と言ってもいい出来にはなっている。

画像 ゴロン族もマトをかかえて貴方のプレイを待ってます

 欲を言えば、多人数同時プレイを実現してほしい、とか、自由に動けるステージをもっと増やしてほしい、とか、もっと冒険っぽいモードも欲しい、とか、Wi-Fiで全国ランキングを表示してほしい、などなど……言い出したらキリがない。そういう要望が湧いてこなくもないが、本作のタイトルにもあるように、これは“トレーニング”だ。ゲームのタイトル自体がトレーニングと銘打っているわけだから、それはやっぱりトレーニングであり、実戦ではないのだということで。となると「リンクのボウガン実戦」(いや、そんな、そのまんまな野暮なタイトルではないでしょうが……)などの続編も考えられるかもしれない。

 なにしろ、任天堂自らがWiiザッパー同梱タイトルを出してきたということは、これは今後への布石というか、Wiiザッパーを普及させた先に、もっと本格的なFPSなりTPSなりを用意しているような気もする。任天堂がWiiザッパーの普及を牽引することで、他のメーカーもWiiザッパー対応のシューティングゲームなどを出しやすくなるだろうし、ガンシューティング好きな筆者としては願ったり叶ったりだな、とほくそ笑んだりしてしまう。次なる任天堂のWiiザッパー対応タイトルは何だろうか。「メトロイド」?「ダックハント」?それとも「ワイルドガンマン」? とまあ冗談半分なコメントはさておき、次なるタイトルを待つ間、しばしゼルダの世界でリンクとトレーニングに励んでみることにしよう。

(C)2007-2008 Nintendo


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